【授業の目的】
環境問題を確率論的リスクにもとづいて考えられるようになるため,環境リスクの概念とその解析方法を身につけることを目的とする。
【授業の到達目標】
・環境リスクの概念と解析手法を説明できる。【知識・理解】 ・確率論的リスクの考え方を用いて,環境問題についてディスカッションできる。【知識・理解】
【授業概要(キーワード)】
環境リスク,水環境,環境汚染,健康被害,確率論的リスク解析
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25%
【科目の位置付け】
農学専攻のディプロマポリシーのうち,「各自の専門分野における高度な知識や技術を身につけている」を習得するための科目である。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
02.飢餓をゼロに 03.すべての人に健康と福祉を 06.安全な水とトイレを世界中に 12.つくる責任つかう責任
【授業計画】
・授業の方法
・面接授業(場合によっては遠隔授業)で実施する。 ・講義は配布資料に沿って行い,適宜解説を加える。 ・最後の2回では,レポートの作成とそれに関するディスカッションを行う。 ・留学生が参加する場合には,英語で講義を行う予定です。
・日程
主要なテーマと順序,その内容は以下の通りとする。 第1回 環境リスクの概念(1) 第2回 環境リスクの概念(2) 【リスクに関する基本的な概念から,それが生まれた歴史的背景や政策的必要性などを含めて,環境リスクを考える上で重要な事項について講義を行う。】 第3回 環境リスクの解析手法(1) 第4回 環境リスクの解析手法(2) 【環境リスクの解析手法に関して,その基礎となる統計学の理論から解説する。】 第5回 環境リスク解析の適用事例(1) 第6回 環境リスク解析の適用事例(2) 第7回 環境リスク解析の適用事例(3) 【水環境工学分野での研究事例を中心に,国内外における環境リスクの解析事例について紹介する。】 第8回 環境リスクに関する討論 【これまでに学んだ知識をもとに,受講者の研究テーマや専門分野に近い環境リスクについてレポートを作成し,ディスカッションを行う。】
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
・配付資料に沿って講義を進めるが,補足の説明も含めて,板書の内容を書き留め,復習に役立てる。 ・不明な点はそのまま放置せずに,その都度質問する。 ・ディスカッションでは,積極的に発言する。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
・準備学修に必要な学習時間の目安は,1時間/週です。 ・ノートと授業中に配布する資料を読み直して理解を深めて下さい。 ・レポート作成のために,自分の研究テーマや専門分野に近い環境リスクについて,論文や書籍,報道記事等をもとに情報を集めておくと良いでしょう。
【成績の評価】
・基準
授業の到達目標で示した「環境リスクの概念と解析手法を説明できること」と「環境問題に関する議論に確率論的リスクの考え方を使用できること」を合格の基準とする。
・方法
授業での態度(参加意欲,ディスカッションでの発言を評価)(20点)+レポートの内容(80点)で評価する。
【テキスト・参考書】
参考書: D.M.カーメン,D.M.ハッセンザール共著,中田俊彦訳「リスク解析学入門-環境・健康・技術問題におけるリスク評価と実践」シュプリンガー・フェアラーク東京,2001年
【その他】
・学生へのメッセージ
東日本大震災を契機に,確率論的リスク解析に関する注目が高まっています。その手法は,地震や津波に限らず,様々な環境リスクの解析に適用が可能です。専門分野に関わらず,どの研究領域からも受講者を歓迎します。
・オフィス・アワー
・毎日の昼休み12:00~13:00(1号館5階の研究室)。 ・出張が多いので,事前にメール(アドレスは授業の際に知らせる)で連絡しておくことをお勧めします。
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