地域デジタルデザイン思考演習
 Regional digital design thinking exercise
 担当教員:奥野 貴士(OKUNO Takashi)、 脇 克志(WAKI Katsushi)、Lopez Caceres Maximo Larry
 担当教員の所属:理学部理学科、農学部
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:2年,3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義・演習
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
未知の自然現象を理解するには、「データの計測」、「データを視覚的に理解する情報への変換」、「データを多角的に解析する」などの基本的な素養が必要です。近年、収集するデータ量が飛躍的に増加し、情報処理に人工知能が活用され、複雑な事象の理解に繋がっています。一方、未知の自然現象として、「ヒト」および「ヒトが営む地域社会」があり、その複雑な事象の理解にもデータ収集力と情報処理能力が求められます。
本講義の目的は、ヒトを含む地域社会•環境に関するデータを収集し、情報に変換し、地域社会•環境で起きる現象を把握するデータ処理思考力を養います。並行して、前例のない課題や未知の課題に対して解決を図る思考法(デザイン思考)を学び、具体的な地域課題解決の糸口を演習形式で探り提案できることを目標とします。

【授業の到達目標】
1)自然環境や地域社会に関するデータを収集し、収集したデータを説明できる。【知識・理解】
2)データを視覚的に理解できるグラフ等の情報に変換し説明できる。【知識・理解】【技能】
3)デザイン思考とデータから地域課題を解決する方策をグループで検討し提案できる。【知識・理解】【態度・習慣】

【授業概要(キーワード)】
データ計測、情報処理、人工知能、地域課題、デザイン思考、グループワーク、フィールドワーク

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:51~75%
C-1.自分の意見をまとめて発表する機会がある。:1~25%
D-1.演習、実習、実験等を行う機会がある。:26~50%
A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:1~25%
C-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、プレゼンテーションを行い、互いに質疑応答や議論を行う機会がある。:1~25%
D-2.事前学習(下調べ、調査等含む)で習得した知識等を踏まえて演習、実習、実験等を行う機会がある。:1~25%
A-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。:1~25%
B-3.習得した知識を活用する中で、学生グループがテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、互いの考えを理解し合う中から新たに独自の意見や考え方を創り出す機会がある。:1~25%
C-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を発表し理解してもらえるようプレゼンテーション、質疑応答、リフレクションを行う機会がある。:1~25%
D-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型の演習、実習、実験等を行う機会がある。:1~25%

【科目の位置付け】
科学の専門的な内容とその社会的意義を人々に分かりやすく伝える能力を養成し(CP)、身に付ける(DP)科目

【SDGs(持続可能な開発目標)】
09.産業と技術革新の基盤をつくろう
11.住み続けられるまちづくりを

【授業計画】
・授業の方法
第1部 データ計測と情報処理の基礎を学ぶ(講義)
第2部 データ収集方法を学ぶ(フィールドスタディー) [各自でテーマを選択し、自然環境・地域社会のデータ収集を学ぶ]
第3部 地域課題を学ぶ(パネルディスカッション)  [地域課題に向き合うキーパーソン、パイオニアから地域社会の現状を学ぶ]
第4部 デザイン思考に基づき地域課題の解決の糸口を探る [データで地域課題を解決する方策を提案]
・日程
第1回 データ•人工知能の基礎
第2回 データ計測と情報処理の基礎
第3回 演習の事前指導
第4,5回 フィールドスタディー  新庄市|GISデータ 上山市|園地環境データ  蔵王山|森林画像データ
第6,7回 データ解析演習
第8回 地域課題に向き合うキーパーソン•パイオニアとのパネルディスカッション#1
第9回 地域課題に向き合うキーパーソン•パイオニアとのパネルディスカッション#2
第10回 地域課題のテーマ選定(各受講者で実施)
第11回 データおよび収集方法の提案(各受講者で実施)
第12回 地域課題解決のためのデータ•収集方法の提案1(グループで実施)
第13回 地域課題解決のためのデータ•収集方法の提案2(グループで実施)
第14回 各班のプレゼン資料を共有し受講者全員でディスカッション
第15回 論述試験

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
この講義では、地域課題に関するデータ収集と情報処理思考と課題解決のためのデザイン思考を学習します。講義では、地域に出かけて計測を学ぶフィールドスタディー、グループワーク、プレゼンテーション、グループや受講者で議論する活動があります。第10-14回の演習は、メンター教員に相談しながら各自で演習を進めるので、主体的に講義に取り組む姿勢が求められます。
<注意1> フィールドスタディーは、土日 (2日間)に実施予定です
<注意2> フィールドスタディーの一部は、英語の資料等を用います
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
1)準備学修に必要な学修時間の目安は4時間/週です
2)授業の宿題(予習/復習)として指定された課題は必ず提出するとともに,テキストや参考文献に目をして 内容の適切な理解に努めてください
3)与えられた課題を理解できるよう図書館やインターネットを活用し情報収集や配布資料で事前学習を行い,自分の考えをまとめておくことを推奨します
4)グループワーク,プレゼンテーションに向けて各自またはグループで準備を進めてください

【成績の評価】
・基準
•講義/演習の内容を理解し説明できる
•データ計測する方法や計測データを理解し、データ解析(情報処理)できる
•デザイン思考と情報に基づき課題解決する方策に関して論述できる
・方法
適時実施する演習とレポートなど(70点) 論述試験など(30点)

【テキスト・参考書】
講義中に適時紹介します

【その他】
・学生へのメッセージ
皆さんが理学部で身に着ける力は、社会に出てから、とても役立に立ちます。この演習では、具体的な地域課題をテーマとして、皆さんが身につけた力が役立つ瞬間を体験してほしい気持ちで作りました。課題、演習、グループワークが多いですが、社会に出てから求められる力を磨けるチャンスです!
•履修者数の制限
本講義は受講者数制限を設ける予定です(詳細は後期履修登録時に連絡します)。
・オフィス・アワー
授業時間外に学生の質問に答える「オフィス・アワー」については、授業で曜日、時間、連絡先等をお知らせします。

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