憲法演習Ⅱ
 Seminar in Constitutional Law II
 担当教員:今野 健一(KONNO Kenichi)
 担当教員の所属:人文社会科学部
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:3年,4年  開講学期:前期・後期  単位数:2単位  開講形態:演習
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
日本国憲法が置かれている現在の政治的・社会的文脈を吟味しながら、特に人権保障に関する議会と裁判所の役割・位置づけについて理解を深めることを目的とする。

【授業の到達目標】
1)憲法に基づく法制度に関わる基礎的な事項を説明できる。
2)基本的な憲法判例とそのポイントについて説明できる。
3)憲法解釈論の意義と手法について説明できる。
4)現代日本の憲法問題について討議することができる。

【授業概要(キーワード)】
立憲主義、憲法解釈、憲法判例

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
D-1.演習、実習、実験等を行う機会がある。:76~100%
D-2.事前学習(下調べ、調査等含む)で習得した知識等を踏まえて演習、実習、実験等を行う機会がある。:76~100%
D-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型の演習、実習、実験等を行う機会がある。:76~100%

【科目の位置付け】
この授業は、憲法学の体系性を踏まえた専門的な知識を身につけるとともに、社会の複雑多様な問題を憲法の観点から論理的・批判的に深く考察する能力を身につけるものである。(人文社会科学部総合法律コースのディプロマ・ポリシー)

【授業計画】
・授業の方法
前期は、個人を単位として基本的な憲法判例の研究を行い、全体で議論していく。卒業研究論文やゼミレポートの作成に向けて準備を行う。後期は、ゼミ生各自の研究テーマに即し、関連する文献について読み進めていく。同時に、卒業研究論文やゼミレポートの作成に向けた指導を継続し、それらを完成させる。
・日程
1)『憲法判例百選Ⅰ・Ⅱ』所収の憲法判例を中心に判例研究を行う。
2)卒業年次学生には卒業研究論文、3年次学生にはゼミレポートの作成を義務づける。各自の研究の進捗状況を見ながら適宜報告・指導の機会を設ける。
3)憲法学に関する専門論文の講読を行う。
4)新聞記事を用いた時事報告を行う。

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
1)判例研究について、発表者はレジュメを踏まえて要領よく発表するよう努める。
2)発表を担当しない者も発表内容を十分に理解するよう努め、積極的に議論に参加し、毎回1度は発言するよう努める。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
1)判例の選定、参考文献の収集・分析、レジュメの作成等に従事する。
2)レジュメの完成度、発表の仕方、議論の内容と帰結等につき、その都度、反省を行う。

【成績の評価】
・基準
知識の修得、理解の度合い、汎用的技能(論理的思考力、文章表現力)、参加の度合いのそれぞれの項目について判定し、その合計点を用いて判定する。内容別には、1)判例研究での発表態度・質問対応・討論の進め方の適切性、発表内容の理解の程度、討論における積極性やバランスのとれた思考態度について評価する。また、2)卒業研究論文・ゼミレポートについては、内容構成力、知識、論理的思考力、文章表現力などの項目について判定する。
・方法
憲法判例研究等にかかる発表(レジュメの作成含む)・討論(60%)、卒業研究論文・レポートの作成(40%)

【テキスト・参考書】
テキストは指定しない。基本的な参考文献として『憲法判例百選Ⅰ・Ⅱ〔第7版〕』(有斐閣・2019年)、『新基本法コンメンタール憲法』(日本評論社・2011年)、只野雅人・松田浩編『現代憲法入門』(法律文化社・2019年)を挙げておく。その余の参考文献は適宜紹介する。

【その他】
・学生へのメッセージ
ゼミに出席する以上は、毎回1度は自発的に発言するよう心がけてほしい。
・オフィス・アワー
火曜日の13時~14時30分をオフィスアワーとする。場所は人文社会科学部3号館707号研究室。その他、メールでの問い合わせ等も可能。

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