地域・在宅看護学特論Ⅳ
 Community Health and Home Nursing Lecture Ⅳ
 担当教員:小林 淳子(KOBAYASHI Atsuko),
今田 恒夫(KONTA Tsuneo)医学系研究科 医学専攻公衆衛生・衛生学講座
 担当教員の所属:医学系研究科 看護学専攻地域看護学講座
 担当教員の実務経験の有無:
 担当教員の実務経験の内容(有の場合):予防医学の実務経験または公衆衛生看護の実務経験を活かして、臨床疫学、ヘルスプロモーション・健康教育について講義する。
 開講学年:1年,2年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:看護学専攻(博士前期課程)  科目区分:地域・在宅看護学 
【授業の目的】
地域で生活する個人・家族、集団、地域を対象とする高度な看護実践に必要な能力を修得するため、ヘルスプロモーションに基づく健康課題の把握、予防医学に基づく介入の理論と実践について理解を深めることを目的とする。

【授業の到達目標】
1)ヘルスプロモーションの理念とアプローチの方法を実践例に基づき説明できる。
2)健康教育に活用できる理論と方法について実践例に基づき説明できる。
3)地域住民を対象とするヘルスプロモーション、健康教育について実践例に基づき討議できる。
4)臨床疫学の研究デザインと基本指標を列挙できる。

【授業概要(キーワード)】
ヘルスプロモーション、臨床疫学、健康教育

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:51~75%
A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:76~100%
C-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、プレゼンテーションを行い、互いに質疑応答や議論を行う機会がある。:76~100%

【科目の位置付け】
この授業は、多面的で実践的な教育を展開し、看護高度専門職業人としての豊かな学識と高い見識を養う科目である。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
03.すべての人に健康と福祉を

【授業計画】
・授業の方法
1)ヘルスプロモーション、臨床疫学、健康教育に関する理論と実践例を取り上げ、参加者間での討議により理解を深める。
2)教員による講義に加え、学生によるテーマに関するプレゼンテーション及びディスカッションを行う。
・日程
この授業は原則として後期土曜日5・6校時、以下の内容で行う。授業日程を変更する必要がある場合は、事前に履修者を調整の上、決定する。
第1回 プライマリヘルスケアとヘルスプロモーション
第2回 ヘルスプロモーション概論-戦略・活動・政策-
第3~5回 ヘルスプロモーションの実践
・PRECEDE-PROCEED モデルによる企画と評価(事例検討を含む)
第6~8回 健康課題の把握と健康教育に活用できる諸理論と実践
・ヘルスビリーフモデルの理解と活用(事例検討を含む)
・自己効力感モデルの理解と活用(事例検討を含む)
・行動変容ステージモデルの理解と活用(事例検討を含む)
第9~11回 臨床疫学の理解と活用
・疫学研究のデザイン
・検査の精度指標、測定値の信頼性・妥当性
・治療や予防対策評価に関する無作為化比較試験の意義と方法
第12~14回 予防医学の理解
・疾病の進展と予防の段階の理解(事例検討を含む)
第15回 まとめ-活動事例に基づく理論と実践の帰納的理解-

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
テーマに関する予習、復習を行い、授業中に質問や発言するなど積極的に参加する。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
テーマに関する参考書、文献、Web等を検索し、プレゼンテーション、討議の準備をする。また、授業の内容を検証して自分の考えを整理する。

【成績の評価】
・基準
以下を合格の基準とする。
1)ヘルスプロモーションの理念とアプローチの方法を実践例に基づき説明できる。
2)健康教育に活用できる理論と方法について実践例に基づき説明できる。
3)予防医学の理論と方法について実践例に基づき理解できる。
4)地域住民を対象とするヘルスプロモーション、健康教育について実践例に基づき討議できる。
5)臨床疫学の研究デザインと基本指標を列挙できる。
・方法
原則として、授業参加への積極性(20点)、プレゼンテーション・討議内容(40点)、プレゼンテーション資料・レポート(40点)とし、総合的に評価する。

【テキスト・参考書】
<参考書>
・イローナ・キックブック著/島内憲夫約:ヘルスプロモーション-戦略・活動・研究政策-、堀内出版株式会社、1992
・宮坂忠夫監修:健康教育 ヘルスプロモーションの展開、保健同人社、2004
・ジェームス・プロチャスカ、ジョン・クローヌス、カルロ・ディクレメンテ著/中村正和監訳:チェンジング・フォー・グッド ステージ変容理論で上手に行動を変える、法研、2005
・松本千明:医療・保健スタッフのための健康行動理論実践編 生活習慣病の予防と治療のために、医歯薬出版、2012
その他、適宜紹介する。

【その他】
・学生へのメッセージ
看護高度専門職業人に求められるヘルスプロモーションに基づく看護介入について理解が深まることを期待する。
・オフィス・アワー
原則として授業終了後に対応する。
上記以外の場合は、日程調整のため事前の予約を推奨する。
連絡先は授業内で周知する。

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