【授業の目的】
人類学とは、人間社会の多様性と普遍性についての考察から「人類とはなにか」という壮大なテーマを扱う学問である。それは19世紀末から20世紀初頭にかけての時期に欧米で生まれた。とくにアメリカの人類学は、研究対象としての「他者」を①自然人類学、②考古学、③文化人類学、④言語人類学という四つの分野から多角的に考察するようデザインされている。この授業では、こうしたアメリカ式の四分野アプローチから人類学という学問を概観する。
【授業の到達目標】
この講義を履修した学生は、 ① 人類学における考え方や様々な事例に触れることによって、自分とは異なる考え方やものの見方をする人々の存在に気付くことができる【知識・理解】。 ② これまで自分が「当たり前」と考えていたことを疑う姿勢を身に付けることができる【態度・習慣】。
【授業概要(キーワード)】
自然人類学、考古学、文化人類学、言語人類学
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25% B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:1~25%
【科目の位置付け】
⼈間と⽂化について地域や分野を横断する視点から幅広い教養を⾝に付け、⼈⽂学の専⾨知を体系的に修得するための基礎を獲得するために編成される科⽬である(⼈⽂社会科学部⼈間⽂化コースのカリキュラム・ポリシー)。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
05.ジェンダー平等を実現しよう 10.人や国の不平等をなくそう 16.平和と公正をすべての人に
【授業計画】
・授業の方法
教員からの一方通行の授業ではなく、質疑応答によって授業を進めていく。
・日程
主要なテーマと順序は次のとおり: • 第1回 ガイダンス/人類学とは • 第1部 霊長類の誕生から歴史時代まで (第2~8回) • (第2~4回) 自然人類学 • (第5~8回) 考古学 • 第2部 人類の多様性と普遍性 (第9~15回) • (第9~12回) 文化人類学 • (第13~15回) 言語人類学 ※ 内容や順序は状況により変更することがある。
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
• 漠然と講義を受けるのではなく、質疑応答に積極的に参加し、自分の考えを述べる。 • パワーポイントの内容を配布することはしないので、しっかりノートを取ること。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
• 授業で扱うテーマについて、授業前に関連書籍を精読しておく。 • さらに理解を深めるために図書館やインターネットで調べてみる。
【成績の評価】
・基準
合格の基準は次のとおり: • 人類学の基礎的な項目について適切に説明できること。 • 人類学の諸問題に関する基本的な概念や用語、考え方を正しく理解していること。 • 授業をとおして得られた知識や経験にもとづいて主体的に考察し、積極的・能動的に発言できること。
・方法
• 出席ポイント(50%)と中間・期末試験ポイント(50%)の合計をもって評点とする。 • 毎回の授業後にWebClassで設置される「出席カード」に、授業を聞いて感じたこと・考えたこと・質問・要望などを書いて提出してもらう。これを出席ポイントとして換算する。 • 対面授業が許される状況であれば、中間・期末試験ともに授業時間中に教室内で実施するが(第8回および第15回授業)、すべてオンライン授業になる場合にはレポート課題を課す。
【テキスト・参考書】
授業内で指定する。
【その他】
・学生へのメッセージ
休講および補講を行う可能性がありますので、WebClassでのお知らせに注意してください。
・オフィス・アワー
• 水曜日11:00~12:30(人文社会科学部2号館4階 松本剛研究室) • 連絡先:gocito@human.kj.yamagata-u.ac.jp • 事前に電子メールでアポイントメントをとること。
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