本授業は、公教育を支える教育制度等や学校教育の好循環を創る組織マネジメント及びカリキュラム・マネジメント等、経営の側面から理解を深め、教師としてやり甲斐があり児童に充実した学校生活を保障する学校経営及び学級経営の在り方をより幅広い視点から学ぶことを目的とする。

教育経営に関する講義と演習を通じて、下記3つのことができるようにする。
1)公教育の原理や理念、公教育制度を構成している教育関係法規、教育制度を支える教育行政の仕組みについて理解できる。（知識・理解）
2)学校・学級経営上の諸問題の解決方法について考察し、解決の手立てについて考えることができる。（知識・理解）
3)学校の危機管理、地域との連携、保護者との関係づくりの重要性を知り、信頼される学校づくりに関する今日的課題について、討議することができる。（態度・習慣）

教育経営，学校・学級経営，諸問題の解決方法、信頼される学校，学校の危機管理　

A-1．ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。：1～25％
B-1．学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。：1～25％
C-1．自分の意見をまとめて発表する機会がある。：1～25％
D-2．事前学習（下調べ、調査等含む）で習得した知識等を踏まえて演習、実習、実験等を行う機会がある。：1～25％

（専門科目　選択）
・この授業は，学校教育のために習得すべき専門的知識や技能として，教育経営の側面から教育課題の解決にあたることのできる資質・能力を身につけるものである（地域教育文化学部ディプロマ・ポリシー）。

04.質の高い教育をみんなに

　パワーポイントや配布資料を基に，講義形式及び演習・討論による授業を通して、教育経営についての理解と学級経営上の諸課題を解決できるようにする。具体的には次の3テーマを基に授業計画を作成する。
1)教育経営の基礎
2)学校・学級経営上の諸課題と対策
3)信頼される学校
「教育経営の基礎」では講義・演習を中心に、学校経営及び学級経営の事例を通して公教育の原理や理念、公教育制度を構成している教育関係法規、教育制度を支える教育行政の仕組みについて理解できるようにする。
「学校・学級経営上の諸課題と対策」では、全国的な重要課題である「学力向上」「いじめ防止対策」を取り上げ、「教育経営の基礎」で学んだことも活かしながら、グループ協議を中心に諸課題の解決方法を考察する。
「信頼される学校」では、学校の危機管理、地域との連携、保護者との関係づくりの課題と対策について討議し、学級経営の視点から具体的な取組を考える。
　また、授業は対面を基本とするが、感染症等に関わり必要な場合はオンラインで実施する。また、やむを得ず大学に来れない婆場合は、自宅からオンラインで授業に参加できるようにする。

学習テーマ1：教育経営の基礎
第1回：教育経営の基礎①「公教育の法的・制度的仕組みの概要」
第2回：教育経営の基礎②「学校経営の仕組み」
第3回：教育経営の基礎③「学校における教育活動と学校評価」
第4回：教育経営の基礎④「学級経営の仕組み」
第5回：教育経営の基礎⑤「総括」
　　　　　　　　　　　　→評価①テスト「教育経営の基礎」

学習テーマ2：学校・学級経営上の諸課題と対策
第 6回：学力向上対策と学校・学級経営①「課題と対策の考察」」
第 7回：学力向上対策と学校・学級経営②「事例に学ぶ①」
第 8回：学力向上対策と学校・学級経営③「事例に学ぶ②」
第 9回：いじめ防止対策と学校・学級経営①「課題と対策の考察」
第10回：いじめ防止対策と学校・学級経営②「事例に学ぶ①」
第11回：いじめ防止対策と学校・学級経営③「事例に学ぶ②」
　　　→評価②レポート「学力向上・いじめ防止対策と学級・学校経営」

学習テーマ3：信頼される学校
第12回：信頼される学校①「保護者との関係づくり」
第13回：信頼される学校②「地域との連携・協働」
第14回：信頼される学校③「学校の危機管理」
第15回：信頼される学校④「総括」
　　　→評価③レポート「信頼される学校を取り巻く諸課題とその対応」　

授業の中では、下記のことを取り組んで下さい。
1）授業で示されるパワーポイント、資料を参考に講義内容をノートに筆記するなどして内容の理解に努めて下さい。
2）事例を通して、学校・学級経営上の課題を考察し、対策を話し合います。与えられた時間内で考察や対策を発表できるようにして下さい。また、発表者以外の人は積極的に質問するよう心がけてください。

授業時間外で各自、下記のことに取り組んで下さい。
1）学力向上、いじめの防止は学校・学級経営の大きな課題です。「出身都道府県の全国学力・学習状況調査結果」や「出身校のいじめ防止基本方針」はホームページに掲載されていますので閲覧して下さい。
2）3テーマの学習終了後に評価として、知識・理解を問うテストやまとめ・表現としてレポート等を課します。授業で使用した資料や関係する文献を読むなどしてください。

成績評価基準Ｃ（合格に必要な最低限度）
下記のことについて合格の基準といします。
1）授業の到達目標で示した「教育経営の基礎」についての基本的概念や用語を正しく理解している。
2)授業の到達目標で示した「諸課題への対策と学校・学級経営」については、経営の側面から考察し、論述できる。
3)学校の危機管理、地域との連携、保護者との関係づくり等、信頼される学校づくりに向け、学級担任の視点から具体的な取組を例示することができる。

以下の観点により、授業中の発表や協議、レポート等を中心に総合的に評価する。
1)教育経営についての基礎的な知識・理解についてのテスト（30%）
2)教育の諸課題対策についての学校・学級経営からの考察レポート(40%)、
・信頼される学校と学級経営の取組の例示レポート（30%)

下記の文献から授業に必要な内容を抜粋し資料とするとともに、ＨＰ掲載についても紹介する。
『小学校学習指導要領解説総則編』（文部科学省，2017）
『いじめの防止等のための基本的な方針』（文部科学省，最終改訂2017.3.16）

教育経営の在り方を理解することで，人が人を教え育てるという教育の営みの真髄に触れ，一人一人が教育に対する理念を深めていくことをねらいの一つとする。学生諸君は「教育経営学」を学ぶにふさわしい態度と心構えを持って授業に臨むこと。

授業の進め方に関する相談は、担当教員まで問い合わせ下さい。授業時間外に学生の質問に答える「オフィスアワー」を、担当教員の研究室において、毎週授業日（金曜日）と火曜日の午後に設けます。会議や出張等で不在にするることあるため、確実に面談した場合は事前に予約をお願いします。研究室の場所や連絡先は、初回の授業でお知らせします。