【授業の目的】
機械技術者は,自分の夢とアイディアを実際の製品設計に活かして具現化し,斬新で,画期的な製品を開発・製造して,社会の発展に貢献する使命を負っている.
1. この科目の履修によって,アイディアとしての構想を具体的な製品の形状に描写するために必要な素養を身につけることを目的とする.
2. 図学とJIS製図総則について講義と演習を行う.前半は機械製図の基礎,第三角法による図示法,寸法記入法について学び,後半は寸法公差,幾何公差,表面性状などの記入法について学ぶ.また,ねじなどの簡単な機械要素に関する製図演習を通して機械部品や装置の正確な図示法を習得することを目的とする.
【授業の到達目標】
1 投影法(三角法)の書き方を理解し,等角図から投影図を正確に書ける.〔DP5〕 2 寸法や表面性状,幾何公差を正しく図面から読み取れ,また図面に指示できる.〔DP5〕 3 ねじ,歯車等の基本的な機械要素をJIS機械製図(JISB0001)に従い図示できる.〔DP5〕 4 見る人の立場にたち,見やすい図示法を選択できる.〔DP6〕
【授業概要(キーワード)】
製図法と規則,展開図法,寸法記入法,面の肌記号,公差域クラス,機械要素,溶接記号
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:1~25% D-1.演習、実習、実験等を行う機会がある。:1~25% D-2.事前学習(下調べ、調査等含む)で習得した知識等を踏まえて演習、実習、実験等を行う機会がある。:1~25%
【科目の位置付け】
「機械工学の基礎力」の修得を目的とした科目である. [CP1], G[CP4]
【SDGs(持続可能な開発目標)】
09.産業と技術革新の基盤をつくろう
【授業計画】
・授業の方法
180分15回の授業のなかで,学習教材ビデオ等によって実際の製作現場を見たり、寸法や粗さの測定方法を見て、JIS機械製図の規格による記号記入法や線の引きかたを演習する.
・日程
学習教材ビデオ等によって実際の製作現場を見たり、寸法や粗さの測定方法を見て、JIS機械製図の規格による記号記入法や線の引きかたを習得する。また、 標準部品の呼び方やあらわし方を習得する。 第1週-第3週 機械製図の基礎である、投影・断面法、及び展開図法 第4週-第6週 寸法記入法、公差域クラスと幾何公差、面の肌の表記法 第7週-第9週 溶接記号などの表記法と、ねじ、キー、ピン、ばね、軸受、歯車などの機械要素の表記法 第10週-第15週 各種機械要素の製図、簡単な機械や器具に関する課題の製図
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
毎回の授業時間中に課題の図面を作成する.図面の提出にあたり個別にアドバイスを 与えるので,それに従って図面を完成することにより学習を進める.
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
学習しやすい教科書なので,あらかじめ図を中心に目をとおしてほしい. 疑問点や質問事項は必ず授業で聞き理解するように努めること.身の回りの機器,道具,構造物の形,機能や機構原理に常に関心を持って観察すること. 教科書を読み直し,正確な知識として定着させること.指示された教科書の課題演習には確実に取り組むこと.
【成績の評価】
・基準
機械の開発、設計に応用できる正確な製図法を身につけること。すなわち、投影図法(三角法)に習熟すること。繰り返し練習によって図面が正しく見やすく 迅速に書けるようにすること。提出期限を守ること。機械技術者として必須のCADへ応用できるようにJIS機械製図(JISB0001)への習熟度を高めること。これらの目標が到達度評価の基準となる。
・方法
中間試験40点,提出課題の完成度評価60点、の合計100点中、60点以上を合格とする。
【テキスト・参考書】
林 洋次 ほか, 機械製図, 実教出版 関口 剛,機械製図練習ノート,実教出版 特になし
【その他】
・学生へのメッセージ
CAD製図の時代にあっても,手描き演習して身につけることが重要である.丁寧に描くことにより,機械エンジニアとしてのセンスをつかんでほしい. 図面をきれいに丁寧に描くように心がけることが学習意欲にもつながる.したがって,定規や鉛筆の使い方も重要である.用具と用紙については適当なものを紹介する予定である.
・オフィス・アワー
質問等がある場合は、金曜日16:30ー18:00、工学部6号館501にて。
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