地圏の暮らしを地学する(共生を考える)
 Introduction to Environmental Geosciences (Living with Diversity)
 担当教員:丸山 俊明(MARUYAMA Toshiaki)
 担当教員の所属:理学部非常勤講師
 担当教員の実務経験の有無:
 担当教員の実務経験の内容(有の場合):山形大学理学部教授・助教授、山形大学教養部助教授、東北大学教養部助手
 開講学年:1年,2年,3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分:基幹科目 
【授業の目的】
地球表層は岩石・水・大気そして生物によって取り囲まれており、それぞれ地圏(岩石圏)・水圏・気圏・生物圏として認識されています。私たちが生活している大地、すなわち地圏が永い変動を経て今日の姿に至ったことを解説します。そして、山形をフィールドとして、自然と人間との共生という視点に立って、日常の生活を意識できるようになることを目的とします。

【授業の到達目標】
1 私たち日本人が地球上のどのような場所に暮らしているのかを地球科学的に考察できるようになる。【知識・理解】
2 地球表層で起こったさまざまな環境変化や生物進化の歴史が地層や化石に記録されているようすを理解できるようになる。【知識・理解】
3 1000万年前に山形盆地を泳いでいた海牛化石などを通して、身近な郷土の過去の姿を探究できるようになる。【知識・理解】
4 山形市内で実用化されている地下水を使った消雪システムなどを通して、現実の生活に深く関わった課題にも関心をもてるようになる。【態度・習慣】
5 プレートテクトニクス理論に代表される新しい地球観に立って、日常の新聞記事を読みこなせるようになる。【態度・習慣】

【授業概要(キーワード)】
学生主体型授業(アクティブラーニングA-1)  地球 日本列島 大地 環境

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:76~100%

【科目の位置付け】
基幹科目。日本列島の山形で毎日を暮らしていくみなさんにとって、地球科学の自然史科学的な特質を踏まえつつ、日常生活に少しでも役立つよう解説します。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
04.質の高い教育をみんなに
11.住み続けられるまちづくりを
13.気候変動に具体的な対策を
14.海の豊かさを守ろう
15.陸の豊かさも守ろう

【授業計画】
・授業の方法
適宜プリント資料や新聞記事を配布し、DVD教材も使用します。復習や自主的な学習を主目的にしてWebClassに課題や宿題を出します。対面授業を基本としますが、状況次第ではWebClassの課題を中心とした内容に切り替えます。
・日程
  1 ガイダンス、あなたと地圏とのかかわり
  2 島弧ー海溝系としての日本列島、あなたはどこに住んでいますか
  3 火山と日本列島、火山災害から命を守る
  4 地震と日本列島、マグニチュードって何ですか
  5 火山と火成岩、あなたの家の墓石は何ですか
  6 地球の歴史と生命の進化、生きている化石
  7 地球の歴史と生命の進化、恐竜からヒトまで
  8 地質年代と系統、T・レックスとジュラシックパーク
  9 生物の名前と地層の名前、山形大海牛を知っていますか
 10 地下水と地盤沈下、山形名物の無散水消雪って何ですか
 11 プレートテクトニクス、VLBIって何のこと
 12 気候変動と第四紀、氷期・間氷期
 13 日本列島の成り立ち(または過去の津波に学ぶ)
 14 深海調査、進め「ちきゅう」
 15 期末考査(授業のまとめと期末試験)

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
毎回、ミニッツペーパーの提出を求めます。キーワードや解答、感想、および質問などをミニッツペーパー形式で集め、学修状況の把握や理解度の評価に役立てます。自分の頭で考えて主体的にミニッツペーパーを書いてください。プリントの配布やミニッツペーパーの回収はその回限りとします。時間外学習として、WebClassに課題や宿題を掲載しますから、WebClassを通じて解答してください。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
日程の進行にそって教科書の中身をパラパラ見てきてください。プリントは捨てないで、もう一度読んで整理してください。

【成績の評価】
・基準
ミニッツペーパーの課題や期末試験に科学的な用語や文章を使って正しく適切に答えられるか、また、WebClassの課題や宿題に正しく答えられるかを合格の基準とします。ミニッツペーパーは、単に感想文を集めるためでもなく、また出席確認カードでもなく、マメテストや小レポートの役目をはたします。同様に、WebClassの課題や宿題もマメテストの役割を担っています。
・方法
毎回のミニッツペーパーやWebClassの成績を積算した学修状況を75~90%位、期末考査を10~25%位の目安として総合的に判定します。期末考査は、教室での対面受験形式を前提として、テキスト、ノート、プリントなど持ち込み可で行います。出席点という評価基準は使いませんのでご注意願います。

【テキスト・参考書】
テキスト:浜島書店編集部 「ニューステージ地学図表」 浜島書店

【その他】
・学生へのメッセージ
教育効果の観点から受講生数を50人に調整する場合もあります。質問や出欠については授業終了時にまずご相談ください。
・オフィス・アワー
非常勤講師ですのでオフィスはありません。御用の際は学生センター窓口にお尋ねください。

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