財政学の基礎を学ぶ(経済学)
 Introduction to Public Finance(Economics)
 担当教員:坂本 直樹(SAKAMOTO Naoki)
 担当教員の所属:人文社会科学部人文社会科学科経済・マネジメントコース
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:1年,2年,3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
財政とは、政府の経済活動に伴う資金の出入りのことをいう。政府は、私たちから徴収した税金や、公債という、いわば「借金」からも資金を調達している。この資金を使って、社会保障や公共投資などの様々な政策が行われているのである。財政学は、こうした政府の経済活動を対象とした経済学の1つの分野である。このうち、この講義では、わが国の財政の状況や財政の役割について説明した上で、租税や公債といった歳入に関する経済理論の基礎を解説する。

【授業の到達目標】
この講義を履修した学生は、
1)日本財政の現状と課題についての基礎的な内容を説明できる。【知識・理解】
2)財政の役割についての基礎的な内容を説明できる。【知識・理解】
3)歳入についての基礎的な経済理論を説明できる。【知識・理解】

【授業概要(キーワード)】
日本財政、財政の役割、租税、公債

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25%

【科目の位置付け】
この授業は、財政赤字や租税負担といった財政問題について経済学の視点から論理的に考察するための基礎的な知識を習得するものです。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
08.働きがいも経済成長も
09.産業と技術革新の基盤をつくろう
10.人や国の不平等をなくそう

【授業計画】
・授業の方法
板書や配付資料により講義を進めます。毎回小テストを行い、授業内容の理解を確認します。
・日程
主要なテーマと順序は次のとおりです。
第1回 ガイダンス(応用経済学としての財政学)
第2回 日本財政の現状と課題(歳入と歳出の構造)
第3回 日本財政の現状と課題(財政赤字の累積とその要因)
第4回 日本財政の現状と課題(財政健全化とその経済的影響)
第5回 財政の役割(市場の失敗)
第6回 財政の役割(財政の機能)
第7回 公債の理論(財政収支と基礎的財政収支)
第8回 公債の理論(財政の持続可能性)
第9回 公債の理論(公債負担論)
第10回 公債の理論(公債の中立命題)
第11回 租税の理論(租税原則)
第12回 租税の理論(消費税)
第13回 租税の理論(死荷重損失と課税の中立性)
第14回 租税の理論(所得税)
第15回 まとめ

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
授業で示される板書や配付資料を参考に講義内容をノートに筆記するなどして内容の理解に努めてください。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
インターネットやテレビ、新聞を活用して、財政問題に関する自分の考えをまとめておくことを推奨します。小テストにより授業の理解度を確認してください。

【成績の評価】
・基準
授業の到達目標に掲げた項目について、小テストにより、知識の修得、理解の度合いを評価し、レポートにより汎用的技能(論理的思考力、文章表現力)を評価して、その合計点を用いて判定します。
・方法
小テスト80点、レポート20点の配点とします。

【テキスト・参考書】
事前のテキスト・参考書として個別に指定するものはありませんが、必要な資料やプリントを授業ごとに配布し、授業進度,学生の理解に合わせて、適宜、紹介します。

【その他】
・学生へのメッセージ
授業を理解するために必要な経済学等の知識は、適宜、解説します。
・オフィス・アワー
授業時間外に学生の質問に答える「オフィス・アワー」を坂本直樹研究室(人文棟1号館3階)において、火曜日の13:00~14:30の間に設けます。会議や出張等で不在にすることもあるため、確実に面談したい場合は事前に予約をお願いします。
連絡先は、以下のとおりです。
nsakamoto@human.kj.yamagata-u.ac.jp

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