木彫による原寸大の写実彫刻の制作を通して、カービングの制作技術の基礎を身につけることをテーマとする。
粘土によるモデリングではなく，木の塊から作品を彫り出すカービングの基礎的な技術を作品制作を通して理解し、制作に必要な木彫道具の基本的な使用法を学び、木彫作品を表現する力を身につけることを目標とする。

木彫による原寸大の「写実彫刻」の制作をおこなうことができる。自身が身近に感じるモチーフを選択し、木材に木取りし、ノミや鋸といった道具を使用して彫刻作品として表現できる。作品制作を通して、塊から彫り出していくカービングの技法を習得できる。

彫刻、木彫、写実、カービング

D-1．演習、実習、実験等を行う機会がある。：76～100％
D-2．事前学習（下調べ、調査等含む）で習得した知識等を踏まえて演習、実習、実験等を行う機会がある。：76～100％
D-3．習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型の演習、実習、実験等を行う機会がある。：76～100％

この授業は、実習を通して木彫制作の基礎的な知識・能力を身につけるものである。さらにこの授業で学んだ知識や技能を今後、社会や地域における芸術文化の諸課題について考察する際に役立てるものである（地域教育文化学部地域教育文化学科文化創生コースのディプロマ・ポリシー）。

04.質の高い教育をみんなに

自身が選択したモチーフをデッサンし、原寸大で出来るだけ克明に木彫作品として写実する。

第１回：木彫による写実彫刻の制作手順の説明（講義）
第２回：木材の特性について（講義）
第３回：木彫制作の道具の概説（講義）
第４回：モチーフの選定・形態把握のためのデッサン（演習）
第５回：モチーフの測定と木取り（演習）
第６回：鋸を用いての木取り（演習）
第７回：ノミを用いての荒取り（演習）
第８回：ノミを用いての荒彫り（演習）
第９回：全体の塊の決定（演習）
第１０回：ノミを用いての小造り（演習）
第１１回：面の決定（演習）
第１２回：ノミや彫刻等を用いての細部表現（演習）
第１３回：着色（演習）
第１４回：仕上げ（演習）
第１５回：作品講評・自己評価（演習・討議）

彫刻作品制作のため、必ず実習にふさわしい服装、靴を用意し受講すること。

本授業科目では、以下の課題等を課します。単位制度の実質化のため、授業外における以下の予習・復習等の自主的な学修に取組んでください。

(1)授業時間外に十分な制作時間を確保すること。
(2)授業で習った内容に関連することを自ら図書館やインターネットで自分なりに調べるだけでなく、美術館や野外彫刻などで彫刻作品の実物を鑑賞するといった理解を深める努力が不可欠です。

授業の到達目標で示した写実彫刻の制作について、自身が身近に感じるモチーフを選択し、木材に木取りし、ノミや鋸といった道具を使用して木彫による原寸大の作品を完成させることが合格の基準です。

・課題作品（80％）／自己評価レポート（20%）　
・木彫制作の手順，道具の使用法の基本を理解し，木彫作品として写実表現できているかを総合的に判断する。

テキスト：この授業では、担当教員が作成するスライド、プリントなどを授業で資料として配布し、都度、テキストや参考書などを紹介します。

参考書：『彫刻をつくる』（美術出版社,1965年）他、必要に応じて適宜資料を配布する。

作品制作にはノミや彫刻刃などの刃物を使用します。必ず実習にふさわしい服装で受講してください。

授業時間外に学生の質問に答える「オフィス・アワー」を土井研究室（地域教育文化学部1号館1階147）において、火曜日14：40～16：10 の間に設けます。
会議や出張等で不在にすることもあるため、確実に面談したい場合は事前に予約をお願いします。連絡先は、初回の授業でお知らせします。