モンゴル遊牧民の歴史(人間を考える)
 History of Mongolian Nomads (Humankind)
 担当教員:中村 篤志(NAKAMURA Atsushi)
 担当教員の所属:人文社会科学部人文社会科学科人間文化コース
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:1年,2年,3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
17-19世紀に清朝統治下にあったモンゴルは、1911年の清朝崩壊後、東アジアの国民国家形成とナショナリズムの高揚の中、南北二つに分かれたまま今に至る。
本講義では、現代モンゴルの遊牧文化、南北の言語・文化状況について知識を得るとともに、南北モンゴルの歴史的変遷を、清朝統治時代まで遡って理解を深めることを目的とする。また、日本とモンゴルの関わりについても理解を深めることを目的とする。

【授業の到達目標】
(1)モンゴルの近現代史について、現代の遊牧文化・社会状況、日本との関係をふまえて理解し、論理的に記述することができる。
(2)人間が作り上げてきた歴史・文化の多様性について、自ら事例を調べ発表し議論することができる。

【授業概要(キーワード)】
モンゴル,遊牧文化,ナショナリズム,ノモンハン事件,学生主体型学習,探究型学習

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:51~75%
B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:26~50%
A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:51~75%
B-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、他の学生の意見を尊重しつつグループとしての結論を出すために議論をする機会がある。:26~50%
A-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。:51~75%
B-3.習得した知識を活用する中で、学生グループがテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、互いの考えを理解し合う中から新たに独自の意見や考え方を創り出す機会がある。:26~50%

【科目の位置付け】
 人間が作り上げてきた歴史・文化の多様性について、モンゴルを事例に理解を深め、自ら異文化について調べ議論する力を身に付ける。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
04.質の高い教育をみんなに
11.住み続けられるまちづくりを

【授業計画】
・授業の方法
 基本的には対面講義で行うが、部分的にオンデマンド型授業を取り入れる予定。
毎回のコメントや単元毎の小課題を提出してもらい、それを皆で共有し議論する。
講義資料の配布、課題の提出・共有などは全てWebClassを通じて行う。
・日程
以下の内容を予定しているが、学生からの質問、コメントに応じて、講義内容を変更することがある。
(1)「モンゴル」とは? :国家、民族、文化
(2)モンゴルの遊牧文化 :家畜管理技術、家族観・死生観
(3)清朝のモンゴル統治とその崩壊
(4)20世紀のモンゴルと日本 ~満洲国そして「ノモンハン事件」
(5)戦後のモンゴル
※講義中、期末レポートに向けて、テーマの設定の仕方、文献の調べ方、まとめ方などを学ぶ回を設けます。

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
 この授業は、学生自身がテーマや目的などを主体的に定め、自ら調べる課題探究型学習を取り入れます。漫然と講義を聞いて暗記するタイプの授業ではないので、授業時間以外でも積極的に課題に取り組んでください。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
 単位制度の実質化のため、以下の点に留意して授業外における予習・復習等の自主的な学修に取り組んでください。
1)準備学修に必要な学修時間の目安は 4.5時間/週 です。
※大学設置基準で、1単位の授業科目は45時間の学修を必要とする内容をもって構成することが標準と定められています。
2)復習をして授業を理解するとともに、自分でテーマを決めて文献を調べ、分析を進めます。

【成績の評価】
・基準
 授業の到達目標で示した2つの目標に対応し、下記の2つの条件を満たすことを合格の基準とします。
(1)モンゴルの近現代史について、現代の遊牧文化・社会状況、日本との関係をふまえて理解し、論理的に記述することができる。
(2)人間が作り上げてきた歴史・文化の多様性について、自ら事例を調べ発表し議論することができる。
・方法
 主に授業ごとのコメントや単元毎の小課題の内容を評価する(60%)、基準2については学期末レポートで評価する(40%)。

【テキスト・参考書】
各回の授業資料についてはWebClassにアップロードします。
以下は講義で取り上げる参考書です。
田中克彦『ノモンハン戦争~モンゴルと満洲国』岩波新書、2009年
宮脇淳子『モンゴルの歴史(増補新版)』刀水書房、2018年

【その他】
・学生へのメッセージ
 講義ではありますが、半分演習のような、自分で考え調べ、ほかの学生の意見を知り、さらに自分で考えを深める、そのような授業です。
・オフィス・アワー
火曜日 14時40分~16時20分 中村研究室(人文学部1号館4階)

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