【授業の目的】
高エネルギー天文学や原子核実験および医療現場で使われている放射線検出器の計測原理とその利用技術について学習し、放射線計測と利用の基礎的な知識を得ることを目的とする。
【授業の到達目標】
１）X 線、γ線と物質の相互作用を説明できる。【知識・理解】
２）荷電粒子と物質の相互作用を説明できる。【知識・理解】
３）気体、半導体、シンチレーターを利用した放射線計測の基礎物理を理解し説明できる。【知識・理解】
４）原子核実験、高エネルギー天文学、医学の各分野で応用されている放射線計測について
理解を深め、研究現場で対応できる基礎知識を身につける。 【知識・理解】【技能】
【授業概要（キーワード）】
放射線、計測技術 高エネルギー宇宙線 原子核実験 放射線医療
【SDGs（持続可能な開発目標）】
04.質の高い教育をみんなに
07.エネルギーをみんなにそしてクリーンに
12.つくる責任つかう責任
【授業計画】
・授業の方法
１）講義は、板書とPCを使って授業を進めまる。
２）実習は、放射性同位元素総合実験室での実習、理学部クリーンルームでの放射線測定、
半導体検出器を用いた環境放射能測定、シンチレーションファイバーを用いた宇宙線観察、
ガス放射線検出器を用いた X 線イメージングの実習を含む。
３）放射線計測に関する実習では、その内容をまとめてプレゼンテーション装置を
使って口頭発表をおこなう。
・日程
第１－２回目：X 線、ガンマ線と物質の相互作用
第３－４回目：荷電粒子、中性子と物質の相互作用
第５－７回目：気体、半導体、シンチレーター型放射線検出器の動作原理とその利用
第８回目：シンチレーターを用いた放射線計測の実習
第９回目：気体放射線検出器を用いた放射線計測の実習
第10回目：半導体検出器を用いた放射線計測の実習
第11回目：イメージングプレートを用いた X 線イメージングの実習
第12回目：シンチレーションファイバー検出器を用いた宇宙線イメージングの実習
第13回目：コンピュータシミュレーションによる放射線計測の実習
第14回目：実習内容のプレゼンテーション発表
第15回目；放射線取扱と防護、試験とまとめ
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
１）準備学修に必要な学修時間の目安は4時間/週です。
２）与えられた課題を理解できるよう，図書館やインターネットを活用し情報収集や配布資料の事前学習を行い，自分の考えをまとめておくことを推奨します。
・授業時間外学習（予習・復習）のアドバイス
１）準備学修に必要な学修時間の目安は次の通りです。 ２時間／週
２）webclassにその日の授業の要約を掲載しますので、予習に役立ててください。
３）講義の資料はwebclassに掲載しますので、内容の適切な理解に努めてください。
【成績の評価】
・基準
放射線計測について、授業を通して得られた知識や経験に基づいて主体的に考察し、論述できることが合格の基準とします。
・方法
放射線計測に関する課題のレポートを40点、実習に関するプレゼンテーション発表を30点、放射線計測に関する基礎的な知識についてのテスト 30点の合計100点とします。
【テキスト・参考書】
Nicholas Tsoulfanidis "Measurement and Detection of Radiation"
飯田 博美 "放射線物理学 (放射線双書)"
【その他】
・学生へのメッセージ
この授業を通して、物理学実験で用いられている放射線検出器の物理素過程とその基礎知識を身につけ、研究において安全かつ高度な実験を遂行するための利用技術を身に着けて欲しい。
・オフィス・アワー
授業時間外に受講者の質問に答える「オフィス・アワー」を門叶研究室「理学部2号館3階」において、月曜日の16：20－17：00に設けます。
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