公共政策の経済思想
 Public Policy and Economic Thought
 担当教員:下平 裕之(SHIMODAIRA Hiroyuki)
 担当教員の所属:人文社会科学部人文社会科学科地域公共政策コース
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
公共政策とは「公共的問題を解決するための、解決の方向性と具体的手段」とされ、公共的問題の認識は歴史とともに拡大・変化してきました。この講義は、主に経済思想の観点から、公共的課題の変容に伴う公共政策の展開に経済学者がどのように影響を与えてきたか、そしてその背後にある思想について学ぶことを目的としています。

【授業の到達目標】
この講義を履修した学生は、
(1)主要な公共政策の背後にある経済思想に関する基本的な知識を習得することができる【知識・理解】
(2)公共政策の基礎となる経済思想に関する見方・考え方を自ら理解し表現することができる【態度・習慣】

【授業概要(キーワード)】
公共政策 公共的課題 経済思想

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25%

【科目の位置付け】
この授業は、主要な公共政策の背後にある経済思想に関する見方・考え方を理解する力を身につけるものである(人文社会科学部地域公共政策コースのカリキュラム・ポリシー)

【SDGs(持続可能な開発目標)】
01.貧困をなくそう
03.すべての人に健康と福祉を
09.産業と技術革新の基盤をつくろう

【授業計画】
・授業の方法
各時代を代表する経済学者とその思想を取り上げ、その思想が生まれた歴史的背景と概要、そしてそれがどのように公共政策の形成に影響を与えてきたかについて解説する。
・日程
1 イントロダクション
2 アダム・スミスの経済政策思想
3 古典派経済学と貧困問題(1)
4 古典派経済学と貧困問題(2)
5 ベンサム・ミルと税制改革
6 フランスのエンジニア・エコノミスト
7 マーシャルの政策論(1)
8 マーシャルの政策論(2)
9 ピグーの政策論
10 救貧法から福祉国家へ
11 政策におけるケインズ革命(1)
12 政策におけるケインズ革命(2)
13 福祉国家システムの構築(1)
14 福祉国家システムの構築(2)
15 全体のまとめと試験

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
プリントは学生が受講しながら自分で空欄を補足する箇所を設けてある場合があるので、その際には適切な補足を行う。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
(1)(予習)図書館等で参考文献の該当箇所に事前に目を通しておく。
(2)(復習)ノート、プリントを整理し、次回授業開始時の復習に備える。

【成績の評価】
・基準
授業後の復習チェックシートと記述式試験により、知識の修得、理解の度合い、汎用的技能(論理的思考力、文章表現力)のそれぞれについて判定し、その合計点を用いて評価する。復習シートによりそれまでの授業における歴史的背景や理論分析の理解度を確認し、記述式試験によりそれらの知識を総合的に理解し説明できるかどうかを合格の基準とします。
・方法
平常点(復習チェックシート提出) 30点、試験 70点、計100点

【テキスト・参考書】
適宜プリントを配付する。
(参考書)
西沢保他編『経済政策思想史』有斐閣.
秋田清・中村守編『環境としての地域』晃洋書房.
秋吉貴雄他編『公共政策学の基礎』有斐閣.
小峯敦編『福祉の経済思想家たち』ミネルヴァ書房.

【その他】
・学生へのメッセージ
講義で扱う歴史については講義内で説明しますので、事前の知識は特に必要ありません。経済思想、経済学史を事前に受講していない学生でも理解できるような内容となっています。
・オフィス・アワー
毎週月曜日 9:30~11:30 下平研究室(人文社会科学部3号館8階)
これ以外の時間についても、事前に連絡をいただければ対応します。

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