文化人類学特殊講義a
 Special Lecture on Cultural Anthropology a
 担当教員:荘司 一歩(SHOJI Kazuho),坂井 正人(SAKAI Masato),山本 睦(YAMAMOTO Atsushi)
 担当教員の所属:人文社会科学部
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
「技術と身体の人類学」
技術を身に付け、継承していくことは、人類が持つ大きな特徴の一つといえるでしょう。この授業では、多くの現代的な人類学研究を支える基礎となっている社会実践論的思考について、技術と身体を切り口に理解を深め、考察していきます。文化とは何か、習慣とは何か、身体とは何かという大きなテーマを、ミクロな技術実践の連なりから見つめなおし、現代的な文化人類学の視点から社会のあり方を理解できるようになることを目的とします。

【授業の到達目標】
人間の行為と社会構造の関係に着目した文化人類学的研究について、基礎的な考え方を理解することができる。
身体と技術、環境、社会との関わりについて考察し、身近な出来事を多様な視点から考えることができる。

【授業概要(キーワード)】
技術、身体、文化、社会、実践、社会構造

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25%
A-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。:1~25%

【科目の位置付け】
この授業は,人間の多様性や普遍性について、とくに文化人類学の視点から論理的に考察し、異文化(あるいはそれを通じて自己)を理解する視点や手がかりを身につけるために編成される科目である。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
10.人や国の不平等をなくそう
11.住み続けられるまちづくりを
12.つくる責任つかう責任

【授業計画】
・授業の方法
授業はパワーポイントを用いた講義形式でおこないます。理解を助けるために映像資料などを多用します。
・日程
1.ガイダンス(講義の流れと評価方法など)
2.技術と人類
3.社会に形づくられた身体
4.社会実践としての工芸製作
5.技術の変容と伝統社会の変容
6.行為から考える文化、習慣、コミュニティ
※理解度や質問・コメントなどに応じて授業の進行や日程を調整することがあります。

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
ただ漠然と授業をうけるのではなく、問題を自分にひきつけながら講義を聞いてください。質問やコメントはいつでも歓迎します。質疑応答やディスカッションには積極的に参加してください。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
配布するプリントや自分でまとめたノートなどを使って学習してください。参考書の関連する章などを読むと、より理解が深まるでしょう。授業であつかった内容について、図書館やインターネットなどで調べてみましょう。

【成績の評価】
・基準
授業中の質疑応答やコメントペーパー、期末レポートによって、知識の修得、理解の度合い、論理的思考力、文章表現力、参加の度合いのそれぞれの項目について判定し、その合計点を用いて評価します。評価基準は、文化人類学における技術と身体をめぐる考え方や諸問題について理解し、社会実践論的思考について自分の言葉で説明できることとします。
・方法
平常点(40%:授業中の質疑応答、コメントペーパーをふくむ)と期末レポート(60%)で評価します。
授業中の質疑応答やコメントペーパーによって加点することがあります。

【テキスト・参考書】
参考書
大西秀之 2014『技術と身体の民族誌:フィリピン・ルソン島山地民社会に息づく民俗工芸』昭和堂
ピエール・ブルデュー 2018『実践感覚 1 新装版』みすず書房

【その他】
・学生へのメッセージ
授業で扱ったテーマを、常に自分にひきつけて考えてください。また、それを通じて、自分や自分がいる社会について考えてみましょう。
・オフィス・アワー
水曜日12:30~14:30 (荘司一歩研究室、人文学部3号館7階702)
これ以外の時間帯での面談も可能です。その場合は必ずメールでアポイントを取ってください。

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