【授業の目的】
中小企業がは規模が小さいがゆえに、中小企業は大企業とは異なる経営方針、戦略、働き方などの特徴があり、そのあり方は多様です。講義の目的は、①中小企業の二面性をふまえて、大企業と比較しながら中小企業の経営特性についての基礎的な知識を得ること、③産業別にそれぞれの中小企業がおかれている環境と経営特性との関連について理解を深めること、③中小企業の創業から退出までのライフサイクルを理解することです。全体を通じて中小企業の可能性と問題についての広い視野をもつことが目的です。
【授業の到達目標】
この講義を履修した学生は、 (1)中小企業の経営について、大企業と比較したときの相違点を指摘できる。(知識・理解) (2)中小企業の多様性をもたらす様々な要因を列挙することができる。(知識・理解) (3)身近な中小企業に関心を向けるとともに、中小企業に関する自分なりの問題意識をもつことができる。(態度・習慣)
【授業概要(キーワード)】
中小企業経営、大企業と中小企業の違い、中小企業のライフサイクル
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:76~100% A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:1~25%
【科目の位置付け】
この授業は経済・経営分野の高度な専門知を獲得し、論理的な思考力と統計・資料に基づく分析力を養う目的で編成される科目です(人文社会科学部経済・マネジメントコースのカリキュラム・ポリシー)。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
08.働きがいも経済成長も 09.産業と技術革新の基盤をつくろう 17.パートナーシップで目標を達成しよう
【授業計画】
・授業の方法
パワーポイントと配布資料を使って講義を行います。中小企業について具体的なイメージを持つために、映像資料等を参照することもあります。
・日程
1.オリエンテーション―中小企業の動向 2.中小企業の経営的特質―「小ささ」が意味すること 3.中小企業の存立分野 4.中小企業の資金調達―大企業との異質性 5.中小企業と人材―中小企業での働き方とは 6.中小企業の新事業創造 7.中小企業の創業と成長 8.中小企業の多様性 9.中小製造業の経営と課題 10.中小商業・サービス業の経営 11.中小商業とまちづくり 12.起業とその担い手 13.ベンチャー企業 14.中小企業の退出と廃業 15.まとめと試験
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
授業で示されるパワーポイントを参考に講義内容のメモをとってください。また、授業最後のミニレポートで記述すべき内容を考えながら、問題意識をもって授業にのぞんでください。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
本授業科目では、以下の課題等を課します。単位制度の実質化のため、授業外における以下の予習・復習等の自主的な学修に取り組んでください。 1)準備学修に必要な学修時間の目安は、3時間/週です。 2)扱うテーマに関して、新聞や参考書等に目を通し、内容の適切な理解に努めてください。 3)ミニレポートは必ず提出するとともに、配布資料やノート、参考書を参考に、ミニレポートで出されたテーマにそって知識を再整理しておくといいでしょう。
【成績の評価】
・基準
毎回実施するミニレポート(記述式)、筆記試験によって、主体的な参加度、知識の習得度、理解度、汎用的技能の修得度合いについて判定します。 以下のとおり、授業の到達目標で示した項目を満たしていることを、合格の基準とします。 1)中小企業に関する基礎的知識を理解し、適切に説明できる 2)中小企業がもつ多様性の様相を述べることができる 3)中小企業に関する情報を集め、自分なりの問題意識を示すことができる
・方法
以下の合計点をもって評価します。 1)期末に行う筆記試験(60%) 2)毎回の授業後に課すミニレポート(40%)
【テキスト・参考書】
特定のテキストは使用せずレジュメを配布します。ウェブクラスを使用しますので、登録してください。 参考書は以下の通りです。 ・中小企業庁編『中小企業白書』各年版(中小企業庁のウェブサイトから閲覧できます) ・関智宏編『よくわかる中小企業』ミネルヴァ書房、2020年。
【その他】
・学生へのメッセージ
地域経済や地域を支える中小企業に対する見る目が変わり、身近に感じられるようになるでしょう。
・オフィス・アワー
授業時間外に学生の質問に答えるオフィスアワーは、人文社会科学部1号館3階吉原研究室にて、金曜日12:30~14:30の間に設けます。 上記の時間以外でも在室時は質問などに対応します。
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