【授業の目的】
集積回路の構成とその主要要素であるpn接合、バイポーラトランジスタ、MOSFETの動作機構、また集積回路製造評価技術、設計技術について解説する。 集積回路に関する基礎知識を身に付けるとともに、集積回路のみならず機能デバイス形成のためのプロセス技術についての基礎理解を狙う。さらに、回路設計と論理設計の基礎理解を狙う。
【授業の到達目標】
○pn接合におけるキャリアの流れと電界分布を説明できる ○集積回路の主要構成要素のバイポーラトランジスタの構造と動作機構を説明できる ○集積回路の主要構成要素のMOSFETの構造、増幅動作機構を説明できる ○集積回路の主要構成要素であるSi半導体材料の物性(抵抗率、キャリア輸送)の概要について説明できる ○集積回路形成のための製造技術として、フォトリソグラフィ、CVD、エッチング、拡散、金属形成技術について説明できる ○集積回路の論理回路を含む回路設計の流れが説明できる
【授業概要(キーワード)】
IC, LSI, pn接合、バイポーラトランジスタ、MOSFET、プロセス、フォトリソグラフィ、CVD、エッチング、拡散、金属形成、レイアウト設計、回路設計、論理設計
【科目の位置付け】
学習・教育達成目標A-Dとの対応:B● 電子物性I・II,量子物理,半導体工学を基礎とする。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
09.産業と技術革新の基盤をつくろう
【授業計画】
・授業の方法
対面式授業を基本とするが、WEBクラスベースでの資料や動画配信を行うこともある。
・日程
1 半導体工業の歴史と集積回路の概要 2-4 pn接合・バイポーラトランジスタ 5-6 MOS構造とMOSFET 7 クリーンテクノロジーとシリコンウェハ 8 表面清浄化技術と酸化 9 フォトリソグラフィとエッチング 10 不純物ドーピング・ 2重拡散法によるバイポーラトランジスタ製造法 11 CVD技術、メタル形成、配線技術 12 プロセス評価技術・電気特性評価・信頼性評価技術 13-14 レイアウト設計法 回路設計法 15 試験と解説
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
教科書授業用資料をあらかじめ目を通しておくとよい。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
予習に30分から1時間程度かけるのが望ましい。
【成績の評価】
・基準
60点以上を合格とする。
・方法
レポート(50点)期末試験(50点)で評価する
【テキスト・参考書】
半導体デバイスの要点 廣瀬文彦著 http://fhirose.yz.yamagata-u.ac.jp/text.html 新版集積回路工学(1) プロセス・デバイス技術編 コロナ社 永田穣・柳井久義共著 半導体デバイスの基礎 培風館 松本智著
【その他】
・学生へのメッセージ
この授業で、半導体のみならず最先端機能素子の基礎知識を修得でき、電子産業の必須知識を学ぶこととなる。意欲をもって取り組んでほしい。
・オフィス・アワー
10号館2F 随時訪ねても良い
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