【授業の目的】
小学校の教員に必要とされる理科の専門的知識,観察・実験・野外巡検の基礎的なスキル、探究のプロセス、科学的な思考等の諸能力を習得し、理科の教材研究の基本的な資質を育成する。小学校理科の内容構成の柱である「エネルギー」「粒子」「生命」「地球」の領域にかかわる基本的な専門的知識と基本的な観察・実験を取り上げ、講義及び観察・実験を行う。さらに観察・実験においてはレポートを作成することにより、科学の研究方法とまとめ方を習得する。
【授業の到達目標】
本講義及び実験を履修した学生は、次の事項ができるようになる。 (1)小学校理科の4領域(「エネルギー」「粒子」「生命」「地球」)における科学の基本的原理や法則を説明することができる。【知識・理解】 (2)理科の4領域(「エネルギー」「粒子」「生命」「地球」)ごとに、観察・実験の安全への配慮を行うとともに、機器や器具を適切に取り扱うことができる。【技能】 (3)観察・実験に意欲的・探究的に取り組むとともに、自然科学への興味や関心を高めることができる【態度・習慣】
【授業概要(キーワード)】
小学校理科、物理、化学、生物、地学、観察・実験の指導
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
D-1.演習、実習、実験等を行う機会がある。:26~50% D-2.事前学習(下調べ、調査等含む)で習得した知識等を踏まえて演習、実習、実験等を行う機会がある。:1~25%
【科目の位置付け】
小学校教諭一種免許状取得のための科目(教科に関する科目)で地域の教育のために修得すべき基礎的知識を身に付けるものである。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
04.質の高い教育をみんなに 09.産業と技術革新の基盤をつくろう
【授業計画】
・授業の方法
物理、化学、生物、地学の4領域のそれぞれにおいて、2回の実験(野外観察も含む)と1回の講義を行う。
・日程
第1回:小学校理科の内容とその指導について全般的な解説 第2回:小学校理科の到達目標である「科学的見方と考え方」と観察・実験の指導について 第3回:物理領域の内容とその基礎知識 第4回:物理領域の基礎実験(実験における留意事項(データ処理等も含む)、電気回路と電流・電圧) 第5回:物理領域の基礎実験(振り子とバネ) 第6回:化学領域の内容とその基礎知識 第7回:化学領域の基礎実験(安全教育、試薬の調製、溶液の濃度) 第8回:化学領域の基礎実験(器具の使用方法、化学変化、酸とアルカリ) 第9回:生物領域の内容とその基礎知識 第10回:生物領域の基礎実験(光学顕微鏡の使い方、植物細胞と動物細胞の観察、レーベンフック顕微鏡の製作) 第11回:生物領域の基礎実験(自分の生活圏の粉塵量の測定) 第12回:地学領域の内容とその基礎知識 第13回:地学領域の基礎実験(野外観察:川原の観察と後背地の地質・岩石標本の作成) 第14回:地学領域の基礎実験(火山灰の分析と観察(解説と実習)) 第15回:レポートを踏まえた授業全体の振り返りと小学校理科の実践的指導方法の実感
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
実験は状況に応じた服装で出席すること。実験については補講の予定はないため必ず出席すること。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
・予め実験のテキストをよく読み、理解してから授業に臨んで下さい。 ・講義や実験内容についての不明な点は積極的に質問するなどしてその日のうちに解決するよう心掛けて下さい。 ・授業の内容を整理しまとめ、レポートは決められた期日までに必ず提出して下さい。
【成績の評価】
・基準
・各課題について実験結果を踏まえ、内容を論理的に説明できる。 ・観察・実験に、意欲的かつ探究的に取り組んでいる。
・方法
レポート及び授業中の態度等を総合的に評価する。 ・実験レポート:80% (物理、化学、生物、地学の各領域ごとに2回ずつ、計8回分のレポート又は製作物等) ・講義の中で課す小レポート、授業中の態度等:20%
【テキスト・参考書】
オリエンテーション及び班分けの際(2回目)に、実験及び巡検に関するテキストプリントを配布する。必要に応じて、授業の中で紹介する。
【その他】
・学生へのメッセージ
地学領域の授業で行われる野外観察は学外で行う。実験や巡検のレポートを中心に採点するため、やむえない事情でない限り欠席しないようにすること。
・オフィス・アワー
複数教員が担当するため、オフィスアワーについては各担当授業内にアナウンスする。
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