日本語と多言語共生社会(言語学)
 Japanese and Sociolinguistics in Multilingual Society (Linguistics)
 担当教員:中澤 信幸(NAKAZAWA Nobuyuki)
 担当教員の所属:人文社会科学部人文社会科学科人間文化コース
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:1年,2年,3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
 日本は今や世界からたくさんの人が集まっており、これからは「多言語共生社会」になると言われています。このような社会に対応していくためには、まず日本語がどんな言語かを知る必要があります。それとともに、「多言語共生社会」に存在する「他言語」についても知る必要があるでしょう。この授業では日本と世界の未来を見すえながら、日本語と「他言語」とが共生する社会について考えていくことにしましょう。

【授業の到達目標】
 1) 日本語と他言語との違いについて説明できるようになる。【知識・理解】
 2) 世界の中の日本語と他言語の実情について説明できるようになる。【知識・理解】
 3) 言語について多様なものの見方ができるようになる。【態度・習慣】

【授業概要(キーワード)】
 日本語,言語,社会言語学,多言語社会

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25%
B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:1~25%
C-1.自分の意見をまとめて発表する機会がある。:1~25%
B-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、他の学生の意見を尊重しつつグループとしての結論を出すために議論をする機会がある。:1~25%
C-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を発表し理解してもらえるようプレゼンテーション、質疑応答、リフレクションを行う機会がある。:1~25%

【科目の位置付け】
 日本語と他の言語との共生を考えることで、多言語社会をともに生きるために必要となる多様なものの見方を自ら作り上げる力を養います。
 また、この授業はYU-COE(M)(山形大学先進的研究拠点)「移民社会における多文化共生研究拠点」の活動の一環です。(拠点の詳細についてはhttps://yu-imin.labby.jp/を参照。)

【SDGs(持続可能な開発目標)】
04.質の高い教育をみんなに
10.人や国の不平等をなくそう
11.住み続けられるまちづくりを
16.平和と公正をすべての人に

【授業計画】
・授業の方法
 配布プリントとパワーポイントによる講義を行います。講義終了時に課題(ミニレポート)を出し、後日WebClassで回収します。
 また講義の内容をもとにグループワークを行い、その成果について発表してもらいます。
・日程
 第1回 多言語共生社会としての日本
 第2回 日本語の音声・音韻 アイスブレイク
 第3回 日本語の文法・文体 グループワーク①「日本語は変わっているか?」
 第4回 日本語の文字・表記
 第5回 日本語と日本事情 グループワーク②「日本人は変わっているか?」
 第6回 世界の中の日本語
 第7回 漢語と東アジア グループワーク③「東アジアと日本」
 第8回 日本語と日本語教育
 第9回 日本語教育の歴史 グループワーク④「日本語教育の問題点」
 第10回 世界の言語と社会
 第11回 言葉の変化 グループワーク⑤「社会と言語」
 第12回 世界の言語政策
 第13回 台湾の社会と言葉 グループ発表準備
 第14回 グループ発表 日本語と多言語共生社会のこれから
 第15回 授業のまとめとレポートの説明

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
 講義ではパワーポイントを用いる他、適宜必要事項を黒板に記していきます。また口頭で補足することもあります。それらの情報について、適宜要領よくノートを取ってください。
 グループワークでは各自が意見を出し合った上で、後で成果発表ができるようにまとめてください。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
[予習のあり方]参考書にあらかじめ目を通しておいてください。
[復習のあり方]授業終了時に課題(ミニレポート)を出しますので、各自の回答、質問事項、感想等を記して、WebClassに提出してください。

【成績の評価】
・基準
 ①毎回のミニレポート(講義終了時に課題を出す)、②グループ発表、③最終レポートの3つで評価します。基準は1) 日本語と他の言語との違いを説明できているか、2) 言語についての多様なものの見方が身に付いているか、です。
・方法
 ミニレポート(30%)・グループ発表(30%)・最終レポート(40%)

【テキスト・参考書】
[参考書]
 清水義昭編『概説日本語学・日本語教育』(おうふう、2000)絶版
 石黒圭『日本語は「空気」が決める 社会言語学入門』(光文社新書643、2013)¥924円

【その他】
・学生へのメッセージ
 日本語と他の言語とを対照させることで、日本語の新たな側面が見えてきます。そして日本語だけでなく、いろんな言語に対する興味がわいてきます。そうすれば鬼に金棒、多言語共生社会で生きていくために必要な、言語に対するさまざまな知識を身に付けることができるでしょう。
・オフィス・アワー
 火曜日 13時~17時 中澤研究室(人文社会科学部1号館4階)
 アポイントにより他の時間帯での面談にも応じます。(WebClassまたは電子メールで予約すること。)

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