【授業の目的】
農林業との関連が深い里山を題材として、その歴史的な変遷や社会情勢との関わり、そこに成立している生態系について包括的に論じる。これらを踏まえ、人為的な影響が強い景観における生態系管理について多角的に解説する。
【授業の到達目標】
農林業との関連が深い里山を題材として、人間活動と生態系の関係をさまざまな側面から理解し、生態系管理に関する基礎的・応用的な知識を習得する。【知識・理解】
【授業概要（キーワード）】
人間社会、歴史、生態系、文化、資源利用、管理
【学生主体型授業（アクティブラーニング）について】
A-1．ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。：1～25％
A-2．小レポート等により、事前学習（下調べ、調査等含む）が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。：1～25％
【科目の位置付け】
里山における生態系管理の基礎を学習する（生物環境学専攻のカリキュラム・ポリシー）
【SDGs（持続可能な開発目標）】
15.陸の豊かさも守ろう
【授業計画】
・授業の方法
面接授業として実施する。スライドと配付資料を使って座学による講義をおこなう。また、適宜受講者間で議論をおこなう。
・日程
1. 概論
2. 里山のとらえ方
3. 里山とは何か
4. 日本における里山の変遷
5. 地域ごとにみた里山の変遷
6. 里山における生物多様性と生物間相互作用
7. 里山の主要構成要素における生態系の特徴
8. 里山の文化
9. 里山における生物資源利用の歴史と可能性
10. 環境教育の場としての里山
11. 里山の管理の現状と課題
12. 市民ボランティアによる里山の管理
13. 管理組合による里山の管理
14. 里山と法律
15. 講義内容の補足と総括
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
講義での説明をよく聞いて理解した上で、疑問点や考えて点を書き留めておき、各自で調べるか質問をすること。
・授業時間外学習（予習・復習）のアドバイス
講義内容に関連したことを自分で調べて、レポートに反映させること。
【成績の評価】
・基準
主に里山を題材とした人間活動と生態系の関係を、さまざまな側面から理解し、生態系管理に関する基礎的・応用的な知識が身についているかを合否の判断基準とする。
・方法
定期的に課すレポート（90点）および履修態度（10点）により評価する。
【テキスト・参考書】
テキストは指定せず、必要な資料は講義時に適宜配布する。
参考書：
・武内和彦・鷲谷いづみ・恒川篤史［編］里山の環境学．東京大学出版会、2001年
・広木詔三［編］里山の生態学．名古屋大学出版会、2002年
【その他】
・学生へのメッセージ
日ごろから里山を含む生態系と人間との関わりについて関心を持つように心がけてください。
・オフィス・アワー
いつでも可能ですが、事前にメールなどで問い合わせてください。
msaito@tds1.tr.yamagata-u.ac.jp
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