【授業の目的】
様々な地形上に成立する森林の全体像を鳥瞰的に把握する技術として、読図および航空写真判読の理論と技術を学ぶ。
【授業の到達目標】
森林植物群集と周辺環境間の動的な相互関係を把握するためには森林を鳥瞰し、地形を含んだ全体像を的確に把握することが必須となる。鳥瞰する技術としての読図および航空写真判読の理論と技術を学ぶ。また対象森林の巡検を行い、机上で得られた情報と現地との適合性を検討する。【技能】【知識・理解】
【授業概要(キーワード)】
森林、地形、読図、航空写真判読、巡検、学生主体型授業
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:1~25% C-1.自分の意見をまとめて発表する機会がある。:1~25% D-1.演習、実習、実験等を行う機会がある。:26~50% A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:1~25% C-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、プレゼンテーションを行い、互いに質疑応答や議論を行う機会がある。:1~25% D-2.事前学習(下調べ、調査等含む)で習得した知識等を踏まえて演習、実習、実験等を行う機会がある。:26~50%
【科目の位置付け】
この演習は、地形・植生等を鳥瞰する技術としての読図および航空写真判読の理論と技術を修得するものである(生物環境学専攻のカリキュラム・ポリシー)。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
13.気候変動に具体的な対策を 14.海の豊かさを守ろう 15.陸の豊かさも守ろう
【授業計画】
・授業の方法
授業は面接で行う。地形・植生等を鳥瞰する技術としての読図および航空写真判読の理論と技術を修得するため、室内演習(内業)と現地巡検(外業)を組み合わせて実施する。
・日程
主要なテーマと順序、内容は以下のとおりである。1年後期ではこのうちの半分を実施する。 1.読図の基本理論の修得と実践 ・読図の目的と基礎理論 ・地形学の基礎 ・読図の手順、読図の実践 2.航空写真判読の基礎理論の修得と実践 ・航空写真の基礎理論 ・航空写真の判読(実技訓練) ・読図から得られた情報との整合性等の検討 3.対象地域の巡検 ・対象地域の地形観察 ・地形を被覆する森林植物群集の種組成 ・地形を被覆する森林植物群集の構造 ・室内作業により得られた各種情報と現地との整合性等の検証 4.総括 ・室内作業により得られた各種情報と現地との整合性に影響を与える要因等の検討 ・読図および写真判読技術の精度をより高めるために必要な事項の検討 ・まとめ(技術の高度化に向けて)
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
授業を良く聴いて読図および航空写真判読に関する理論と技術を理解し、与えられた課題を解き、現地巡検結果と照らし合わせ、その整合性等について発表・ディスカッションを行う。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
1)宿題とされた課題は、配付資料や既存研究成果の事前・事後学習により必ず解いておくこと。 2)発表を行うために読図および航空写真判読の結果を整理し、現地巡検の結果の整理を合わせて両者の整合性等について考えられることをまとめる。 3)ディスカッションにおいて自分の考察が不十分に感じられた点や参加者から指摘された事項等について振り返り、不十分な点の追加・修正を行う。
【成績の評価】
・基準
授業の到達目標に記した技能と知識が適切に体得できることを合格の基準とする。
・方法
地形図および航空写真を自ら判読した結果、対象地域はどのような地形を呈した森林であるのか、また現地巡検により得られた情報は読図・航空写真判読から得られた情報とどの程度整合するのかをプレゼンテーションしてもらい、その成果を評価する。
【テキスト・参考書】
必要な資料やプリントを授業の際に配布し、授業進度、学生の理解に合わせて適宜紹介します。
【参考書】 ・建設技術者のための地形図読図入門:鈴木隆介、1997年、古今書院 ・発達史地形学:貝塚爽平、1998年、東京大学出版会
【その他】
・学生へのメッセージ
GPS、ナビゲーションシステム、デジタル地図などが一般化した状況で地形図の読み方や航空写真の判読に疎い人も多いのではないでしょうか。電子地図情報の有効活用のため、この授業を通じてそれらの技術を学んでほしいと思います。
・オフィス・アワー
授業時間外で疑問点などが生じたら、メール(kikku@tds1.tr.yamagata-u.ac.jp)で連絡をとった上で、研究室を訪ねてください。
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