【授業の目的】
野外観察を行って日本列島の地質を主体的に学ぶ．実地体験を通じて，現在の地形の成り立ち，大地を構成する地質体と大地の歴史について幅広い知識を身につける学習への基盤となる力を養うことを目的とする．
【授業の到達目標】
地形・地質・岩石観察を通して，野外観察の技術を身につくようになる。
地質体を構成する岩石や地層を観察して、説明できるようになる。
【授業概要（キーワード）】
地形，地質，岩石，地層，堆積岩，白亜系，大地の歴史
【学生主体型授業（アクティブラーニング）について】
B-1．学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。：1～25％
C-1．自分の意見をまとめて発表する機会がある。：1～25％
D-1．演習、実習、実験等を行う機会がある。：51～75％
【科目の位置付け】
地学の教材について野外巡検をとおして観察方法を身につけるものである．
【SDGs（持続可能な開発目標）】
04.質の高い教育をみんなに
【授業計画】
・授業の方法
4泊5日の巡検を行う．
事前学習会を行い、見学地の概要を理解する．
巡検では毎日夜にまとめの会で各自が観察記録を発表し，振り返り解説を行う．
受講者の人数によっては、実習地域，スケジュールを変更することがある．
以下は､山形で野外実習を行う場合の授業計画であるが、実習を行う場所は後日正式通知を行う。
・日程
第１回：オリエンテーション、見学対象の概要説明
第２回：事前学習（庄内平野および飛島の地形）
第３回：事前学習（地形断面図の作成）
第４回：事前学習（山形の地質構成と大地の歴史）
第５回：不整合の観察（湯野浜温泉の砂浜）
第６回：水冷破砕溶岩の観察（加茂海岸）
第７回：中新世前期田川湖の湖成層の観察
第８回：温海海岸の塩俵石（ドレライト）の観察
第９回：ドレライトの貫入面の観察，弁天島（陸けい島）の玄武岩の玉ねぎ状風化の観察（鼠ケ関）
第１０回：飛島の段丘地形の観察（第一，第四段丘）
第１１回：流紋岩とその内部構造の観察（飛島，小松浜周辺）
第１２回：凝灰角礫岩，軽石凝灰岩，真珠岩等の観察（飛島の西海岸）
第１３回：火山礫凝灰岩層の観察（荒崎海岸）
第１４回：飛島の段丘地形の横断（荒崎〜勝浦）
第１５回：三崎公園の溶岩地形の観察（遊佐町三崎公園）
第１６回：鳥海山猿岩溶岩 の観察（遊佐町三崎公園）
第１７回：流山地形の観察（象潟町）
第１８回：蚶満寺（流山）の見学（象潟町）
第１９回：象潟道の駅からの遠景で岩屑なだれ構造の見学（象潟町）
第２０回：象潟湖のジオラマ，湖底堆積物の見学（象潟資料館）
第２１回：湧水によるクロスラミナ形成過程の観察（釜磯海水浴場）（遊佐町）
第２２回：鳥海山の湧水（吹浦と直世の湧水）の見学（遊佐町）
第２３回：鳥海山の湧水（牛渡川，丸池様）の見学（遊佐町）
第２４回：庄内平野東部 庄内平野の地形(逆断層地形，砂丘)の観察（遊佐町）
第２５回：玉簾の滝(柱状節理)の観察
第２６回：鶴間池(地滑り地形)の観察（遊佐町）
第２７回：鳥海イヌワシ未来館の見学（遊佐町）
第２８回：庄内砂丘と砂丘堆積物 の観察
第２９回：コンピュータを利用しての作図の解説
第３０回：コンピュータを利用しての観察結果のまとめとレポートの作成
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
巡検や調査に適した服装，靴等で受講すること．
・授業時間外学習（予習・復習）のアドバイス
事前学習会の後〜巡検までに，巡検に関する情報収集をしてください．
【成績の評価】
・基準
巡検のまとめの会での発表内容および，レポートにおいて自らの観察に基づいた地形や地質の記載ができていることを評価する．
・方法
事前学習会参加，全日程の実習参加およびレポート 提出（100点）
【テキスト・参考書】
見学地の地形図と観察地の資料を配付する．
【その他】
・学生へのメッセージ
実際に現地に行って観察することは体験として重要です．そこで新しい知見を広げるとともに，楽しい思い出にしてください.
・オフィス・アワー
感染防止の観点から特には設定しない。授業に関する質問は授業開始前または終了後，またはメール等で受け付けます．
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