バイオシステム工学特論
 Advanced Biosystem Engineering
 担当教員:高畑 保之(TAKAHATA Yasuyuki)
 担当教員の所属:大学院理工学研究科(工学系)バイオ化学工学分野
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:1年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
生物の身体の中では様々な生命現象が起きており,多くの生体反応や生体機能が分子レベルで理解できる時代となっている。また,現代社会における産業では,バイオ生産物の利用は欠かせない。本特論では,生物に備わるバイオシステムを理解し,医療および創薬分野におけるバイオテクノロジーの応用,またバイオプラントの設計・運用・管理などバイオプロセスへの適用について学び,考察する。

【授業の到達目標】
生物工学および化学工学を学ぶ上で必要な知識であるバイオサイエンスおよびバイオテクノロジーについて復習し,最新の研究および応用研究について理解を深め,プレゼンテーションやディスカッションができるようになる。また,生物を利用した工業生産プロセスや環境保全プロセスシステムを対象に,生物反応の定量的な把握に主眼を置き,バイオリアクターならびにバイオセパレーションデバイスの設計について学ぶ。

【授業概要(キーワード)】
生物工学,化学工学,バイオ生産物,医薬品,分離,精製

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25%
B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:1~25%
C-1.自分の意見をまとめて発表する機会がある。:1~25%
A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:1~25%
B-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、他の学生の意見を尊重しつつグループとしての結論を出すために議論をする機会がある。:1~25%
C-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、プレゼンテーションを行い、互いに質疑応答や議論を行う機会がある。:1~25%
A-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。:1~25%
B-3.習得した知識を活用する中で、学生グループがテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、互いの考えを理解し合う中から新たに独自の意見や考え方を創り出す機会がある。:1~25%
C-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を発表し理解してもらえるようプレゼンテーション、質疑応答、リフレクションを行う機会がある。:1~25%

【科目の位置付け】
本講義では,最新のバイオサイエンスからバイオテクノロジー技術を用いた研究や,バイオプロセスに用いられる単位操作を理解し,討論することを目的とする。また,理解を深めるために適宜課題を課す。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
07.エネルギーをみんなにそしてクリーンに
09.産業と技術革新の基盤をつくろう

【授業計画】
・授業の方法
講義は基本的に板書,パワーポイントを用いて実施するが,随時,受講学生参加型のプレゼンテーションやディスカッション形式でも進める。
・日程
第1回:バイオシステム工学概論
第2回:システム工学とは
第3回:生物反応器の基礎
第4回:酵素反応速度論
第5回:酵素の工業的利用
第6回:微生物利用
第7回:バイオリアクター
第8回:人工肺・ガス吸収
第9回:膜分離・人工透析
第10回:グループ・ディスカッション 1
第11回:アフィレシス・吸着・イオン交換・クロマトグラフィー
第12回:アフィニティを利用する分離技術
第13回:グループ・ディスカッション 2
第14回:グループワーク・プレセンテーション
第15回:バイオシステム工学の総括と今後の課題(総合討論)

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
講義前に内容を確認すること。プレゼンテーションやディスカッションが含まれるので,積極的に講義に臨むこと。また,私語,飲食,喫煙,携帯電話,途中での教室への出入り,そのほか,他の受講生の迷惑となる行為は厳に慎むように。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
課題となるレポートや発表について学習することは勿論のこと,日々最新の生物工学および化学工学の文献やニュースについて情報を得るようにする。

【成績の評価】
・基準
レポート(40%),プレゼンテーション内容(40%),講義の理解度,質疑応答など(20%)について評価する。60点以上を合格とする。
・方法
レポートおよび講義中の理解度(プレゼンテーション,ディスカッションなど)を合わせて総合的に判定する。

【テキスト・参考書】
【テキスト】
その都度紹介する。
【参考書】
Reinhard Renneberg著,小林達彦監修,田中暉夫ら訳「カラー図解EURO版 バイオテクノロジーの教科書・上巻」講談社ブルーバックス
Reinhard Renneberg著,小林達彦監修,奥原正國ら訳「カラー図解EURO版 バイオテクノロジーの教科書・下巻」講談社ブルーバックス
古崎新太郎・今井正直著,「バイオ生産物の分離工学」培風館 (1999)

【その他】
・学生へのメッセージ
本講義には,プレゼンテーションやディスカッションが含まれますが,得手不得手は問いません。バイオシステム(バイオサイエンス,バイオテクノロジー,バイオプロセス)に関連した事項に幅広く興味を持ち,講義に積極的に参加して下さい。
・オフィス・アワー
水曜日:16:00~17:00,工学部3号館4103号室(高畑)

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