【授業の目的】
ゲーム理論の基本的内容を学ぶ。 近年、ゲーム理論はミクロ経済学やマクロ経済学、政治学など多くの分野へ応用がなされている。この講義ではそれらの分野においてゲーム理論が用いられた文献を読むために必要な基本的知識、並びに論理的思考を学生に身につけさせる。
【授業の到達目標】
ゲーム理論の基本的概念を理解すると共に、実際の問題に応用できるようになる。
【授業概要(キーワード)】
トリガー戦略、フォーク定理、不完備情報、コア
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:1~25% A-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。:1~25%
【科目の位置付け】
カリキュラム・ポリシーとの関係については、「カリキュラム・マップ」を参照し、よく理解したうえで履修してください。
【授業計画】
・授業の方法
テキストと板書に基づく通常の講義形式であるが、学生にもある程度の発言を求める。
・日程
おおよそ、以下のような内容になる予定。 1. 繰り返しゲーム 1-1. 繰り返しゲームとは 1-2. 有限回繰り返し囚人のジレンマ 1-3. 無限回繰り返し囚人のジレンマ 1-4. フォーク定理 2. 不完備情報ゲーム 2-1. 静的な不完備情報ゲーム 2-2. ベイジアン均衡 2-3. 応用例(1) 2-4. 動的な不完備情報ゲーム 2-5. ベイズ・ルールと信念の更新 2-6. 完全ベイジアン均衡 2-7. 応用例(2)(モラル・ハザード、アドヴァース・セレクションなど) 3. 協力ゲーム-コスト配分問題と公平性- など。途中、数学的準備は適宜入る。
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
参考文献と板書を元にノートをまとめるだけでなく、積極的に発言できるように心がける。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
テキストや参考書に挙げた文献の該当部分に一通り目を通し、自分でわからない箇所を把握しておく。 講義の内容を整理し、参考文献をもう一度読み直す。
【成績の評価】
・基準
主体的な参加の度合い・知識の習得の度合いについては数回のレポートによって判定する。また、理解の度合い・汎用的技能の修得の度合いについては1~2回のテストにより判定する。これらの合計点によって、本講義の成績を決定する。
・方法
試験70点、平常の成績(レポート等による)30点、計100点
【テキスト・参考書】
講義内容は主に 岡田章 『ゲーム理論・入門』(有斐閣) 武藤滋夫 『ゲーム理論入門』(日経文庫) に従う。また、演習問題については 舟木由喜彦 『演習 ゲーム理論』(新世社) 岡田章 他 『ゲーム理論ワークブック』(有斐閣) を見ること。また、 渡辺隆裕 『ゼミナール ゲーム理論入門』(日本経済新聞出版社) ロバ-ト・ギボンズ 『経済学のためのゲ-ム理論入門』(創文社) 岡田章 『ゲーム理論』(有斐閣) 中山幹夫 『はじめてのゲーム理論』(有斐閣) 梶井厚志,松井彰彦 『ミクロ経済学 戦略的アプローチ』(日本評論社) 船木由喜彦 『エコノミックゲームセオリー』(サイエンス社) 船木由喜彦 『ゲーム理論講義』(新世社) などを適宜参照されたい。
【その他】
・学生へのメッセージ
少人数であることが予想される。 数学はある程度できることが望ましい。 前期の講義と併せて履修することが望ましい。
・オフィス・アワー
水曜 13:00-14:30 鈴木(明)研究室 メール等の質問は随時受け付ける。詳細は担当教員のWebサイト(人文の教員一覧にリンクあり)を参照のこと。
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