宇宙物理学
 Astrophysics
 担当教員:郡司 修一(GUNJI Shuichi)、門叶冬樹(TOKANAI Fuyuki)、中森健之(NAKAMORI Takeshi)
 担当教員の所属:理学部理学科
 担当教員の実務経験の有無:
 担当教員の実務経験の内容(有の場合):飛翔体搭載用の検出器の開発経験や取得されたデータの解析経験を有する
 開講学年:1年(平成29年度以降入学者)  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:理工学研究科(理学系)博士前期課程  科目区分:分野専門科目(物理学分野) 
【授業の目的】
高エネルギー宇宙物理学に関して、その物理的な意義や実験手法の概略を理解する事を目的とする。

【授業の到達目標】
高エネルギー宇宙物理学の基本的な実験手法を理解し説明できる。観測からどんな物理が明らかになるのかを説明できる。[知識・理解]

【授業概要(キーワード)】
電磁波の輻射の理論、宇宙線、X線/ガンマ線天文学

【科目の位置付け】
高エネルギー宇宙物理学がどの様な学問なのかを理解し、現在の科学の進展を理解する。物理学のある特定の分野に特化した知識を習得するための基礎科目。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
04.質の高い教育をみんなに

【授業計画】
・授業の方法
適宜資料を配付するが、主にパワーポイントを使って講義を行う。
・日程
授業は3人で行われるため、以下の3つの分野に分けて授業する。
1.電磁波の発生メカニズムの基礎を講義する。(3回)
2.高エネルギー天文学の主要プロジェクトを紹介し、どの様な物理が明らかになるか講義する。(5回)
3. 宇宙観測の根幹となる輻射輸送の基礎を解説し、主に観測の観点からブラックホールの降着円盤や超新星残骸の宇宙線加速などの高エネルギー天体について講義する。(7回)

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
高エネルギー宇宙物理学全体の潮流を理論および実験の両面から理解する様に努める。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
授業で紹介されるプロジェクトは、ホームページなどでも紹介されているため、自分で積極的にプロジェクトの内容を調べるようにする。
なお準備学習に必要な学習時間の目安は1週間で4時間程度です。

【成績の評価】
・基準
授業の到達目標で示した宇宙物理学の基本的な実験手法のうち基礎的事項について適切に説明できることを合格の基準とする。
・方法
3人の教官が出すレポートによって成績を付ける。
総合得点 = (郡司(100点)+門叶(100点)+中森(100点))/3

【テキスト・参考書】
事前のテキスト・参考書として個別に指定するものはないが、必要な資料やプリントを授業ごとに配布し、授業進度、学生の理解に合わせて、適宜、指定する。
なお、以下の本は参考になる。
参考書:宇宙高エネルギー粒子の物理学(宇宙線・ガンマ線天文学) 木舟正著 倍風館
参考書:現代の天文学 第8巻 小山勝二、嶺重慎著 日本評論社
参考書:21世紀の宇宙観測 家正則監修 誠文堂新光社
参考書:ガンマ線バースト 河合誠之+浅野勝晃 日本評論社
参考書:Radiative Processes in Astrophysics、 Rybicki & Lightman、 Wiley-VCH
参考書:宇宙物理学、 小玉英雄、井岡邦仁、郡和範、 共立出版

【その他】
・学生へのメッセージ
高エネルギー天文学を専門とする学生は参考書をちゃんと読むことを薦める。
・オフィス・アワー
授業時間外に学生の質問に答える「オフィス・アワー」は、郡司、門叶、中森のいずれかの居室(理学部3階)において対応する。しかし会議や出張等で不在にすることもあるため、確実に面談したい場合は電子メールで事前にアポイントを取ること。なおメールアドレスは初回の授業で知らせる。

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