【授業の目的】
おしょうしな(ありがとう)―山形は方言豊かな地です。方言というと地域に密着した感じがしますが、実は日本語全体や世界の言語を考える上でも重要な要素です。方言から言葉の歴史的変遷をたどることも可能です。この授業では山形の方言と日本語、世界の言語について学んだ上で、実際に方言調査を行うことで、山形方言と日本語の実態について考えていきます。
【授業の到達目標】
1) 山形の方言と日本語について説明できるようになる。【知識・理解】 2) 方言調査を通してフィールドワークの手法を身に付けることができる。【技能】 3) 言語について多様なものの見方ができるようになる。【態度・習慣】
【授業概要(キーワード)】
山形方言,日本語,言語,方言調査
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25% A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:1~25% B-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、他の学生の意見を尊重しつつグループとしての結論を出すために議論をする機会がある。:1~25% C-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、プレゼンテーションを行い、互いに質疑応答や議論を行う機会がある。:1~25%
【科目の位置付け】
山形方言を始めとした多様な日本語の変種、また世界の言語の変種について考えることで、現代社会をともに生きるために必要となる多様なものの見方を自ら作り上げる力を養います。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
04.質の高い教育をみんなに 10.人や国の不平等をなくそう 11.住み続けられるまちづくりを
【授業計画】
・授業の方法
前半では『山形方言』を始めとした方言と日本語、さらには世界の言語について考えます。 後半では、グループごとにまず学内で方言意識に関するアンケート・インタビュー調査を行い、成果を発表します。そして【大石田町で方言調査を行い】、その成果を発表します。
・日程
第1回 講義の進め方とガイダンス 第2回 日本語の歴史と方言 第3回 『山形の方言』 第4回 世界の言語と方言 第5回 グループ討論「方言とは?」 第6回 山形大学学生の方言意識について 第7回 グループワーク「方言意識アンケートの作成」 第8回 グループ発表「アンケートの内容と目的」 第9回 グループ発表「方言意識に関するアンケート調査の成果」 第10回 グループワーク「方言調査シートの作成」 第11回 グループ発表「方言調査シートの内容と目的」 第12回 【大石田町における方言調査】 第13回 グループワーク「方言調査の成果発表準備」 第14回 グループ発表「大石田町における方言調査の成果」 第15回 授業のまとめとレポートの説明
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
講義ではパワーポイントを用いる他、適宜必要事項を黒板に記していきます。また口頭で補足することもあります。それらの情報について、適宜要領よくノートを取ってください。 グループワークでは各自が意見を出し合った上で、後で成果発表ができるようにまとめてください。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
[予習のあり方]参考書にあらかじめ目を通しておいてください。 [復習のあり方]授業終了時に課題(ミニレポート)を出しますので、各自の回答、質問事項、感想等を記して、WebClassに提出してください。
【成績の評価】
・基準
①毎回のミニレポート(講義終了時に課題を出す)、②グループ発表、③最終レポートの3つで評価します。基準は1) 山形の方言と日本語について説明できているか、2) 言語についての多様なものの見方が身に付いているか、です。
・方法
ミニレポート(30%)・グループ発表(30%)・最終レポート(40%)
【テキスト・参考書】
[参考書] 平山輝男『日本のことばシリーズ6 山形県のことば』(明治書院、1997)¥3,080 山形大学人文学部編『遠い方言、近い方言 ―山形から世界まで―』(山形大学出版会、2012)\1,885 小林隆・篠崎晃一『ガイドブック方言調査』(ひつじ書房、2007)¥1,980 小林隆・篠崎晃一『ガイドブック方言研究』(ひつじ書房、2003)¥1,980
【その他】
・学生へのメッセージ
方言を始めとした言葉は、自分で実際に見聞きすることで、初めてその存在を実感できます。自分の足で出かけてアンケート・インタビューをすることで、言葉の多様性を体感してみませんか。 なお、調査に伴う交通費等は自己負担となります。
・オフィス・アワー
火曜日 13時~17時 中澤研究室(人文社会科学部1号館4階414号室) アポイントにより他の時間帯での面談にも応じます。(WebClassまたは電子メールで予約すること。)
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