【授業の目的】
生物多様性をとらえる最も基本的な技術である生物種の同定方法を修得して、いくつかの生物分類群の同定能力を身につけ、フィールドでの生物調査を確実にできる高度な技術を修得します。
【授業の到達目標】
・森林や湿地などの生物群集を対象に、自分で調査計画を立案し、対象とする生物に最適な調査方法を検討して、調査を実施できる。【知識・理解】 ・対象とする群集の植物は木本と草本を問わず同定ができる能力を身につけ、動物についても、ある特定の動物分類群(鳥類・魚類・甲虫目 昆虫・トンボ目昆虫など)の同定ができる能力を身につける。【技能】 ・フィールドでの調査を定期的に実施し、現地での観察や写真撮影、トラップによる捕獲や採取などの方法を使用して、判別する能力を修得する。【技能】
【授業概要(キーワード)】
生物分類同定、植物、動物、森林、湿地、アクティブラーニング
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
D-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型の演習、実習、実験等を行う機会がある。:76~100%
【科目の位置付け】
この授業は、問題解決のための調査や実験の計画から実行、データ解析、考察までを実行できる能力を身につけるための科目です(生物環境学専攻のカリキュラム・ポリシー)。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
15.陸の豊かさも守ろう
【授業計画】
・授業の方法
主として面接授業で行います。 自ら目標と計画を立てて、調査を実施して、まとめのレポートを提出します。これらを通じて、同定能力を高めます。
・日程
1.計画の立案(第1~3回目) 希望する具体的な群集(森林や湿地など)を自分で選択し、選択した生物群集を対象に1年間の調査計画を立案します。 2.生物種の調査方法の検討と修得(第4~7回目) 対象とする生物によって調査方法が異なるため、適切な調査方法を検討し、実際に行って、それぞれの生物調査方法を修得します。 3.植物の同定検索方法と標本作成(第8~11回目) 現地での調査を定期的に実施し、現地で同定検索を実施するとともに、不明な種については、写真撮影または標本を持ち帰って、実験室で判別します。 4.動物の同定検索方法と標本作成(第12~15回目) 現地での調査を適切な時期に実施し、対象動物によって、現地での観察や写真撮影、トラップによる捕獲を使用して、判別する能力を修得します。
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
自ら目標と計画を立てて、調査を実施して、まとめのレポートを提出します。これらを通じて、同定能力を高めます。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
計画から調査の実施、さらに解析とまとめまでのどの段階においても、アドバイスするので、メール等で連絡を取った上で、研究室に来てください。
【成績の評価】
・基準
授業の到達目標で示した1)自ら設定した目的に対して適切な調査地と調査方法が選定されているかどうか、2)生物の同定が正確にできているかどうかを基準とします。
・方法
提出された2回の調査レポート(1回目:調査計画、2回目:計画立案から結果(写真・標本等を含む)・まとめ)で評価します。
【テキスト・参考書】
日本の野生植物など対象となる生物分類群の図鑑や調査方法に関する書籍類を随時紹介します。
【その他】
・学生へのメッセージ
1年前期の生物多様性技術特別演習も必ず同時に履修してください。
・オフィス・アワー
授業時間外で疑問な点が出てきたら、メール(hayasida@tds1.tr.yamagata-u.ac.jp)で連絡をとったうえで、研究室を訪ねてください。
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