【授業の目的】
保健・医療・福祉の社会背景、地域包括ケアシステムを踏まえて、地域に住む全ての人が住み慣れた場所で自分らしくQOLを保ち生活できる様に、看護職が看護援助を提供する意義と理念を講義を通して学ぶ。療養者とその家族や地域資源の特徴を捉えて、看護職が多職種とコミュニケーションをとり協働して対象者にケアを提供する体系を学ぶことにより、看護職の役割および援助の位置づけを理解することを目的とする。
【授業の到達目標】
1.地域・在宅看護に関わる構成要素と各役割・機能、関係性を概説できる。 2.在宅療養の対象者の特徴および在宅看護の目的が説明できる。 3.地域共生社会、地域包括ケアシステムと地域・在宅看護の位置づけの概説および看護職の役割と機能を説明できる。 4.在宅看療養に関わる社会背景・制度および関係職種の役割を概説できる。 5.地域在宅看護における看護職の役割と多職種連携の必要性が説明できる。 6.在宅看護の展開に必要な基本的看護技術の概要を理解し、在宅看護ケアについて意見を述べられる。
【授業概要(キーワード)】
在宅療養者、家族、在宅医療、在宅看護、地域包括ケアシステム、訪問看護、医療的ケア、入退院支援、意思決定支援、介護保険、医療的ケア児、障害者福祉
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:1~25% A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:1~25% D-2.事前学習(下調べ、調査等含む)で習得した知識等を踏まえて演習、実習、実験等を行う機会がある。:1~25% A-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。:1~25%
【科目の位置付け】
看護専門科目の統合的発展科目の基礎に位置づけられ必修である。2年生の看護専門基礎科目および看護専門科目を学習しながら基礎看護の実習前に学ぶ科目である。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
03.すべての人に健康と福祉を
【授業計画】
・授業の方法
講義は事前学習課題および講義資料(パワーポイント資料含む)を用い、時折グループワークを通して学習課題を見つけながら行う。
・日程
10月5日(木)から下記の予定で試験を含め8回の開講 1.社会における在宅看護の位置づけ 目的と特徴および在宅看護をめぐる社会的背景 (10月5日) 2.在宅看護の対象者と特徴と看護に必要な知識(10月12日) 3.在宅看護の歴史と発展法令・制度とその活用(10月19日) 4.在宅看護の展開:看護過程の特徴と看護展開方法(10月26日) 5.在宅看護の展開:意思決定支援に基づく療養生活維持と多職種連携 と看護職の役割および看護過程と評価(11月2日) 6.リスクマネジメント、災害および感染対策(11月9日) 7.人権・尊厳や権利擁護、終末期看護 (11月16日) ・試験(11月30日)
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
前期は講義形式の授業が主だが、在宅看護の理解を深めるために講義前の学習課題を出す。社会背景や事前学習をして積極的に受講すること。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
予習のあり方:指示したテキストに目を通し、在宅医療や在宅看護に関する情報は新聞やニュース等を通して、社会問題化されている内容についても見識を広めて課題に取り組むこと。 復習のあり方:講義資料から関連する内容はテキストをもう一度読み復習する。理解できない部分は、質問や調べ学習を通して解決しておくことを勧める。
【成績の評価】
・基準
在宅医療を推進する社会制度、訪問看護およびそれに関連する多職種の役割や連携などに関して、授業・演習を通して得られた基本的な概念や用語を正しく理解しているかを合格の基準とする。
・方法
演習レポートおよび小テストの結果に加え、授業への出席状況や態度などの平常点を考慮して判断する。
【テキスト・参考書】
1.臺有桂:ナーシング・グラフィカ地域・在宅看護論①地域医療を支えるケア,メディカ出版,2022 2.写真でわかる 訪問看護アドバンス 訪問看護の世界と写真を動画で学ぶ!
【その他】
・学生へのメッセージ
在宅医療と在宅看護に関心をもち、在宅でその人の「生」「活」を支援する“真の看護”のやりがいを感じ取ってもらえたらと思います。
・オフィス・アワー
開講日の火曜日、木曜日は不在になることが多いため事前にアポイントメントを取ってください。講義の際に連絡先を伝えます。
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