【授業の目的】
本来,「観光学」という学問分野は存在しない。本講義では,「観光」を定義し,観光を産業として学えるために必要な学問領域の視点を紹介しながら,旅行商品を「売ろうとする」旅行会社と地域資源を「活かそうとする」地域による観光の二重構造を学び,地域活性化のための観光のあり方について考えていく。
【授業の到達目標】
観光がもたらす利点と問題点を地域の状況に即して指摘することができる。 観光の利活用や問題点について自分の考えを持つことができる。
【授業概要(キーワード)】
観光政策,観光まちづくり,地域資源,交流人口,パラダイム・シフト
【科目の位置付け】
この授業は,地域の課題を観光学の観点から論理的に分析し,解決策を提案する力を身につけるために編成される科目である。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
08.働きがいも経済成長も 09.産業と技術革新の基盤をつくろう 10.人や国の不平等をなくそう 11.住み続けられるまちづくりを 17.パートナーシップで目標を達成しよう
【授業計画】
・授業の方法
「観光」に関する基本的な事項を学習した後,観光の分析方法(観光地マーケティング)や今後の方向性に関する講義を展開する。
・日程
第1回.講義の進めかたとガイダンス 第2回.地域における観光の役割と効果 第3回.時勢・流行、地域特性、地域課題と観光 第4回.インバウンド旅行者の増加 第5回.持続可能な観光 第6回.観光形態の多様化 第7回.観光行政 第8回.観光関連法規 第9回.マーケティングの基本 第10回.マーケティング分析 第11回.プレイス・マーケティング 第12回.地域プロモーション 第13回.観光イノベーション 第14回.観光DX 第15回.総括
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
講義内容をしっかりとノートに書き残し,自らの意見を持つようにする。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
望ましいと思う観光の形を考えておく。 講義内容やその感想を整理し,自分の考えをまとめておく。
【成績の評価】
・基準
1)講義後にミニッツペーパーの提出を課し,授業の参加度を評価する。観光がもたらす利点と問題点を地域の状況に即して指摘することができることを合格の基準とする。 2)学期末にレポートを課す。観光の利活用や問題点について自分で考え,それを適切な文章で表現できることを合格の基準とする。
・方法
ミニッツペーパー(4点×15回)を60点で評価し,期末のレポートを40点で評価する。
【テキスト・参考書】
参考書:北川忠明・山田浩久『地方都市の持続可能な発展を目指して』.山形大学出版会. 山田浩久『地域連携活動の実践』.海青社. 山田浩久『地図でみる山形』,海青社.
【その他】
・学生へのメッセージ
まちづくりや観光について興味があり,コメントを求めた際には積極的に発言できる学生を特に歓迎する。
・オフィス・アワー
授業時間外に学生の質問に答える「オフィス・アワー」を山田研究室(人文社会科学部棟3号館6階)において,木曜日の8:50〜10:20の間に設ける。出張等で不在の場合があるので,確実に面談したい場合は事前にWebClassのメールで連絡を入れること。COVID-19の感染拡大等により,大学への立ち入りが困難な場合には,WebClassのメールで質問を受け付ける。
|