原子核物理学
 Nuclear Physics
 担当教員:宮地 義之(MIYAChI Yoshiyuki)
 担当教員の所属:理学部理学科
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:1年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:理工学研究科(理学系)博士前期課程  科目区分:分野専門科目(物理学分野) 
【授業の目的】
原子核の性質や原子核を構成する核子間相互作用、核子自身を作り上げる相互作用等を学ぶことで、原子核物理学の基礎的知識を修得することを目的とする。また、原子核反応の星の進化への関わり等の応用、素粒子物理学との関係を理解も目的とする。

【授業の到達目標】
○ 原子核の大きさ等の基礎的性質を理解し、説明できる。【知識・理解】
○ 陽子・中性子間に働く相互作用について理解し、説明できる。【知識・理解】
○ 陽子・中性子を作り出す相互作用について理解し、説明できる。【知識・理解】
○ 相互作用の性質と原子核の関係について理解し、説明できる。【知識・理解】
○ 原子核反応の応用事例を理解し、適切に説明できる。【知識・理解】

【授業概要(キーワード)】
クォークと強い力、原子核の性質、核力、核の安定性と崩壊、核構造、核反応、元素の進化

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25%

【科目の位置付け】
原子核物理学とその応用事例を理解する事で、課題解決するための高度な専門的知識と経験を体系的に修得するための科目である。 (理工学研究科博士前期課程(理学系)ディプロマ・ポリシー参照)

【SDGs(持続可能な開発目標)】
04.質の高い教育をみんなに

【授業計画】
・授業の方法
必要に応じて関連する資料などを配布・表示し授業をすすめる。進捗状況に応じ、演習問題に取り組む。
・日程
以下の内容を、順に進める。
第 1回 ガイダンス・授業理解に必要な基礎知識
第 2回 クォーク模型
第 3回 相対論的量子力学
第 4回 粒子・反粒子
第 5回 スピン1/2の粒子
第 6回 対称性と保存量
第 7回 量子電気力学と量子色力学
第 8回 核子の構造:形状
第 9回 核子の構造:内部構造
第10回 核子の構造:加速器実験
第11回 対称性とその自発的破れ
第12回 ハドロンの構造
第13回 宇宙における元素合成
第14回 原子核の構造
第15回 核分裂と核融合
ただし、理解度等に応じ、内容・講義の進行度の調整を行います。

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
講義資料を配付するので、ただスライド等の内容を板書するのではなく、授業の中で提示されたデータ等の物理的意味を自ら考える事。疑問的は積極的に授業中に質問する事。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
1)準備等に必要な学修時間の目安は次の通りです。4時間/週
2)講義資料をWebClassに掲載します。予習に活用してください。
3)WebClassに掲載される理解度確認用の演習問題を復習に活用してください。

【成績の評価】
・基準
以下の点に関する達成度を、合格の基準とします。
○ 核子を作り出す相互作用に関する基礎的事項を説明できる。
○ 核子間の相互作用に関する基礎的事項を適切に説明できる。
○ 原子核の基礎的事項を適切に説明できる。
○ 原子核を構成する相互作用に関する基礎的事項を適切に説明できる。
○ 原子核の基礎的事項を利用し、応用事例を適切に説明できる。
・方法
複数回の演習問題等への解答結果を基に判断します(合計100点)。

【テキスト・参考書】
この授業では担当教員が作成するスライド等をWebClassを活用して配布します。必要に応じてテキストや参考書を紹介します。

【その他】
・学生へのメッセージ
電磁気学・量子力学・特殊相対論等の知識を必要とする箇所があります。それらに関して授業中に分からない事が出てきたら、必ず復習を行い、理解する事。
・オフィス・アワー
授業時間外に学生の質問に答える「オフィス・アワー」を研究室(理学部2号館3階307)において、授業終了後の17:00~18:00の間に設けます。会議や出張等で不在にすることもあるため、確実に面談したい場合はWebClassのメッセージ機能を利用して事前に予約をお願いします。

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