【授業の目的】
主に山形県を対象として,農業を支える農業用水(水)と農地(土),そして農村(里)を通して,地域の生活と密着した環境と社会基盤について考える。
【授業の到達目標】
本科目を履修した学生は, 1)本学が立地する山形県の農業を支える農地,用水の役割と歴史,農村の姿,地域の生活に密着した環境と資源の現状について列記できる。【知識・理解】 2)社会の発達との関連について理解し、これから大学で学ぶことの準備をすることができる。【技能】 3)地域や自然の中で発達してきた人間社会のあり方と将来について考察することができる。【態度・習慣】
【授業概要(キーワード)】
農業用水,農地,農村,森,地域振興,自然環境,地理,風土・文化
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:26~50% A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:51~75% A-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。:26~50%
【科目の位置付け】
この授業は,『山形市の変遷』や水辺空間『山形五堰』ほか県内市町村を題材として農業農村を支える自然条件や地域資源,地域環境についての学習を通して自然との共生,社会基盤の創出について考察し,理解を深めるとともに,地域社会との交流,提携のきっかけとなることをめざす。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
09.産業と技術革新の基盤をつくろう 11.住み続けられるまちづくりを 15.陸の豊かさも守ろう
【授業計画】
・授業の方法
農学部エコサイエンスコース,アグリサイエンスコースの5人の教員によるオムニバス方式の講義。
・日程
第1回 講義の進め方とガイダンス 第2回 地形図や空中写真からみる山形の変化 第3回 水路・農地にまつわるローカルヒストリー 第4回 山形の水土里資源に関わる“よそ者” 第5回 森と水の関わり合い~水資源保全と山地防災 第6回 水災害とのたたかい 第7回 山形の河川が形成する環境と問題 第8回 雪が育む山形の森林~積雪環境と森林生態系 第9回 里山を活かした都市と農村の関係づくり ―『飯豊町・朝日町』を事例にー 第10回 映像で見る様々な水田 第11回 清らかな水環境をつくる農村へ 第12回 『山形発』。農地からの温室効果ガス排出ゼロに向けた取り組み行~ 第13回 山形であそぶ~渓流・源流遡 第14回 山形でたべる~祭事とご馳走~ 第15回 まとめ
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
理系,文系にこだわらず,身近な地域資源の姿を再発見するつもりで受講してください。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
山形県に限らず、自分の出身地の農村や都市の姿と環境,歴史,日々の生活を支えている水資源や食料等の問題に関心をもって復習すること。講義で取り上げた県内の各所を探訪してみてください。
【成績の評価】
・基準
地域の自然条件と農林業等の産業や街の形成発展に関して理解し,適切に説明できることを合格の基準とします。
・方法
レポート70点+平常点30点の合計100点で成績評価を行います。
【テキスト・参考書】
講義資料は各回に教員から配布します。 参考書(いずれも図書館にあります) 水土を拓く 「水土を拓く」編集委員会・農業農村工学会編,農文教発行 東北 地図で読む百年 平岡昭利編,古今書院 水の日本地図 水が映す人と自然 沖 大幹ほか,朝日新聞出版 世界の水田 日本の水田 Paddy Field in the World 日本の近代土木遺産「改訂版」ー現存する重要な土木構造物2800選
【その他】
・学生へのメッセージ
私たちの暮らしを支える社会や資源,潤いをもたらす身の回りの環境に目を向け,これからの勉学の方向に生かしましょう。
・オフィス・アワー
疑問点や興味をもった事など,各回の担当教員に積極的にコンタクトしてください。
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