生活と健康(人間を考える)
 Living with Illness and Disability (Humankind)
 担当教員:武田 洋子(TAKEDA Yoko)
 担当教員の所属:医学部看護学科
 担当教員の実務経験の有無:
 担当教員の実務経験の内容(有の場合):看護師として実務経験のある教員が、その経験を活かし、がん看護・緩和ケアにおける具体的な健康課題について講義を行う。
 開講学年:1年,2年,3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
慢性疾患の増加により、病気や障がいと上手につきあいながら生活していくことが人々に求められている。この授業では、健康とは何か? 病気や障がいによる生活がどのように変化するのか? 生活の質(QOL )とは? 人間の強さ・弱さとは? 病気や障がいと共に生きるとは? 同世代のがん体験者のニーズに応じたサポートとは?などの課題について、理解を深めることを目的とする。

【授業の到達目標】
1)健康に関する正しい情報と病気・障がいを持つ人々の生活について記述できる。【知識・理解】
2)同世代のがん体験者のニーズ・課題を分析してサポート方法を創造できる。【技能】
3)同世代のがん体験者に対するサポート方法を表現できる。【態度・習慣】

【授業概要(キーワード)】
生活の質, 健康,病気,障がい,看護,医療, がん, AYA世代

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:51~75%
C-1.自分の意見をまとめて発表する機会がある。:26~50%
A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:51~75%
C-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、プレゼンテーションを行い、互いに質疑応答や議論を行う機会がある。:26~50%
A-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。:51~75%
C-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を発表し理解してもらえるようプレゼンテーション、質疑応答、リフレクションを行う機会がある。:26~50%

【科目の位置付け】
この授業は、病気・障がいと共に生きる人々について様々な視点から理論的に考察することで,健全な批判的精神に裏打ちされた幅広い知識を習得するものである。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
03.すべての人に健康と福祉を

【授業計画】
・授業の方法
この授業は,全面オンライン授業で実施します。
1)健康とは何か,Quality of Lifeとは何か, 病気・障がいと共に生きる人々の課題と暮らしのサポートとは, について講義をする。
2)同年代(Adolescent and Young Adult; AYA世代)のがん体験者のサポートについて、手順を踏みながら自らのアイディアおよび意見をまとめ, プレゼンテーションを行う。
・日程
第1回 4月19日 ガイダンス(講義)
第2回 4月26日 生活の質(Quality of Life)と健康(講義・小テスト)
第3回 5月10日 病気・障がいと共に生きる人々の課題と暮らしのサポート(講義・小テスト)
第4回 5月17日 思春期・若年成人(AYA世代)に発症するがんとその体験者のニーズ・課題(講義・小テスト)
第5回 5月24日 AYA世代がん体験者のニーズ・課題の焦点化と実態分析(記述)
第6回 5月31日 AYA世代がん体験者へのサポートに関するアイディアの創出(記述)
第7回 6月 7日 AYA世代がん体験者へのサポートのしかたを探る(文献検討)
第8回 6月14日 「わたしが考えるAYA世代がん体験者へのサポート」の具体化(記述)
第9回 6月21日 「わたしが考えるAYA世代がん体験者へのサポート」の意味づけと全体像(記述)
第10回 6月28日 企画書作成(記述)
第11回 7月 5日 企画書作成   【課題1レポートの提出】
第12回 7月12日 プレゼン資料作成(記述)
第13回 7月19日 プレゼン資料作成【課題2レポートの提出】
第14回 7月26日 成果発表会
第15回 8月 2日 まとめ

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
この授業は課題学習と発表を中心に行うため、学生が主体的に参加する学習活動を含む。
1)講義では,パワーポイントや資料で示される内容の理解に努めること。講義と記載されている日は, WebClassで講義内容に関する小テストを5問ずつ出題するので回答すること。
2)提示された課題について, 授業日程の段階を踏みながら企画書とプレゼン資料を作成し, WebClassに公表する。自分だけでなく他の学生の内容を閲覧し, 意見交換を積極的に行うことを期待する。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
1)講義で紹介された文献は一読し, わからない部分はWebClassから質問するなどして文献の概要を説明できるようにしておくこと。
2)講義後も興味のある内容について,各自で継続して調べて正しい情報の理解を深めること。
3)示された課題は,図書館やインターネットを活用して情報を収集し自分の意見をまとめておくこと。

【成績の評価】
・基準
1)健康および病気・障がいについての正しい知識, 病気や障がいを持つ人々の生活に関する概説は, 講義内容に関する小テストで評価する。
2)「わたしが考えるAYA世代がん体験者へのサポート」について、課題1(企画書)と課題2(プレゼン資料)の2つのレポートの内容について、次の8項目(1項目5点満点)に基づき評価する。①情報の収集と分析 ②裏付け・根拠 ③論理性 ④新規性 ⑤独創性 ⑥実行可能性 ⑦社会貢献度 ⑧表現力 
3)学習に取り組む姿勢・意欲は, 成果発表会における他学生へのコメント数とその内容によって評価する。
・方法
1)講義内容に関する小テスト:1回の講義につき小テストは5問出題。1問1点 3回の講義で計15点満点。
2)課題1・課題2のレポートの内容:各レポート40点満点。 
3)成果発表会でのコメント数・内容:5点満点

【テキスト・参考書】
1)医療従事者が知っておきたい AYA世代がんサポートガイド ,金原出版, 2018
2)鈴木 直 , 髙井 泰, 野澤 美江子, 渡邊 知映 (編):ヘルスケアプロバイダーのためのがん・生殖医療: イラストとQ&Aでわかる 患者・家族説明にそのまま使える. メディカ出版,2019
3)平成27年-29年度厚生労働省科学研究費補助金がん対策推進総合研究事業「総合的な思春期・若年成人(AYA)世代のがん対策のあり方に関する研究」

【その他】
・学生へのメッセージ
健康や医療に関する特集はテレビやインターネットでもよく取り上げていますが,「この情報は本当か?」と疑問を持ってみていきましょう。
・オフィス・アワー
WebClassで随時応します。

g82106029-2021-G1-78603