実践!多文化コミュニケーション(文化論)
 Let’s try! Multi-cultural communication (Culture)
 担当教員:今泉 智子(IMAIZUMI Satoko)
 担当教員の所属:教育企画部
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:1年,2年,3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
授業内での異文化交流体験を通して、異なる言語や文化的背景を持つ他者を知り、多様な背景を持つ他者と共生していくために必要となる態度とコミュニケーションスキルを身につけることを目的とします。

【授業の到達目標】
1)「異文化/他者」を知ることを通して、「自文化/自己」を見つめ直し、より広い視野から捉え直すことができる。【知識・理解】
2)異なる言語、文化、価値観を持つ他者を尊重し、配慮することができる。【態度・習慣】
3)異なる言語、文化、価値観を持つ他者と、その違いを乗り越えて、問題解決のために協働することができる。【技能】

【授業概要(キーワード)】
異文化、言語、価値観、尊重、配慮、自己と他者、コミュニケーション、協働、多文化共生

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25%
B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:26~50%
C-1.自分の意見をまとめて発表する機会がある。:1~25%
B-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、他の学生の意見を尊重しつつグループとしての結論を出すために議論をする機会がある。:1~25%
C-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、プレゼンテーションを行い、互いに質疑応答や議論を行う機会がある。:1~25%
B-3.習得した知識を活用する中で、学生グループがテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、互いの考えを理解し合う中から新たに独自の意見や考え方を創り出す機会がある。:1~25%
C-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を発表し理解してもらえるようプレゼンテーション、質疑応答、リフレクションを行う機会がある。:1~25%

【科目の位置付け】
・この授業は、日本人学生と留学生が交流し、共に学ぶことを目的として開講される科目です。多文化共生社会を生きるために必要な態度を身に着け、問題解決のために多様な立場の人と協働するスキルを身につけるものです。
・短期交換留学生(JSP)も履修することができます。学部留学生の履修も歓迎します。
・前期と後期に同じ科目名で開講されています。重複履修はできません。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
03.すべての人に健康と福祉を
04.質の高い教育をみんなに
10.人や国の不平等をなくそう
16.平和と公正をすべての人に

【授業計画】
・授業の方法
<第2回~第8回>
まず、各週のトピックを導入する予習課題に各自取り組みます。授業のはじめに予習課題について考えたことを共有します。次に、教員が追加の情報提供を行い、話し合いのテーマを提示します。そして、提示されたテーマについてペアやグループで話し合いを行います。最後に、各グループの話し合いの結果を全体で共有します。

<第9回~第15回>
プロジェクトワーク「山形大学を多文化共生キャンパスにしよう!」
グループに分かれ、山形大学をよりよい「多文化社会」にするために、現状にはどのような問題があり、どのように解決すればよいか話し合います。各グループでテーマを決め、キャンパスの多文化共生に資する情報誌を作成します。
・日程
第1回 ガイダンス
第2回 多様な背景
第3回 やさしい日本語
第4回 日本と世界の学校生活
第5回 多様な言語
第6回 ミスコミュニケーション①
第7回 ミスコミュニケーション②
第8回 外国ルーツの子ども
第9回 プロジェクトワーク① 課題設定
第10回 プロジェクトワーク② 課題設定
第11回 プロジェクトワーク③ 課題解決
第12回 プロジェクトワーク④ 課題解決
第13回 プロジェクトワーク⑤ 発表準備
第14回 発表
第15回 振り返りと自己評価

※扱うトピックは受講者の属性等に合わせて変更する可能性があります。
※スケジュールは状況に応じて変更する可能性があります。

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
1)この授業は、教員の講義や書籍から知識を得ることよりも、学生同士のやりとりの中で学びや気づきを得ることを重視します。そのため、ペアやグループでの対話に積極的に参加することが求められます。
2)授業では基本的に日本語を使用します。ただし、日本語レベルがそれほど高くない留学生もいるため、できるだけやさしい(易しい/優しい)日本語で話すようにしてください。場合によっては英語などの外国語を使用しても構いませんが、この授業は外国語の練習を目的とする場ではありません。どうすれば伝わるか、相手の目線に立って考え、配慮することを心掛けてください。
3)プロジェクトワークでは、グループごとに課題を見つけて話し合い、成果物を作成します。積極性、協調性、及び責任をもって参加し、各々がグループに貢献できるよう努めてください。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
<予習課題>
毎週扱うトピックについて考える事前課題を出します。授業のはじめにペアやグループで考えたことを共有するので、必ず授業前に取り組んでください。
<振り返り>
毎週授業後に、自分のコミュニケーションの自己評価と、授業で気づいたこと、考えたことをまとめて提出します。締め切りまでに必ず提出してください。また、最終週に授業全体を振り返って自己評価レポートを提出します。
<プロジェクトワーク>
授業時間外にグループで集まって活動する必要がある場合があります。全員が協力してグループワークに参加できるよう、メンバー同士でよく話し合いながら活動を進めてください。

【成績の評価】
・基準
1)「異文化/他者」への気づきから「自文化/自己」への気づきを発見し、新しい視点や価値観を得ることができるか。(振り返り、自己評価レポートによる)
2)自分とは異なる言語、文化、価値観を持つ他者を尊重、配慮してコミュニケーションすることができるか(振り返り、自己評価レポートによる)
3)自分とは異なる言語、文化、価値観を持つ他者と協力してグループワークを遂行することができるか(発表、相互評価、自己評価レポートによる)
・方法
振り返り35%、プロジェクトワーク(発表・相互評価)35%、自己評価レポート30%

【テキスト・参考書】
テキストは使用しません。資料を配布します。

【その他】
・学生へのメッセージ
異文化交流は、留学や海外に行って体験するものだと思っていませんか。実は、日本国内、地域、そしてキャンパス内といった身近なところにも、異文化に触れるチャンス、または、触れなければならない可能性はたくさんあります。留学生と交流してみたいと思っている日本人学生のみなさん、留学したけど日本人学生と交流する機会が少ないと思っている留学生のみなさん、是非、キャンパスでできる「多文化コミュニケーション」に挑戦してみてください。
・オフィス・アワー
木曜日13:00-14:30 今泉研究室(基盤教育1号館2階E-214号室)
または、メールで連絡してください。連絡先は初回授業でお知らせします。

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