【授業の目的】
政治過程論とは、私たちの社会において政治がどのように機能しているのかを理論的・実証的に分析する政治学の一分野です。社会には様々な「もめごと」があり、それを解決するためのルールが設けられています。では、誰がどのようにそのルールを決定しているのでしょうか。首相でしょうか、有権者でしょうか、あるいは特定の集団や一部の政治的エリートでしょうか。この授業の目的は、日本政治を主な事例として、政治学や政治過程論の基本的な理論や概念について解説し、現代社会における政治過程の全体像を把握することです。
【授業の到達目標】
(1)政治過程論に関する基本的な知識を身につける。【知識・理解】 (2)政治過程論の知識を基礎に、過去や現在の政治現象について、理論的な説明や分析を行うことができる。【技能】 (3)政治過程論の知識を基礎に、現代日本政治について批判的に検討し、自らの見解を表明することができる。【態度・習慣】
【授業概要(キーワード)】
民主主義,議会,政党,官僚,政党,地方自治、ジェンダー
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25%
【科目の位置付け】
この授業は、現代政治における諸問題の検討を通じて人文社会科学の高度な「専門知」を獲得し、論理的な思考能力を養うための科目である
【SDGs(持続可能な開発目標)】
03.すべての人に健康と福祉を 04.質の高い教育をみんなに 05.ジェンダー平等を実現しよう 10.人や国の不平等をなくそう 16.平和と公正をすべての人に 17.パートナーシップで目標を達成しよう
【授業計画】
・授業の方法
解説はレジュメ(WebClassにて事前配布)と板書によって進めます。もちろん質問は受け付けます。毎回,WebClass経由でコメントを送信してもらいます(成績評価の対象となります)。 なお,受講人数によっては,オンライン授業(オンデマンド方式)となる可能性があります。
・日程
(1)イントロダクション (2)民主主義の起源 (3)民主主義の変容 (4)政治体制と民主化 (5)政治参加 (6)投票行動 (7)マスメディア (8)利益団体 (9)政党と政治家 (10)執政制度:議院内閣制と大統領制 (11)国会と二院制 (12)官僚制 (13)政策決定過程 (14)中央地方関係と地方自治 (15)まとめ
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
普段からネットやテレビ、新聞を通じて政治や選挙に関するニュースに触れ、批判的に検討する習慣を身につけてください。 なお指定の教科書を設けますが、必ずしも購入する必要はなく、講義も教科書通りに進行するわけではありません。 授業で示されるスライドを参考に、講義内容をノートに筆記するなどして内容の理解に努めてください。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
各回の授業の終わりに、関連する文献を紹介するので、興味があれば読んでください。
【成績の評価】
・基準
以下を基準に提出物を評価します。 授業内容を理解しているか、政治学・政治過程論の専門用語や理論をもとに現実の政治過程を説明できるか、自分の考えを論理的に伝えられるか。 ・方法 期末レポート(60%)と毎回のコメントペーパー(40%)
・方法
期末試験(60点満点)と毎回のコメント(40点満点)
【テキスト・参考書】
<教科書> 川出良枝・谷口将紀編.2022.『政治学 第2版』東京大学出版会.
<その他のテキスト> 松田憲忠・岡田浩編.2018.『よくわかる政治過程論』ミネルヴァ書房. 上神貴佳・三浦まり編.2018.『日本政治の第一歩』有斐閣. 砂原庸介・稗田健志・多湖淳.2020.『政治学の第一歩〔新版〕』有斐閣. 坂本治也・石橋章市朗編.2020.『ポリティカル・サイエンス入門』法律文化社.
【その他】
・学生へのメッセージ
政治の世界では、市民、議会、首長、政党、市民団体、企業、自治体など、いろいろな人が登場して、対立したり協調したりしています。ごみ処理場はどこに建設するべきで、公共バスの料金は何円にするべきでしょうか。講義を通じて、多種多様な人々が織りなす社会の「もめごと」を解決するきっかけを見つけてみてください。 わからないことがあれば授業中にも聞いてください。どんな質問でも歓迎します!
・オフィス・アワー
特定のオフィスアワーは設けません。ご質問はWebClassを通じて募集します。
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