この授業は、統合失調症に罹患した方の入院から退院、社会での生活への経過と必要な援助を学ぶことを目的とする。

学生は、リハビリテーションの現状と課題を説明できる。
学生は、精神障がい者を取り巻く環境の現状と課題を説明できる。
学生は、精神障がい者が社会で生活するために必要な支援について議論できる。
学生は、社会参加の援助計画を工夫できる。

統合失調症、生活支援、リハビリテーション

C-2．事前学習（下調べ、調査等含む）をした上で、プレゼンテーションを行い、互いに質疑応答や議論を行う機会がある。：1～25％

この授業は、看護学専攻の博士前期課程のディプロマ・ポリシー（１）―（２）豊かな学識と高い見識を備え、基礎理論に基づく疾病予防と生活支援の開発・整備できる卓越した能力を身につける ２）―（２）現代社会が直面する看護・介護に関する諸問題についての教育・研究・実践活動を自立して展開できる能力を獲得している ３）―（１）多様なサービス提供の場にあって、国内外を問わず国際チームの挙動・連携に寄与できる）に関与する重要な内容である。
教育・研究領域が精神看護学である学生は、この授業の単位と精神看護特論Ⅰ・Ⅱ、精神看護学演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅳ、精神看護学特別研究の単位を取得する必要がある。

03.すべての人に健康と福祉を

担当教員が授業を行う。また、事例をもとに、支援計画を立案する演習を行う。授業では、授業のテーマについて議論する時間を設ける。

授業は、木曜日の５・６・７・８校時である。
主要なテーマと順番は、以下のとおりである。
第１・２回目 授業の進め方とガイダンス、統合失調症の治療
第３・４回目 統合失調症と生活支援①②
第５・６回目 リハビリテーションと障害に関する理論、国際生活機能分類（ICF）
第７・８回目 社会の偏見と支援、社会参加の現実と支援計画①（事例展開）
第９・１０回目 リハビリテーションの現状と課題、社会参加の現実と支援計画②（事例展開）
第１１・１２回目 精神科デイケアの現状と課題、社会参加の現実と支援計画③ （事例展開）
第１３・１４回目 訪問看護の現状と課題 社会参加の現実と支援計画④（事例展開）
第１５・１６回目 就労継続支援施設の現状と課題、社会参加の現実と支援計画⑤（事例展開）

１．テキストや文献の本文に線を引くなどして活用する。
２．パワーポイントで示される講義内容を配布される資料に筆記して、内容の理解に努める。
３．科学的根拠に基づき、自分の意見が述べられているよう努める。

与えられた課題に向けて図書館やインターネットを活用し、文献や専門書などの情報収集や事前学習を行い、自分の考えをまとめておくようにして下さい。適宜、宿題を提示します。

合格の基準は、リハビリテーションと障害に関する理論的観点から精神障がい者のリハビリテーションの現状と課題と支援について、授業をとおして得られた知識や経験に基づいて主体的に考察し、論述できることである。

授業参加点２０点、課題レポート８０点の合計６０点以上を合格とする。授業参加点は、授業で設けられた議論する時間の議論内容から評価する。

１．浅野弘毅：統合失調症の快復、批評社
２．ゲイル・W・スチュアート、ミシェル・T・ラライア：精神科看護ー原理と実践、エゼビア・ジャパン
３．G・G・デビソソ、J・M・ニール：異常心理学、誠信書房
４．リンダ・M・ゴードン、ドナ・F・サルタン、マーシャル・L・レインズ：心理社会援助の看護マニュアル、医学書院
５．事例展開については、授業で提示します。

精神科病棟で臨床経験のない学生にも理解できる授業を行います。統合失調症の経過とその経過に応じた支援を学んでいきます。この演習と精神看護学特別研究の研究課題を関連づけて考えられるようになったならば、よく勉強したと言えるでしょう。

授業時間以外に学生の質問に答える「オフィスアワー」を飯田キャンパス看護学科棟の齋藤研究室において、毎週火曜日の１６：００～１７：００に設けます。会議や出張などで不在にすることもあるため、確実に面談したい場合は事前に予約をお願いします。連絡先は、初回の授業でお知らせします。