【授業の目的】
児童生徒の社会的・情緒的発達についての理解を深め,児童生徒が学校における諸活動を通して発達課題の達成と社会的自立を図ることを促進する。また,社会的・情緒的発達の課題や問題の把握と適切に対処のできる実践的指導力を修得することを目的とする。
【授業の到達目標】
1)幼児期・児童期・青年期の各発達段階における認知機能,社会・情緒機能など心理的諸機能の発達の仕組みと特性を理解し意見交換により汎化できる。 2)学校で教師が直面する児童生徒の発達課題など不適応問題について,多角的に考察し有効な支援の方法を提案できる。
【授業概要(キーワード)】
発達の理解 生徒指導 教育相談 予防的開発的介入
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:76~100% B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:76~100% C-1.自分の意見をまとめて発表する機会がある。:26~50% D-1.演習、実習、実験等を行う機会がある。:51~75% A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:51~75% C-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、プレゼンテーションを行い、互いに質疑応答や議論を行う機会がある。:26~50%
【科目の位置付け】
児童生徒の発達課題の達成と社会的自立に向けて、問題のとらえ方や支援の方法について学び交流する中で実践的指導力を修得するものである。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
03.すべての人に健康と福祉を 04.質の高い教育をみんなに 05.ジェンダー平等を実現しよう 10.人や国の不平等をなくそう 16.平和と公正をすべての人に
【授業計画】
・授業の方法
与えられた課題について情報収集し資料を作成し,わかりやすく発表できるようにしてください。また,発表者以外の人は積極的に質問し理解が深められるように心がけてください。
・日程
第1回:オリエンテーション/問題意識の共有 第2回:児童生徒理解の理論1:ボウルビィのアタッチメント理論とエリクソンの発達理論を中心に、対人関係と自我の発達について理解する。 第3回:児童生徒理解の理論2:ピアジェとヴィゴツキーの理論を中心に、思考の発達について理解する。 第4回:児童期の心の発達:児童期の特性について理解する。 第5回:青年期の心の発達:青年期の特性について理解する。 第6回:生徒指導・教育相談とは:学校教育の中での生徒指導・教育相談の位置づけや教育課程との関連について理解する。 第7回:生徒指導・教育相談のあり方:体制と内容の概要について理解する。 第8回:児童生徒理解の方法:生徒指導・教育相談の取り組みに必要な児童生徒の個別的理解の方法(観察、記録、アセスメント等)について理解する。 第9回:生徒指導・教育相談に生かすカウンセリングの技法:基本的なカウンセリングの技法についてロールプレイングを通して理解する。 第10回:開発・発達促進的援助:児童生徒の心の成長を育てる生徒指導・教育相談について考察する。 第11回:予防的援助:児童生徒の不適応を未然に防ぐ生徒指導・教育相談について考察する。 第12回:問題解決的援助のためのチーム作りと連携のあり方:不適応の問題が生じた時の有効なチーム援助体制や外部連携について討議する。 第13回:個別的課題の実際と事例1: いじめ・不登校・非行等の生徒指導・教育相談の諸課題に関して受講生の興味に応じて作成したレポートを相互に発表し討議する。 第14回:個別的課題の実際と事例2: いじめ・不登校・非行等の生徒指導・教育相談の諸課題に関して受講生の興味に応じて作成したレポートを相互に発表し討議する。 第15回:まとめ-学習成果に関する討論 学習の成果・課題等を話し合い、全体でまとめる。
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
1)与えられた課題について,図書館やインターネットを活用し情報収集し資料を作成しわかりやすく説明できるように事前学習を行ってください。 2)プレゼンテーションの進め方,グループワーク等で学びが深められるように積極的に参加してください。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
1)テーマに関して,文献等より情報収集し考察しておいてください。 2)授業の内容を振り返りレポートを作成して整理してください。
【成績の評価】
・基準
C(合格に必要な最低限度)基準 <ストレートマスター> ・児童生徒の発達段階を踏まえながら,一人一人を理解しようと出来る。 ・児童生徒を尊重し,子どもの多様な可能性に対して期待を持つことが出来る。 <現職教員> ・児童生徒の発達段階を踏まえながら,一人一人を多面的に理解できる。 ・児童生徒を尊重し子どもの多様な可能性に対して,適切な支援を考えることが出来る。 ・学校経営の観点で生徒指導・教育相談活動を有効に位置づけることが出来る。
・方法
課題についての発表(30点),授業ごとのレポート(30点),最終レポート(40点)として総合的に評価します。
【テキスト・参考書】
テキスト:指定しない 参考書: 文部科学省「生徒指導提要」令和4年12月 文部科学省「生徒指導提要」平成22年3月 「教育心理学Ⅱ発達と臨床援助の心理学」 下山晴彦(編) 東京大学出版会 「事例から学ぶ児童・生徒への指導と援助」庄司一子(監修)杉本希映・五十嵐哲也(編著) ナカニシヤ出版
【その他】
・学生へのメッセージ
理論と実践のすり合わせをしながら,より高い実践力を修得できることを目指す講義内容です。
・オフィス・アワー
火・木・金曜日 15:30~17:00 その他日時調整に柔軟に対応します。
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