【授業の目的】
水環境(治水、利水、魚類・植生などの生態系を含む環境)を環境水工学的に講義し今日的課題を論ずる。生態系を含む環境:魚道の設計法、景観を含む多自然型の河川・水路工法について概説する。
【授業の到達目標】
行政が行う事業の特性や,その設計思想を身につける。そのうえで,今日的課題についての理解が出来るようになる。【知識・理解】
【授業概要(キーワード)】
河川環境,多自然型河川工法,水圏生物,アクティブラーニング
【科目の位置付け】
環境水工学分野の応用的知識を事例を基に身につける(農学研究科のカリキュラム・ポリシー)
【授業計画】
・授業の方法
面接授業で実施する。
・日程
1.環境水工学を学ぶための基礎知識 1)時代の変遷(戦後):治水・利水・親水・環境重視の時代的背景等 2)河川構造物 3)河床形態と河口 4)魚類、植生 5)環境水工学とは 2.景観の基本事項と河川、ダム景観 1)景観とは 2)事業における景観配慮について 3)河川と治水 3.水理現象と環境水工学 4.次世代に向けた水環境整備 1)今日的課題について 2)日本の事例 3)欧米の事例 4)北海道と本州の違い 5.まとめ 授業計画に準ずるが,受講生のスキル・専門分野を考慮した日程を提案する。
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
履修者は開講期前に渡邉に必ず問い合わせを行うこと。 メール(kwatanabe@tds1.tr.yamagata-u.ac.jp)が確実です。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
今日的問題を多く扱いたい。よって専門書や論文などを読み込み、基礎的な知識を持つよう留意すること。
【成績の評価】
・基準
授業の到達目標にも示した通り,既往研究や行政の取り組み事例を踏まえての講義となるため,研究目的や事業目的だけでなく,その社会的意義や今日的問題に対する理解が出来ているかも重要な評価基準となる。理解の程度を問う課題やレポートなど,口述だけでなく記述によっても上記の意義や問題点を論述できているかを評価する。
・方法
1)授業の到達目標で示した,行政の取り組みの特徴や設計思想,今日的課題について理解し,自身の言葉で説明できるかどうか口頭発表形式で問う。 2)講義への取り組み姿勢、課題の提出,および出席状況を併せ総合的に判定する。
【テキスト・参考書】
高橋裕 著、河川工学(東京大学出版会) 土木学会編、水辺の景観設計(技報堂) (財)日本生態系協会、ビオトープネットワーク
【その他】
・学生へのメッセージ
学部の水理学、応用水理学(水理学演習)、農業水利学を履修した上で受講した方がより効果的に理解できる。
・オフィス・アワー
質問など問い合わせはいつでも受け付けます。メールでの事前アポイントが確実です。
|