【授業の目的】
本演習では、日本の文化や社会についてフランス語で書かれた比較的平易なテクストを講読します。また、適宜、補完的にフランス文化についてのテクストも配布し、講読します。これらのテクストを訳読し、テクストに付随する設問に答え、発展学習に取り組むことで、フランス人の日本に対する見方を知り、日仏文化の比較を通じて複眼的思考を養います。テクストの訳読と発展学習を通じて、(1)フランス語中級文法の初歩を習得し、(2)フランス語の新たな語彙・熟語・言い回しを覚え、(3)フランス語による日本についての論述を正しい日本語に訳せることを目的とする。
【授業の到達目標】
この演習を履修した学生は、 1. フランス語の中級文法の初歩を習得できる。 2. 随筆・論説文を読むための語彙・熟語・言い回しを身につけることができる。 3. フランス語で書かれた日本についての論述を正しく自然な日本語に訳すことができる。
【授業概要(キーワード)】
仏文和訳、日本文化、フランス文化、日仏比較、フランス語中級
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25% C-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、プレゼンテーションを行い、互いに質疑応答や議論を行う機会がある。:76~100% A-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。:1~25%
【科目の位置付け】
カリキュラム・ポリシーとの関係については、「カリキュラム・マップ」を参照してください。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
04.質の高い教育をみんなに
【授業計画】
・授業の方法
訳読に際しては、前年度未習の文法事項を事前に解説します。あらかじめ担当箇所を決め、日本語訳を作ってきてもらい、それを発表してもらいます。授業中に意見を求めるので、訳文は受講者全員が作ってきます。講読テクストの末尾にある設問で、テクストの内容理解を確認します。また、適宜、発展学習として、テクストの主題に関して日本語で簡単なグループディスカッションを行います
・日程
1.導入(授業の進め方について等)レベルチェックのためのテクスト講読、和訳。 2~14.教科書『ドラの見た日本』から抜粋したいくつかのテクスト(順次指定します」)の講読とテクストに関する設問への回答、日本語でのグループディスカッション。適宜、他の配布テクストの講読。 15.期末試験とまとめ。
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
配布テクストを担当者が訳し、全員で吟味しながら読解を進めていきます。誤訳や誤答を恐れる必要はありません。また読解後は、配布テクストの内容理解の設問に答え、テクストで扱われた主題について日本語でグループディスカッションをします。講読対象のテクストについて理解を深め、(どんな小さなことでもいいので)意見、感想など自分の考えを主張できるようにしましょう。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
この授業を履修するまでにフランス語初級文法を終えていること。 教科書の指定されたテクスト(または他の配布テクスト)は次週以降に訳読するので、必ず宿題としてやってくること(音読練習と訳文作成)。 当てられた者が訳文を発表しますが、全員で検討するので、他の学生にも意見を求めます。 誤訳や誤答を恐れる必要はありません。理解できなかった箇所はそのままにせず、質問してください。
【成績の評価】
・基準
日々の授業と期末試験で、到達目標にあげた3点が達成できているかで評価する。 1については文法を理解して訳文が作成できているか、2については語彙や表現を事前に調べてあるか、3に関してはある程度自然な日本語(ただし過度の意訳、要約は避けて下さい)に置き換えられているかではかる。
・方法
日々の授業参加率と理解度(語彙の理解、文法の理解、文意の理解)およびグループディスカッションへの参加(50点)と、期末試験(50点)を合わせて、総合的に判断します。既定点に達した者を合格とします。訳文を作ってこなかった場合、減点の対象となる。
【テキスト・参考書】
ドラ・トーザン、三浦信孝著、『ドラの見た日本』、朝日出版社。 その他、フランス語やフランス文化についてのテクストのコピーを配布。 辞書は持っているもので構いませんが、予習の際は「中辞典」以上の使用を推奨します。
【その他】
・学生へのメッセージ
文系・理系、得意・不得意を問わず、1年次にフランス語を履修した人、高校時代にフランス語を学んだ人は、続けてこの授業をとってください。とくに、フランス語をやり直したい2年生、久しぶりに復習したい3・4年生を歓迎します。 皆さんにある程度なじみのある日本文化を入り口にして、フランス語で自国の文化を発信することの意味に気付いてください。そのために必要なフランス語力のレベル・アップのために、このテクストを活用しましょう。また、フランス人の発想を知り、フランス文化への理解も深めていきましょう。
・オフィス・アワー
なし。質問がある場合は授業内で受け付け、必要ならばメールでも対応します。教員メールアドレスは後日授業の際にお知らせしますが、それまでに連絡する必要なある場合は学務にお問い合わせください。
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