【授業の目的】
アカデミック・ライティングについて学び、日本語による文章作成能力の育成を目的とします。大学では、あらゆる場面で論理的な文章を書く力が求められます。まず、アカデミック・ライティングとは何かを理解することを知識として得ることを目的とします。また、演習形式で自らの手で文章を作成し、教員からの添削等の機会を持つことで、大学および社会人として必要となる文章力および思考力を身につけましょう。
【授業の到達目標】
目標とするのは、主張や伝えたい事柄を,明確,且つ分かりやすい表現で文章にすることができるようになることです。授業ではアカデミック・ライティングの基礎を学びながら、「学術的文章」とは何か、理解できるようになります。また、その上で比較的長い文章について自信をもって書ける力を身に付けることが可能になります。文章を書くプロセスについて、理系・文系的観点から一歩ずつ学習し、実践的にトレーニングしていきます。
1)大学におけるアカデミック・ライティングについて理解し、なぜこうしたスキルが必要なのか理解することができるようになる。【知識・理解】 2)トピックに対して、自分なりの意見とその根拠を整理して書くことができる。【技能】 3)序論・本論・結論から構成される文章で文章を書けるようになる。【技能】 4)書き言葉と話し言葉を区別し、アカデミック・ライティングにふさわしい文体で文章を書くことができる。【技能】 5)トピックに関して、必要な情報を文献やネット検索を通じて収集することができる。 6)文章を推敲し、課題などを提出する習慣を身につけることができる【態度・習慣】
【授業概要(キーワード)】
文章力、研究論文、学会発表、推敲、双方向授業、アクティブラーニング
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:26~50% D-1.演習、実習、実験等を行う機会がある。:26~50%
【科目の位置付け】
本授業は、将来のキャリアについて準備し、人生を強く豊かに生きていくための「人間力」を高めることを目的とした科目です(山形大学基盤共通教育の基本方針より)。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
04.質の高い教育をみんなに 08.働きがいも経済成長も
【授業計画】
・授業の方法
本授業は原則として全てオンデマンド形式でおこないます。前半を理系の、後半を文系の教員が担当し、おおよそ以下のステップで進めます。 1)授業の進め方や内容、個人ワークの指示等について授業動画を視聴し、必要に応じてメモをとる。 2)配布された教材等を読み、個人ワークに取り組む。 3)授業内容を振り返り、課題に取り組む。 必要に応じて、ウェブクラスの「メール」等を利用しながら、授業に関する質問や感想を投稿して疑問を解消するようにしてください。
・日程
第1回 オリエンテーション(飯島) 第2回~8回 アカデミック・ライティング演習【理系教員(飯島)担当】 第9回~14回 アカデミック・ライティング演習【文系教員(荒木)担当】 第15回:授業のまとめ(荒木)
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
1)オンデマンドの授業になります。積極的・主体的に参加するように心がけてください。 2)個別のメッセージのやり取りや課題の提出はウェブクラスを使用します。また毎回の授業では、チャットを使用し、質疑応答の時間を設けることがあります。使用方法に関しては、授業内で指示します。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
1)ウェブクラスにアップされている授業教材や参考書を読み、予習を行ってください。 2)授業後に、個人ワークと課題で記入した内容を基に、復習を行ってください。
【成績の評価】
・基準
授業期間内に指示された課題(演習・レポート)をもとに評価します。到達目標に示した内容について、達成されているかを合格基準とします。課題提出の期限が守られているか等についても考慮し、総合的に評価します。
・方法
1)演習、レポート課題【理系教員担当分】(50%) 2)演習、レポート課題【文系教員担当分】(50%)
【テキスト・参考書】
【参考書】 ・翔泳社 図解でわかる!理工系のためのよい文章の書き方 1,800円 ・化学同人 理系のための文章術入門 1,800円 ・世界思想社 大学生 学びのハンドブック 1,320円 ・NHKブックス 新版 論文の教室 レポートから卒論まで 1320円
【その他】
・学生へのメッセージ
学術的文章は、大学で必要となる授業レポート、卒業論文、投稿論文など、様々なものがあります。学術的文章のルールを学び、書く力を得ることがこの授業の目的です。特に、書く力はひとりで体得するのは難しく、適切な添削や助言があって、はじめてそのスキルを身に付けることができます。 学術的文章では、理系・文系問わず「科学的な文章」であることが求められます。必ず自身の主張を裏付ける、根拠の提示が求められます。この点が中学校や高校で書いてきた文章と大きく異なる点です。主張を裏付ける根拠とは、先行研究や適切な文献、データなど様々です。また、「明確で,伝わりやすい文章を書く」という点についても重視しないといけません。時に複雑な概念や専門用語を用いて論を展開しますが、どのような内容であっても読者に伝わらなければ文章の意味がありません。そのために、書き手は思考(考え)を整理し、「分かりやすい文章」を書く必要があります。 学術的文章のスキルを早めに身に付ける機会を持ちたいという学生さんに意欲的に受講してほしいと考えています。
・オフィス・アワー
オフィス・アワーは、オンライン会議システム(Zoom)で対応します(授業や会議等の時間以外)。面談を希望する場合は、事前にウェブクラスのメッセージから問い合わせください。
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