【授業の目的】
荷電粒子がどの様な電場を作るのか、また電場により荷電粒子がどの様な力を受けるのかを理解する事が第一の目的である。第二の目的は微分演算子を使用して静電場を定量的に理解する事である。そして第三の目的は電場という形で空間にエネルギーが蓄えられる事を定量的に理解する事である。
【授業の到達目標】
1) grad、div、rotという微分演算子をデカルト座標、円柱座標、極座標で表現できる。【知識・理解】 2) 重ね合わせの法則を理解し、電荷分布によりどの様な電場が作られるか計算できる。またその電場により荷電粒子がどの様な力を受けるか計算できる。【知識・理解】 3) ガウスの法則を理解し、その法則を使って電荷が作る電場を計算できる。【知識・理解】 4) 電位の概念を理解し、電場から電位を計算したり逆に電位から電場を計算できる。【知識・理解】 5) 導体の基本的な性質を理解し、静電遮蔽や接地という概念を説明できる。【知識・理解】 6) コンデンサの性質を理解し、静電容量が計算できる。【知識・理解】 7) 電場という形で空間に蓄えられるエネルギーを計算できる。【知識・理解】
【授業概要(キーワード)】
クーロン力、静電場、ガウスの法則、学生主体型授業
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25% C-1.自分の意見をまとめて発表する機会がある。:26~50% D-1.演習、実習、実験等を行う機会がある。:26~50% C-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、プレゼンテーションを行い、互いに質疑応答や議論を行う機会がある。:26~50% D-2.事前学習(下調べ、調査等含む)で習得した知識等を踏まえて演習、実習、実験等を行う機会がある。:26~50%
【科目の位置付け】
物理学などの理学全般にわたる科学・技術の基礎知識を身に付ける。詳しくは理学部理学科ディプロマ・ポリシーを参照。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
04.質の高い教育をみんなに
【授業計画】
・授業の方法
WebClassに掲載された問題を題材とし、WebClassに掲載さそた問題の解き方のビデオを見て学習してもらう。また問題の解き方など不明な点があった場合には、WebClassのメールや掲示板を使って積極的に質問してもらい、それに対して教員が答えるという形式で授業を進める。
・日程
基本的には、電磁気学Iの進度に合わせて演習を行うが、主に行うテーマは以下の通りである。このテーマに沿って授業と演習を15回行う。 1. ベクトル、偏微分、重積分、テーラー展開の簡単な復習 2. ベクトル解析 3. クーロン力 4. 真空中での静電場、電位 5. 中間試験と解説 6. 導体の性質、鏡像法 7. コンデンサ 8. 静電場のエネルギー 9. まとめと期末試験 もし時間がある場合には、誘電体に関して演習を行う。
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
演習問題を自ら解くときに、その物理的意味をちゃんと吟味すること。まず演習問題を見てしばらく考え、それでも解き方が分からなかった場合には、解答のビデオを見る。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
・事前に電磁気学の演習問題をWebClassに提示しておくので、授業前に必ず自分で解答を試みること。もし問題が解けなかった場合には、どの部分で自分はつまずいているのかを明確にすること。 ・ビデオ学習教材があるため、独力で問題が解けなかったら、これを見る。 ・一端問題の解き方が理解できるようになったら、しばらくして同じ問題を何も見ないで解いてみること。 なお準備学習に必要な学習時間の目安は1週間で4時間程度です。
【成績の評価】
・基準
ガウスの法則や静電エネルギー等の概念をよく理解し、それをある程度使いこなし、電磁気学的現象を理解できていれば合格とする。
・方法
中間テスト(100点満点)、期末テスト(100点満点)、レポート(20点未満)により、以下の基準に従って成績を決定する。 1)もし中間テストが期末テストよりも良い場合: 総合得点 = 中間テストの得点×0.3+期末テストの得点×0.7+レポートの得点 もし総合得点が100点を超えた場合は、総合得点を100点とする 2)もし期末テストが中間テストよりも良い場合: 総合得点 = 期末テストの得点+レポートの得点 もし総合得点が100点を超えた場合は、総合得点を100点とする
【テキスト・参考書】
授業で解く演習問題はWebClassに提示しておく。また教員が生協を通じて出版する電子書籍(電磁気学I)が基礎概念や問題を解く上で参考になる。またWebClassから問題の解き方のビデオを見ることもできる。
【その他】
・学生へのメッセージ
ある学問を修得するためには、自分で手を動かして問題を解くことは必要不可欠である。その意味で、まず自分で十分考えてから参考書やビデオ等を見るようにして欲しい。また問題を解いた後、必ず問題の物理的な意味を十分吟味すること。
・オフィス・アワー
授業時間外に学生の質問に答える「オフィス・アワー」は、授業終了後郡司の居室(理学部3号館3階B302号室)かティーチングアシスタントの居室(理学部2号館1階107号室)において対応する。しかし会議や出張等で不在にすることもあるため、確実に面談したい場合は電子メールで事前にアポイントを取ること。なおメールアドレスは初回の授業で知らせる。
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