基礎分析化学
 Basic Analytical Chemistry
 担当教員:松井 淳(MATSUI Jun)
 担当教員の所属:理学部理学科
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:2年、3年、4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:理学科  科目区分:理学共通科目(分野横断) 
【授業の目的】
化学反応の基本概念である、化学平衡について理解する。ギブスと自由エネルギーと平衡定数の関係、平衡定数を決める因子などについて学ぶとともに、酸塩基平衡、錯生成平衡、沈殿平衡、分配平衡の定量的取扱いについて学ぶ。

【授業の到達目標】
平衡定数、質量均衡式、電荷均衡式、水のイオン積を使って、様々な水溶液のpHの計算を自力で解ける。[知識・理解]
中和曲線を描ける。[技能]
錯生成平衡、沈殿平衡、分配平衡を説明できる。[技能]

【授業概要(キーワード)】
化学平衡、ギブスの自由エネルギー、平衡定数

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:76~100%
B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:76~100%
D-2.事前学習(下調べ、調査等含む)で習得した知識等を踏まえて演習、実習、実験等を行う機会がある。:1~25%

【科目の位置付け】
広範で均衡のとれた基本的な化学平衡の概念を習得し、化学的事象を体系的に理解できる基礎力を身につけ、自己の中に体系化することにより,幅広い視野と探究心を身につけることを目的とする。(理学部ディプロマポリシー2)


【SDGs(持続可能な開発目標)】
04.質の高い教育をみんなに
06.安全な水とトイレを世界中に
07.エネルギーをみんなにそしてクリーンに

【授業計画】
・授業の方法
パワーポイントの資料を中心に使って講義する。パワーポイントのスライドはWebclassに授業で使用するファイルをアップする。授業中に適宜、問いかけをし、学生自身の解答(周囲との相談もOK)をノート等に記録させ、講義内容の理解を深めてもらう。理解度の確認のため授業の最後に小テストを行います。
・日程
第1回:ガイダンス:講義の進め方、イオン、電解質、活量
第2回:物質収支、電荷均衡、酸塩基平衡
第3回:強酸および強塩基の水溶液
第4回:弱酸および弱塩基の水溶液
第5回:塩の加水分解
第6回:多塩基酸の水溶液と緩衝液
第7回:中間テスト
第8回:錯形成反応
第9回:錯形成理論
第10回 : 酸化還元反応1
第11回 : 酸化還元反応2
第12回 : 沈殿平衡
第13回 : 分配平衡
第14回 : 分配平衡に及ぼす因子
第15回 : まとめと期末試験


【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
パワーポイントのスライドは授業前にWebclassにアップするので、各自印刷などをし授業中に記入などできるようにする。授業中に行う演習に関して友人と相談しながら解く。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
テキストの章末問題を、参考書を利用して解くことで理解が深まります。講義毎に行う小テストを基本に毎回復習することが重要です。

【成績の評価】
・基準
平衡定数、質量均衡式、電荷均衡式、水のイオン積を使って、少なくとも酸性、塩基性のpHの計算を自力で解ける。錯生成平衡、沈殿平衡、分配平衡についてそれぞれ取り扱うことができる。
・方法
成績は、小テストを10%、中間テストを45%、期末テストを45%として評価します。

【テキスト・参考書】
テキスト
溶液内イオン平衡に基づく分析化学、姫野貞之・市村彰男共著、化学同人
参考書・参考資料等
分析化学の基礎ー定量的アプローチ-、岡田 哲男 (著)、 前田 耕治 (著)、 垣内 隆 (著)


【その他】
・学生へのメッセージ
本講義で学ぶ平衡計算は、化学の基本中の基本です。大学で化学を学んだものは、平衡計算は出来るだろうと期待されています。数式が多いですが、簡単な連立方程式ばかりなので積極的に講義で行う演習に取り組んでください。
・オフィス・アワー
講義後(14:30~15:00)まで居室(理学部1号館224室)になります。講義後出張などで時間が取れない場合は、電子メールにて日程を相談後対処いたします。

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