【授業の目的】
海岸林の保全、とくに津波による海岸林の被害や海岸林が抱える課題を具体的に示し、課題の解決方法を議論する。
【授業の到達目標】
森林の機能と特性を理解し、森林の保全管理の現場で問題になっている課題を解決する力を身につける。【知識・理解】
【授業概要(キーワード)】
海岸林、保全、生態系サービス、生物多様性、東日本大震災、津波、防災
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:26~50%
【科目の位置付け】
この授業は、討論を通じて事象に対する理解度を深めるとともに、的確に自己を表現する能力を身につけるための科目である(農学研究科生物環境学専攻のカリキュラム・ポリシー)
【SDGs(持続可能な開発目標)】
11.住み続けられるまちづくりを 14.海の豊かさを守ろう 15.陸の豊かさも守ろう
【授業計画】
・授業の方法
主として面接授業で行いますが、遠隔授業を併用する場合もあります。 液晶プロジェクター・配付資料を使って、講義を行う。天候によるが、現地での検討会を行う場合もある。
・日程
1. 東日本大震災の津波による海岸林の被害の実態 2. 東日本大震災で確認された海岸林の津波被害軽減機能 3. 海岸林の定義と範囲 4. 海岸防災林の造成の歴史 5. 東北地方の海岸域の潜在植生と現存植生 6. 北限域のタブノキ林の構造 7. 北限域のタブノキ林の動態 8. 北限域のタブノキの生態的特性(散布と発芽) 9. 北限域のタブノキの生態的特性(定着と成長) 10. 飛島の自然環境と植生 11. タブノキが侵入したクロマツ林の林床植生の多様性の劣化 12. 海岸林の生態系サービス 13. 海岸林の現状と課題 14. 震災後の海岸林の再生に向けた課題 15. まとめ
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
不明な点や疑問に思うところがあれば、授業中にその都度質問してください。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
講義内容に関連したことを自分で調べて、レポートに反映させてください。
【成績の評価】
・基準
海岸林を対象にした研究内容の講義を十分理解しているかどうか。また、自分の専門分野との関連性を議論できているかどうかをレポートの内容から評価する。
・方法
講義内容に関連した課題のレポートで評価する。レポート課題については、第1回目の授業の際に提示する。
【テキスト・参考書】
【参考書】 海岸林との共生(中島勇喜・岡田穣編、山形大学出版会) 森林飽和(太田猛彦著、NHKブックス) 巨大津波は生態系をどう変えたか(永幡嘉之著、講談社ブルーバックス)
【その他】
・学生へのメッセージ
講義の内容を自分の専門分野や研究テーマと結びつけられるかどうかを考えながら受講することが重要です。
・オフィス・アワー
授業時間外で疑問な点が出てきたら、メール(hayasida@tds1.tr.yamagata-u.ac.jp)で連絡をとったうえで、研究室を訪ねてください。
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