水文環境学特論
 Environmental Hydrology
 担当教員:梶原 晶彦(KAJIHARA Akihiko)
 担当教員の所属:農学部食料生命環境学科
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:1年,2年  開講学期:後期  単位数:1単位  開講形態:講義
 開講対象:生物環境学専攻  科目区分:専攻共通科目 
【授業の目的】
積雪寒冷地域の水循環・物質循環の特徴を理解すると共に、環境保全の応用知識を身につける。

【授業の到達目標】
地球温暖化現象による影響への対策は今後の重要課題となることが予想される。ここでは積雪融雪現象に着目し、付随して起こる様々な水文現象や物質移動・化学変化へと視点を拡げ、自然界での水循環・物質循環についての考察を深めることができるようになる。【知識・理解】

【授業概要(キーワード)】
雪氷、積雪融雪現象、数値モデル、水質水文学、学生参加型授業

【科目の位置付け】
生物環境学専攻のディプロマ・ポリシーのうち,「問題解決のための調査や実験での計画から実行、データ解析、考察までを実行できる能力」を習得するための科目です.

【SDGs(持続可能な開発目標)】
11.住み続けられるまちづくりを
13.気候変動に具体的な対策を
14.海の豊かさを守ろう
15.陸の豊かさも守ろう

【授業計画】
・授業の方法
面接授業となります.前半は積雪融雪現象についての講義を行い、適時小テストにより理解度を確認します。後半では現象の数値モデル化や現地調査の基礎知識を学びます.
・日程
第1週 ガイダンス
第2週 降雪および積雪融雪現象について
① 降雪と積雪現象 ② 融雪現象 ③ 融雪による河川への影響
第3週 積雪融雪現象の数値モデル化について
① 積雪層の形成 ② 積雪層の熱収支 ③ 融雪モデル
第4週 雪の分析に関する基礎知識および現地調査
① 積雪層の調査方法 ② 現地調査での注意点
第5週 雪の分析に関する基礎知識および現地調査
③ 現地調査
第6週 雪・融雪水の分析について
① pH ,EC の測定 ② 溶存イオンの測定
第7週 雪・融雪水の分析について
③ 測定結果の考察
第8週 積雪融雪現象に関する既往の研究について
試験・本授業のまとめ

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
少人数講義なので積極的に参加して,授業の内容を整理しノートに記録すること.
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
雪に興味を持ち,「克雪」,「利雪」などについて普段から考える習慣を身につけていただきたい.

【成績の評価】
・基準
積雪融雪現象について理解を深め,特に気温変化による影響について,周辺環境への影響を科学的に考察することができるようになることを合格の基準とします.
・方法
雪に関心を持ち,積雪寒冷地の水文学的特徴を十分に理解しているか,小テストや期末試験で確認する.普段の授業への取り組み(30%),小テスト(20%)、期末試験(50%)を基に総合的に判定する.

【テキスト・参考書】
特に指定しない。参考書として,
「積雪寒冷地の水文・水資源」,水文・水資源学会編集出版委員会編,信山社サイテック
「雪氷水文現象」,小野延雄ら,古今書院 など

【その他】
・学生へのメッセージ
雪国ならではの学習内容です.学部の授業で「雪山実習」を受講していれば、よりイメージがつかみやすくなります.
・オフィス・アワー
・月曜日、金曜日の16:00~17:00(予約があれば他の時間でも可)
・メールアドレス:kajihara@tds1.tr.yamagata-u.ac.jp

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