【授業の目的】
研究科所属の一年次学生全員を対象とし,コース横断型の班を編成する。地域の行政・企業・NPO等で活躍するゲストスピーカーを招き,学生主体の参加型演習を行う。既存の学問領域の垣根を低くし,人間世界を「社会」と「文化」の関係から捉え直し,現代の地域社会が抱える課題の多様性を理解した上で,課題解決に向けて行動することができる実践力を身につけること,および,多様な人々との関わりを通じて豊かなコミュニケーション能力を身につけることを目的とする。2年次の施設実習への準備も兼ねる。
【授業の到達目標】
現代の地域社会が抱える課題の多様性が理解できる。【知識・理解】課題解決に向けて行動することができる実践力を身につける。多様な人々との関わりを通じて豊かなコミュニケーション能力を身につける。【技能】
【授業概要(キーワード)】
社会,文化,地域
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:26~50% B-3.習得した知識を活用する中で、学生グループがテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、互いの考えを理解し合う中から新たに独自の意見や考え方を創り出す機会がある。:51~75% C-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を発表し理解してもらえるようプレゼンテーション、質疑応答、リフレクションを行う機会がある。:51~75%
【科目の位置付け】
この授業は,社会文化創造研究科の必修の研究科共通科目として,広く多元的な視野と社会における様々な問題や課題に前向きに取り込み解決する能力を育成するとともに(社会文化創造研究科のディプロマ・ポリシー DP3(1)),多様な人々との関わりを通じて豊かなコミュニケーション能力を身に付けることを目指すものである(社会文化創造研究科のディプロマ・ポリシー DP1(1))。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
04.質の高い教育をみんなに 11.住み続けられるまちづくりを
【授業計画】
・授業の方法
この授業は,日本語クラスとスペイン語クラスがあります。クラス分けは,受講者の要望と受講環境によって決定します。日本語クラス,スペイン語クラスともにZoomを用いたリモート授業で行います。 《日本語クラス》 社会文化創造研究科の3つの各コースに関するテーマごとに2週にわたって取り組む。 Week1:①担当教員が専門的概念を講義。②ゲストスピーカーが現状と課題,求められる人材等について講義。③ケーススタディを課す。 Week2:①ケースの解決策と地域への提言を1班4名程度のグループに分かれて討議。②討議の結果を発表・質疑応答。③学生同士の相互評価およびゲストスピーカーによる講評。 《スペイン語クラス》 日本とペルーを比較する視点をもとに現代の地域社会の課題に関するテーマを2週にわたって取り組む。
・日程
《日本語クラス》 第1回ガイダンス(授業の趣旨の理解,班編成,日程確認など) (担当:渡辺(文)・中村・関口・土井) 第2回テーマ1:多文化共生 Week1ゲスト:認定NPO法人IVY 外国人支援部門職員 (担当:中村) 第3回テーマ1:多文化共生 Week2ケース:若者世代と多文化共生 (担当:中村) 第4回テーマ2:家族心理学 Week1ゲスト:元山形県児童相談所長 (担当:関口) 第5回テーマ2:家族心理学 Week2ケース:児童虐待 (担当:関口) 第6回テーマ3:芸術文化 Week1ゲスト:山形美術館主任学芸員 (担当:土井) 第7回テーマ3:芸術文化 Week2ケース:地域社会と芸術文化 (担当:土井) 第8回総括 全体討議:地域の新たな価値・可能性を見出せたか (担当:渡辺(文)・中村・関口・土井)
《スペイン語クラス》 第1回ガイダンス(授業の趣旨の理解,班編成,日程確認など) (担当:坂井) 第2回~第5回 テーマ1:文化遺産 ゲスト:文化遺産プロジェクト・リーダー (担当:坂井) 第6回~第7回 テーマ2:地域開発 ゲスト:地域社会における文化資源プロジェクト・リーダー (担当:坂井) 第8回総括 全体討議:地域の新たな価値・可能性を見出せたか (担当:坂井)
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
個人で:担当教員およびゲストから学んだ専門的知識をふまえ,ゲストから課されたケースについて情報収集をし,翌週の討議に備える。 共同で:コース横断班で意見を活発に交換・協働し,発表・質疑応答に備える。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
授業で取り上げる各テーマに関して,関連する参考文献などを調べて知識を深めること。 授業で課される課題に積極的に取り組むこと。 準備学修に必要な学修時間の目安は,第2回〜第7回授業において,課題の作成に約2時間である。
【成績の評価】
・基準
到達目標は,(1)課題解決に向けて行動することができる,(2)豊かなコミュニケーションすることができる,の2つである。この到達目標を達成できたことを成績の評価基準(合格)とする。
・方法
発表資料と質疑応答により,テーマの理解度・取り組みの能動性・協働状況の観点から到達目標(1)(2)を評価する(20点✕3テーマ)。また,個人レポートにより,問題認識の適格性,異分野への理解度,論点の独創性,提案された課題解決内容の観点から到達目標(1)を評価する(40点)。
【テキスト・参考書】
テーマごとに担当教員およびゲストが資料を用意する。
【その他】
・学生へのメッセージ
主体的に授業に参加し,課題に取り組んでください。
・オフィス・アワー
教員によって,オフィスアワーは異なるため,各教員の担当科目のシラバスを参照すること。
|