心理的アセスメント
 Psychological Assessment
 担当教員:浦野 由平(URANO Yuhei)
 担当教員の所属:地域教育文化学部地域教育文化学科文化創生コース
 担当教員の実務経験の有無:
 担当教員の実務経験の内容(有の場合):臨床心理士・公認心理師として医療や学生相談領域で実務経験があり,それらの経験と関連させながら指導する。
 開講学年:3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:演習
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
心理支援において必須スキルである心理的アセスメントがどのような営みかを学ぶ。具体的には,心理的アセスメントの基礎を学んだうえで,様々なアセスメント方法の概要を学ぶ。さらに,包括的な解釈,フィードバック方法について理解を深める。

【授業の到達目標】
・心理的アセスメントの目的や方法について説明できる。
・心理的アセスメントの種類や,代表的な心理検査の特徴について説明できる。
・生育歴等の情報と心理検査の結果を読み取り,包括的に解釈を行うことができる。
・適切に記録,報告,振り返り等を行うことができる。

【授業概要(キーワード)】
信頼性,妥当性,アセスメント面接,質問紙法,知能検査,パーソナリティ検査

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25%
B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:1~25%
C-1.自分の意見をまとめて発表する機会がある。:1~25%
D-1.演習、実習、実験等を行う機会がある。:1~25%

【科目の位置付け】
この授業は,心理支援において必須とされる心理的アセスメントの知識やスキルを,講義と演習を通して修得するために編成されている。

なお,本科目は,地域社会における心身の健康に関する諸課題についての基本的知識や課題解決のための実践力を身につけるための科目であり,公認心理師の受験資格に関わる科目である。また,認定心理士資格・g: 臨床心理学・人格心理学領域の基本主題である。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
03.すべての人に健康と福祉を

【授業計画】
・授業の方法
授業は講義と演習によって進行する。特に,心理検査に関する授業では,受講者は検査者役あるいは被検査者役を経験することを通して,心理検査の実施,実施上の留意点,採点方法および結果の解釈についての理解を深める。ただし,集団実施の難しい検査については講義およびデモンストレーション形式で授業を進め,各自授業時間外に他者に検査を実施する形態をとる場合がある。
・日程
(順番が入れ替わったり,内容量によっては次回授業に持ち越すこともあります)
第1回 心理的アセスメントとは何か
第2回 心理的アセスメントの方法
第3回 アセスメント面接
第4回 心理検査の基礎
第5回 質問紙法(1)
第6回 質問紙法(2)
第7回 投影法(1)
第8回 投影法(2)
第9回 知能・発達検査(1)
第10回 知能・発達検査(2)
第11回 神経心理学的検査
第12回 テストバッテリーと解釈・フィードバック
第13回 アセスメントの実際(1)
第14回 アセスメントの実際(2)
第15回 アセスメントの実際(3)

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
無断欠席は,演習時に他の受講者の迷惑となるので避けてください。
 また,心理統計で用いられる基本用語(平均,標準偏差など)について,しっかり復習し,理解した上で受講してください。毎回,指定の用紙による小レポートの提出を課題とします。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
授業の配布資料や紹介した文献以外にも自ら積極的に文献を探し,利用してください。

【成績の評価】
・基準
授業への参加態度(30%)及びレポート(70%)により評価する。レポートでは,以下のような観点等から評価を行う。

・検査の特徴,実施方法,結果の解釈について,授業で説明されたポイントを踏まえてまとめられているか
・検査結果だけでなく,検査場面の行動観察や生育歴などの情報も含めて総合的な考察ができているか
・分かりやすい表現を心掛けた報告書になっているか
・方法
[評価点]=[授業への参加態度:出席(カードリーダーで確認)および小レポートの提出状況(30%)]+[レポート(70%)]による。小レポートは毎回課す。なお,授業の欠席及び小レポートの未提出が5回以上あった場合,あるいはレポートが未提出の場合は不合格とする。

【テキスト・参考書】
以下,参考書の一部。そのほかは適宜紹介する。
・下山晴彦(監修)(2021)公認心理師のための「心理査定」講義 北大路書房
・下山晴彦(著)(2008)臨床心理アセスメント入門 金剛出版

【その他】
・学生へのメッセージ
この授業を通して,心理アセスメントにおいて重要な信頼性,妥当性といった基本的な概念についての理解を深めてください。
・オフィス・アワー
授業時間外に質問がある場合には,授業後に直接お声かけいただくか,メールにてお問い合わせください(WebClass上のメールサーバーを介して行ってください)。

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