労働と生活
 Labor and Life
 担当教員:安田 均(YASUDA Hitoshi)
 担当教員の所属:人文社会科学部人文社会科学科経済・マネジメントコース
 担当教員の実務経験の有無:
 担当教員の実務経験の内容(有の場合):労働組合(単組,産別,地域連合)へ従事。協同組合等(生協,農協,共済,労金)への従事。
 開講学年:2年,3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
 労働生活の維持・向上に関する様々な手法や取り組みを理解する。(本講義は、連合山形による寄付講義です)
 本講義は、労働団体や労働者福祉運動の第一線で活躍している人たちをゲスト講師として招き、労働組合が果たしている役割や、労働者福祉に関する取り組み等について、総合的かつ具体的な知識を得ることによって、今後、労働生活において直面することが予想される諸問題に対応でき、望ましい労働環境を主体的に作り出していける社会人の育成を目的とする。

【授業の到達目標】
・次のような内容について、具体的な知識を習得できる。【知識・理解】
―現代社会における労働組合の役割と課題
―労働組合における労働条件の維持・向上における取り組み
―地域において労働組合が果たしている役割
―労働生活をバックアップするための諸団体による取り組み
・講義を元に各テーマの課題とそれに対する労働組合等の取り組みをまとめ,論述・説明できるようになる。【技能】

【授業概要(キーワード)】
労働組合,団体交渉,労働者自主福祉運動,実務者の講義

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:26~50%
A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:51~75%

【科目の位置付け】
 この授業は,現代においてだれもが直面する労働を通した生活運営に関する必要な知識と教養を身に付けるために,学外の諸団体の協力を得て編成される科目である(人文社会科学部社会科学科のカリキュラム・ポリシー)。
 なお,この講義は,社会政策論1,2や労働法1,2の内容と照らし合わせた方が理解しやすい。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
01.貧困をなくそう
05.ジェンダー平等を実現しよう
08.働きがいも経済成長も
10.人や国の不平等をなくそう
15.陸の豊かさも守ろう
16.平和と公正をすべての人に
17.パートナーシップで目標を達成しよう

【授業計画】
・授業の方法
 始めの70分間はゲスト講師が講義を行い、残り20分間は学生からの質疑応答に当てる。各講師によって授業スタイルが若干異なるかもしれないが,基本はレジュメ配布と板書による講義形式で行う。
・日程
ガイダンス
I.労働組合とは何か
働く現場で何が起こっているのか,労働組合の今日的役割,賃金と処遇の改善,職場の中の青年運動,雇用・政策実現の取り組み,男女平等社会とワークライフバランス,労働時間,ワークルールの確立,公務労働者の現状
雇用、非正規労働者の処遇改善
III.協同組合運動
協同組合の意義(労働者自主福祉運動),協同組合の現状と課題(生協,農協),たすけあいの現状と課題(労金・共済運動),安心社会の実現に向けて
まとめ

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
 配付資料を事前にWebclassにアップロードするので目を通して疑問点をチェックしておく。自分が社会に出た状態を思い描きながら講義に耳を傾ける。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
 各講義テーマに関する本を事前に読んでおくことが望ましい。日頃から新聞やテレビなどで労働生活を扱ったニュースに関心を持つようにしておくこと。
レジュメ・配布資料・ノートなどを見直す。

【成績の評価】
・基準
 感想レポートと期末レポートによって,知識の習得,理解の度合い,汎用的技能(論理的思考力,文章表現力),参加の度合いを評価します。
 基準は,授業内容に興味を持ち,「具体的事例や現状を説明し,問題点を明確に指摘できる」,授業内容に関する語句を簡単な言葉で説明できることです。
・方法
 毎回の感想レポート45点,まとめレポート3回55点(労働組合の活動,ワークルールとその実現,協同組合活動)。
 感想レポート提出10回未満(ただし,一言もコメントが書いてない場合などは不可),まとめレポート提出2回未満は単位評価しない。
  

【テキスト・参考書】
 この授業では,担当講師から提出された講義資料を毎回印刷配布する。

【その他】
・学生へのメッセージ
 現在,就業者の8割強が雇用者です(残り自営業者,家族従業員)。就職すれば,みな労使関係に直面します。個人と企業との個別的労使関係と労働組合が介在する集団的労使関係はどこが違うか,という観点から講義を聴いてみて下さい。「社会政策論」を履修していることが望ましい。
・オフィス・アワー
月曜日13:00-14:00。人文2号棟3階研究室にて。その他の場合は事前に連絡下さい(連絡先yasuda#human.kj.yamagata-u.ac.jp,#を@に)。

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