課題演習(ドキュメンタリー映画と現代史)
 Documentary films and Contemporary History
 担当教員:山﨑 彰(YAMAZAKI Akira)
 担当教員の所属:人文社会科学部人文社会科学科人間文化コース
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:演習
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
 「山形ドキュメンタリーフィルムライブラリー」は、世界各国で制作された1万数千作品のドキュメンタリー映画を収蔵し、日本では類例を見ないフィルムアーカイブである。ドキュメンタリー映画は、現代史を生きた人間の体験から学ぶのによい資料であると同時に、専門書や専門論文の理解にも大いに役立つ。
本授業では、現代史に関するライブラリー収蔵作品を視聴しながら、映画と現代史の関連についてグループで議論し、学習の成果を口頭及び小論文で発表することを目的とする。本年は以下のテーマに関する映画をとりあげる。
①ヨーロッパ現代史(「ナチスとホロコースト」「社会主義と冷戦時代」「移民問題」)
②南アジア現代史(「宗教紛争」「カースト制度」)

【授業の到達目標】
現代史に関して、ドキュメンタリー映画と専門書籍を組み合わせて学び、学習の成果を議論し、発表できる。

【授業概要(キーワード)】
ドキュメンタリー映画、ヨーロッパ現代史、中東現代史

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:26~50%
C-1.自分の意見をまとめて発表する機会がある。:51~75%
A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:51~75%
A-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。:51~75%
B-3.習得した知識を活用する中で、学生グループがテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、互いの考えを理解し合う中から新たに独自の意見や考え方を創り出す機会がある。:26~50%

【科目の位置付け】
ドキュメンタリー映画視聴を通じて、現代社会の問題点について調査し、議論した結果を意見にまとめることを目指す実践型授業です。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
01.貧困をなくそう
02.飢餓をゼロに
03.すべての人に健康と福祉を
04.質の高い教育をみんなに
05.ジェンダー平等を実現しよう
10.人や国の不平等をなくそう
16.平和と公正をすべての人に

【授業計画】
・授業の方法
授業は主に、①授業全体での映画の視聴、②グループによる映画の視聴の他に、③映画作品に関するグループ・ディスカッションと発表、④専門研究の調査を踏まえた小論文(レポート作成)、以上からなる。
時間割上は前期火曜日7/8校時に入っているが、毎週授業があるわけではない。また映画視聴の関係上、授業時間も90分で終わらない場合があり、14:40から2時間程度かかることもありうる。さらに土曜日に5時間程度のグループでの映画視聴と討論を行う場合もある。ただし授業時間は1350分(90分×15回分)に納める。
具体的な日程については、第一回目の授業で、出席者の都合を踏まえて決める。
・日程
①オリエンテーション 山形ドキュメンタリー映画祭とフィルムライブラリーについての講義(平常の授業時間、教室)
②ヨーロッパ現代史に関する映画視聴とディスカッション(平常の授業時間、時間超過の可能性、図書館シアタールーム)
③南アジア現代史に関する映画視聴とディスカッション(平常の授業時間、時間超過の可能性、図書館シアタールーム)
④グループによる映画視聴とディスカッション(土曜日1回目、山形ドキュメンタリーフィルムライブラリー)
⑤グループによる映画視聴とディスカッション(土曜日2回目、山形ドキュメンタリーフィルムライブラリー)
⑥グループによるヨーロッパ現代史報告(平常の授業時間、教室)
⑦グループによる南アジア現代史報告(平常の授業時間、教室)
⑧個人による映画視聴とレポート作成(平常の授業時間、図書館)
⑨個人による映画視聴とレポート作成(平常の授業時間、図書館)
⑩個人報告(平常の授業時間、教室)
⑪個人報告(平常の授業時間、教室)

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
視聴した映画に関しては、内容や感想についてノートをとることに心がける。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
テキストと参考書を熟読するとともに、テーマに関連する映画を視聴する。書物の読書のために授業期間中30時間、映画の視聴に15時間くらいはかけてほしい。

【成績の評価】
・基準
 現代史に関して映画を通じて学んだ成果を議論し、発表できる能力を、口頭報告やレポートを通じて評価します。

・方法
出席は授業時間数の2/3以上が成績評価の条件。グループ報告(30点)、個人報告とレポート(70点)。

【テキスト・参考書】
 以下の中から必ず1冊を通読することがレポート作成の条件である。自分で購入して下さい。
石田勇治『ヒトラーとナチ・ドイツ』(講談社現代新書)
松戸清裕『ソ連史』(ちくま新書)
遠藤乾『欧州複合危機』(中公新書)
中里成章『インドのヒンドゥーとムスリム』(山川出版社・世界史ブックレット)
山際素男『不可触民と現代インド』(光文社新書)


【その他】
・学生へのメッセージ
授業では日本語字幕のある映画を視聴しますが、英語字幕の映画などにもチャレンジしてください。
・オフィス・アワー
火曜日 10時30分~12時10分 山崎研究室


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