法務実践演習f
 PBL Seminar (Law in Practice f)
 担当教員:荒井 太郎(ARAI Taro)
 担当教員の所属:人文社会科学部人文社会科学科総合法律コース
 担当教員の実務経験の有無:
 担当教員の実務経験の内容(有の場合):担当教員の商社法務部での30数年間の実務経験をベースに、売買基本契約の作成・交渉に関連する法的知識及びノウハウを指導する。
 開講学年:2年,3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:演習
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
実在する上山市の自動車部品メーカーと鉄鋼製品の取引を開始する際に締結する売買基本契約書の作成を通じて、関連するビジネス法(民法・商法・民事訴訟法等)やリスク分析方法を学習し、実践的なビジネス法務の基礎を習得するのが本演習の目的です。

【授業の到達目標】
この演習を履修した学生は、
1.民法や商法が企業の取引に実際にどのように関連するのかを理解できます。
2.売買取引に内在するリスクを管理する方法を習得できます。
3.将来企業や官公庁等に就職した際に、法的視点から事象を分析して業務を遂行できるリーガルマインドを身につけることができます。

【授業概要(キーワード)】
売買基本契約、リスク管理、品質保証、与信、担保、債権回収、学生主体型授業

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:76~100%
B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:76~100%
D-1.演習、実習、実験等を行う機会がある。:76~100%
B-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、他の学生の意見を尊重しつつグループとしての結論を出すために議論をする機会がある。:76~100%
C-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、プレゼンテーションを行い、互いに質疑応答や議論を行う機会がある。:76~100%
D-2.事前学習(下調べ、調査等含む)で習得した知識等を踏まえて演習、実習、実験等を行う機会がある。:76~100%
A-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。:76~100%
B-3.習得した知識を活用する中で、学生グループがテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、互いの考えを理解し合う中から新たに独自の意見や考え方を創り出す機会がある。:76~100%
C-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を発表し理解してもらえるようプレゼンテーション、質疑応答、リフレクションを行う機会がある。:76~100%
D-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型の演習、実習、実験等を行う機会がある。:76~100%

【科目の位置付け】
この授業は、さまざまな法律分野の基礎的な知識を習得し、多様な場面で応用可能な実践的能力を養成する演習です(人文社会科学部総合法律コースのカリキュラム・ポリシー)。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
09.産業と技術革新の基盤をつくろう
12.つくる責任つかう責任
17.パートナーシップで目標を達成しよう

【授業計画】
・授業の方法
グループ分けしたチームで、取引先の信用力、商品のサプライチェイン、商品の品質問題等を分析し、そのリスクをどのように管理するかを検討した上で、リスクを管理できる内容の売買基本契約書を作成します。作業のそれぞれの段階で、各チームのグループワークの内容を発表・議論して、受講生全体のレベルアップを目指します。
・日程
(1)第1回-第6回:売買基本契約書の各条項の理解
(2)第7回-第10回:取引先の検討(工場見学等)、商品の検討、サプライチェインの検討
(3)第10回-13回:各チームで作成した売買基本契約書ドラフトの発表・議論
(4)第14回-15回:各チームで作成した売買基本契約書ドラフトに基づく契約交渉

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
授業は講義とグループワークを交互に行いますが、疑問点は受講生全員で議論するので、積極的に議論に参加して下さい。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
予習のあり方:
テキストや教材に出てくる専門用語に慣れて下さい。テキストや教材の内容で理解できた部分と疑問に思った部分を整理し、疑問点は演習の時間内に解消するよう努めて下さい。
復習のあり方:
新聞やテレビ等のニュースで、取引先に販売する鉄鋼製品や取引先が製造する自動車部品の業界に関する情報を収集し、その業界のビジネスが自分の生活にどのような影響を与えているのかを考える習慣を身につけて下さい。

【成績の評価】
・基準
授業の到達目標で示した売買契約に内在するリスク管理に関する基礎的な知識について適切に説明できることを合格の基準とします。
・方法
グループワークにおけるパフォーマンス(50%)と演習への積極的参加度合い(出席状況と全体ディスカッションでの貢献度)(50%)を総合的に判断して評価します。

【テキスト・参考書】
【テキスト】
淵邊善彦『契約書の見方・つくり方<第2版>』(日本経済新聞出版社、2017年、1,000円〈税別〉)
【参考書】
必要に応じて、都度紹介します

【その他】
・学生へのメッセージ
取引先のお話を伺ったり、工場を見学した上で売買基本契約書を作成することは、民法や商法を学習する際に大変貴重な経験です。本演習での経験を、その後の法律学習に活かせるように積極的に授業に参加して下さい。
・オフィス・アワー
月曜日 13:00-14:30 荒井研究室(人文社会科学部2号館3階)
その他研究室在室中はいつでもOKです。

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