グローバル・プロブレマティーク基礎演習f
 Introductory Seminar in Global Problematique (f)
 担当教員:天野 尚樹(AMANO Naoki)
 担当教員の所属:人文社会科学部人文社会科学科グローバル・スタディーズコース
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:2年,3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:演習
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
本授業では、「グローバル・プロブレマティーク」という共通の枠組みの中で、各クラスで指定されたテーマに沿って授業を進める。このクラス(基礎演習f)は、「グローバル・スタディーズで大切なこと」として、特定のテーマを定めるのではなく、グローバル・スタディーズとは何かを理解し、それを学ぶために必要な基礎知識や考え方を身につけることを主目的とする。その学習の過程で、大学生が身につけるべき水準の読書力、文章作成力、議論の能力を養成することも重要な目的である。

【授業の到達目標】
この演習を履修した学生は
1)グローバル・スタディーズの学生が身につけるべき人文社会科学の基礎的素養を身につけることができる。
2)大学生として標準的な読書力を身につけ、日常の学習に応用できる。
3)健全な批判的精神に裏打ちされた文章を作成し、討議できる。

【授業概要(キーワード)】
グローバル・スタディーズ 人文社会科学 国際関係 異文化理解

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:51~75%
C-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、プレゼンテーションを行い、互いに質疑応答や議論を行う機会がある。:26~50%

【科目の位置付け】
グローバル・スタディーズコースの2年次生を主たる対象とした必修科目であり、本格的な専門分野の勉強を進めるための基礎的能力を養成するものである。(人文社会科学部のカリキュラム・ポリシー)

【SDGs(持続可能な開発目標)】
01.貧困をなくそう
02.飢餓をゼロに
03.すべての人に健康と福祉を
04.質の高い教育をみんなに
05.ジェンダー平等を実現しよう
16.平和と公正をすべての人に
17.パートナーシップで目標を達成しよう

【授業計画】
・授業の方法
グローバル・スタディーズの基礎的理解に有益な新書レベルの本を1冊読み、それについて2000字程度のレビューを全員が書き、演習内で発表し、議論し合う。1冊につき2回分を議論にあてるので、ほぼ隔週で1冊ずつ読むことになる。提出された文章は教員が添削して返却する。
・日程
以下に記した文献は2020年度に使用したものであるが、受講者の関心や出版状況、世界情勢次第で変更することもありえる。
第1回:ガイダンス
第2回:日本語作文の技術(講義)
第3〜4回:安田峰俊『移民・棄民・遺民:国と国の境界に立つ人々』(角川文庫)
第5〜6回:白井聡『永続敗戦論』(講談社+α文庫)
第7〜8回:安田浩一『ネットと愛国』(講談社+α文庫)
第9〜10回:湯浅誠『反貧困:「すべり台社会」からの脱出』(岩波新書)
第11〜12回:坂田美奈子『先住民アイヌはどんな歴史を歩んできたか』(清水書院)
第13〜14回:米原万里『不実な美女か貞淑な醜女か』(新潮文庫)
第15回:まとめ

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
学生は全員がすべての本を読み、それについてのレビューを書かなければならない。演習時には、書いてきたレビューを発表し、それについて議論をおこなう。可能な限り全員が発表する。議論にあたっては、積極的かつ遠慮を一切排除した質問・コメント・批判をおこなう必要がある。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
本授業科目では,以下の課題等を課します。単位制度の実質化のため,授業外における以 下の予習・復習等の自主的な学修に取り組んでください。
1)準備学修に必要な学修時間の目安は以下のとおりです。
  2時間/週  
2)各回の授業においてレポートを課します。課題に沿って2000字程度にまとめて提出できるよう、毎回、しっかり準備してください。また、個人レポート課題の提出に向けて、必要な文献を読んできてください。

【成績の評価】
・基準
授業の到達目標で示した、人文社会科学の基礎知識、読書力、文章作成力が正しく身についているかをレポートによって、討議能力が正しく身についているかを議論への参加によってそれぞれ判定し、合格の基準とします。
・方法
レポート80点+討論への貢献度20点
すべての図書についてのレポート(合計6本)を提出する必要があります。

【テキスト・参考書】
テキストの入手方法については初回の授業で説明します。
参考書:本多勝一『日本語作文の技術』(朝日文庫)。

【その他】
・学生へのメッセージ
厳しそう?はい、ちょっとだけ厳しいかも。でも、グローバルに通用する知的でチャーミングな人間になるには、このくらい当然です。
・オフィス・アワー
学生からの質問・相談を受け付けるオフィスアワーは火曜日12時10分〜12時50分です。人文社会科学部1号館の天野研究室までおいでください。その他の時間も在室時なら随時受け付けます。

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