【授業の目的】
スポーツにおける身体運動に関する理解を深めるため、各種スポーツの動作を力学的に捉えるための基礎的な知識を得ることを目的とする。
【授業の到達目標】
(1)バイオメカニクスの視点から身体運動を理解するために必要な力学の基礎知識を身につける。【知識・理解】 (2)スポーツ動作を含む身体運動が生じる力学的なメカニズムについて理解する。【知識・理解】 (3)スポーツ動作の分析手法とその実用について理解する。【知識・理解】 (4)バイオメカニクスの観点からスポーツ中のヒトやモノの動きについて考察することの有用性を理解し、スポーツの指導に役立てることができる。【知識・理解】 (5)ビデオ映像を使った簡単な動作分析ができる。【技能】
【授業概要(キーワード)】
力学、動作分析、解剖学
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
D-1.演習、実習、実験等を行う機会がある。:1~25% A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:1~25%
【科目の位置付け】
本授業は、スポーツバイオメカニクス的観点からヒトやモノ(用具)の動きを客観的に捉えスポーツを指導できる資質を身につけるものである。中学・高等学校教諭免許状(保健体育)取得における必修科目である。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
04.質の高い教育をみんなに 05.ジェンダー平等を実現しよう
【授業計画】
・授業の方法
力学の基礎知識をスポーツや身近な現象と結び付けながら説明する。 各種スポーツの動作を例に挙げながら身体運動が生じる力学的な仕組みについて講義する。 実際に撮影したビデオ映像を用いて動作分析を行いながら体験的に学習する機会を設ける。 スポーツバイオメカニクスの応用事例について解説する。
・日程
第1回:スポーツバイオメカニクスの概要、スポーツの姿勢・フォーム 第2回:スポーツにおける運動の速さ、速度 第3回:スポーツに関わる力 第4回:力と運きの関係 第5回:トルクと動きの関係 第6回:運動量と打撃・衝突 第7回:身体運動におけるパワー・エネルギー 第8回:身体重心とスポーツ 第9回:流体とスポーツ 第10回:カメラの仕組みと運動の計測(演習) 第11回:画像を用いた動作分析の基本①(演習) 第12回:画像を用いた動作分析の基本②(演習) 第13回:運動に関わる変数の算出(演習) 第14回:身体重心の分析(演習) 第15回:テストの実施およびその解説
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
授業で示されるスライド等を参考にしながら,要点についてメモを取るなどして内容の理解に努める. 分からない内容がある場合は、そのままにせず質問するなど解決のための努力をする。 演習では受講者が運動を行なう場合がある。その際は、相応しい服装やシューズを持参する。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
授業計画を参照し、関連する内容を事前に調べておく。 各回の授業には連続性があるため,理解が十分でない場合は,自分なりに調べ学習をするなどして,補填する努力をする. スポーツバイオメカニクスや力学に関連する書籍や文献を参照して知識を深めると良い。理解度によっては高校の力学の教科書の内容について復習する。
【成績の評価】
・基準
スポーツバイオメカニクスに関する知識について理解していることを合格の基準とする。テストによって評価する。 スポーツの動作をスポーツバイオメカニクスの観点から解説できることを合格の基準とする。レポートにより評価する。 参加状況や質問、発言などに現れる授業に対する積極性を、授業に対する意欲および態度として評価する。
・方法
テストの成績から判断される理解度(70%)とレポートにおける論述の内容(20%)、授業への参加意欲と態度(10%)の合計得点をもって評点とする。
【テキスト・参考書】
授業で使用するスライドはWeb Classからpdf形式の電子ファイルで配布する。 『著者 岡田英孝,藤井範久,宮西智久「はじめて学ぶ健康・スポーツ科学シリーズ 4 スポーツバイオメカニクス」(化学同人),2016』、『著者 宮西智久「スポーツバイオメカニクス完全準拠ワークブック」(化学同人),2020』を参考書として紹介する。 その他、必要に応じて参考書を示す。
【その他】
・学生へのメッセージ
スポーツバイオメカニクスはスポーツ動作を力学的手法で科学的に分析し、その構造を客観的に理解する学問である。体育・スポーツを専門的に学ぶ者としてスポーツ動作を客観的に捉える視点を身につけるために、積極的な受講を求める。
・オフィス・アワー
授業時間外に学生の質問に答える「オフィス・アワー」は原則として木曜日の昼休み(12:10~12:50)に井上研究室(地域教育文化学部3号館6階)おいて設ける。これに限らず在室している時は随時対応する。
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