統計学の考え方や基本的な統計的手法に基づいて、一見、バラバラな数字の羅列にしか見えないデータから有益な情報あるいは自らの意思決定に役立てるような情報を独力で得られるようになることが本講義の目的です。統計学１が前編であり、本講義はその後編です。

第1の到達目標は、標本分布、統計的推測、統計的検定の正確な知識を身に付けることです。【知識・理解】
第2の到達目標は、これらの知識に基づいて、現実のデータを初歩的な統計的手法によって分析する能力を身に付けることです。【技能】

標本分布，推定，検定

D-1．演習、実習、実験等を行う機会がある。：1～25％

この講義は，経済・経営分野の高度な「専門知」を獲得し，論理的な思考能力と統計・資料に基づく分析力を養うために，専門基礎科目と専門展開科目による体系的的教育を実現するために編成される科目である（経済・マネジメントコースのカリキュラム・ポリシー）。

09.産業と技術革新の基盤をつくろう

テキストと担当教員が配布するプリントを利用した講義形式で行われます。必要に応じて計算問題を解いてもらいます。

1.標本分布
　 1)標本平均の分布
　2)大数の法則と中心極限定理
　3)標本分散の分布
　4)標本平均と標本標準偏差の比の分布
　 5)標本分散比の分布
2. 推定理論
　 1)平均の推定（母分散が未知）
　 2)分散の推定（母平均が未知）
　 3)平均と分散の推定（母平均と母分散が未知）
3. 検定理論
　1)平均の検定
　2)平均の差の検定
　3)成功率の検定
　4)分散比の検定
　5)相関係数の検定
4. 分散分析

板書内容はプリントとして事前配布するので、講義中は担当教員の解説を理解することに集中してください。必要に応じて計算問題を解いてもらうことで理解を深めるようにします。

講義の前にテキスト及び事前配布のプリントを読んでおいてください。
講義の後にテキスト及び配布されたプリントを読み直し、疑問点があれば担当教員に質問してください。

主体的な参加の度合い、知識の修得の度合い、理解の度合い、汎用的技能の取得の度合いについて評価します。

講義期間中に行う試験の結果を中心に成績評価します。ただし、全講義回数の2/3以上の出席をすることが成績評価の条件です。

【テキスト】
森棟公夫，『統計学入門（第2版）』，新世社,2000.
【参考書】
岩田暁一，『経済分析のための統計的方法（第2版）』，東洋経済新報社，1983.
早見均・新保一成，『基礎からの統計学』，培風館，2012．

学生時代はもちろんのこと、社会に出てからもデータを数量的に分析する機会は多くあると考えられます。その際に本講義の知識は大いに役に立つと思われます。
本講義で必要とされる数学的な知識は高校までのもので十分です。

火曜日12:30～14:00 砂田研究室
上記の時間以外でも、できる限り講義に関する質問に応じる予定です。